手話の世界へ
私はカソリックの教育を受けた。障害は欠落ではなく、新たな道へのきっかけであると長く信じていた。子供時代を終えて、やはり欠落なのではないかと考えるようになった。この本を読んで、やはり障害は欠落ではなく、新たな道へのきっかけであるのだと考えるようになった。ただし、社会を構成する我々自身が、障害を欠落と考えず、別の手法を必要とするあり方なのだと認めたならば、である。著者の筆力によるものなのか、手話という空間的な言語とそれによって描き出される世界はとてつもなく魅力的で、それを所有していないと言うことを残念に覚えてしまう程である。