花のもとにて 白川夜船 キッチン 羊男のクリスマス 人体模型の夜
キス BBジョーカー 聖書 百万回生きた猫 ロリータ

 

「キッチン」吉本ばなな

福武文庫:380円

吉本ばななデビュゥ作。有名だから誰でも知ってると思うけど。

この文庫には「キッチン」「満月〜キッチン2〜」「ムーンライト・シャドゥ」の3作が収録されてるんだけど、

ここで言いたいのは「キッチン」ではなくて(笑)「ムーンライト・シャドゥ」のこと。

これ、名作だと思います。

好きな登場人物は、「柊」と「うらら」かな。あたしの影のHN「うらら」は

ここから借りました。

そういえば悲しさの限界の中でもがく姿を吉本ばななはよく書くよね。

「それでも、それでも私はその時目の前でほほえむうららを見ながら、うすいコーヒーの香りの中で、

自分が非常に”何か”の近くにいると強く感じた。風で窓ががたがたゆれる。それは、

別れるときの等のように、どんなに心を開いて目をこらしても確実に通りすぎて行ってしまうものだった。

その何かは太陽のように闇の中で強く輝き、私はすごい速さでそこを通過する。

賛美歌のように祝福がふりそそぎ、私は祈る。

”もっと、強くなりたい”と。」

 

「羊男のクリスマス」村上春樹絵:佐々木マキ

講談社文庫:380円

これは……児童文学?絵本?小説?ジャンル分けが難しい本ではないでしょうか。

大人むけの絵本みたいなものなのでしょうか。

村上春樹といえば、知らない人はいないと思いますが……。

おそらく彼の作品で一番読みやすい、本嫌いな人でも楽しんで読める本。

挿絵はほぼ毎ページに入っているし、ストーリー展開は単純。

それでも読み終わるととても暖かい気持ちになるし、何度読んでも飽きない。

実際この本を私は小6のときに塾の先生からもらったんだけど、今でも

読むと面白い。もうぼろぼろ。(笑)

「羊男」なんて、実際にありえない登場人物も面白いよね。

そして、やっぱり村上春樹の文体は外国文学のような感じがする。

英文で書いてから訳すって話だけあるなー。って感じ。

さっぱりしてて、おしゃれな感じの文体ですよね。

 

「人体模型の夜」中島らも

集英社文庫:440円

中島らもって、ご存知ですか?

劇団「リリパット・アーミー」の主宰です。

エッセイみたいなの読むと「この人ってなんてバカなんだろ(笑)」って思うんだけど、

小説はなかなかシビアです。

「人体模型」とタイトルにあるだけあって、短編の小説が14個、いずれも体の一部分に関係する

話になっていて、少しホラーっぽい話が多い。

けっこうとっつきやすい内容だと思います。

「「話を続けるんだ。要るものはあげるから。」

少年は、Tシャツ、スラックス、下着、ソックスを脱いで、素裸になった。

これ以上裸にはなれないくらい、裸になった。

人体模型は、縫い合わされた宝貝の目で、その裸身をながめおろしている。

少年は、一歩、二歩。ガラテアに近づく。

柔らかな髪がガラテアの肋骨にふれる。

人体模型の腰骨が、

ぎぎ

とかしいだ。

上体が前へ倒れ、八本の腕が少年の裸身を抱きしめた。

お話がまた、始まった。」エピローグより、抜粋。

 

 

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