ロマンティックもらうよ!
〜ほんとの勇気みせてあげるから〜
2002年夏 ずっこけ3人組ドイツ見聞録

 

     登場人物紹介

       薫局(かおるのつぼね)・・・中学一年生からのアルテミスのマブダチ☆
                    
10年近くもさまざまなイベントを共にした戦友であり悪友。
            
          姉御肌のキャリアお姉さま。キミ・ライコネンとお酒が好き。
                        行動力が(ありすぎるほど)あり、まさに「ほんとの勇気」をみせつけることもしばしば。(笑)
                        彼女の計画性無くしてこの旅行は成り立たなかったといっても過言ではあるまい。
                        8月末からヨーロッパのほかの国々を点々としていたため、アルテミス達とはミュンヘンで合流。

             翔子(しょうこ)・・・同じく中学一年生からのアルテミスの悪友。
                        文章を書くことが好きで、高校時代の演劇は彼女が台本を書いていた。
                        マイペースだが、海外旅行経験は多いので旅なれているので隠れたまとめ役。
                        梅と昆布とお酒と日本文学を愛する21歳。
                        しかしその身長のためか、ドイツでは15歳(以下?)位にみられたらしい。
                        今回の旅では災難がことごとくふりかかり・・・・

       アルテミス(あるてみす)・・・ご存知トラブルメイカー。
                        B型一人っ子の典型で、直情型の超わがまま。海外経験は今回が2度目の初心者。
                        タートルネックの似合う人とお酒が好き。(みんなして酒好き・・・)
                        銀髪のタートルネッカーに出会うことはできるのか・・?!      
 
                         

          

   Vol.1  「おいでファンタジー、好きさミステリー

       旅立ちの朝。
        東京は相変わらずの毒のような暑さ。
        大げさすぎるほど大きなトランクは道路でも駅でも目立ちまくり、うまく引きずれなくて時々たちどまると、周りの人が
        少々同情の目をむけてくれてるのがわかる。
        ああ、今たぶん、貧血のときみたいに顔が青白いんだろうな。
        お見送りの母上も、あたしがトランクをひきずっているのではなく、あたしがトランクに引きずられているのを見て、
        行く先を案じている。(っていうか面白そうにみてた)
        成田まで電車で延々1時間半の距離。乗り換えをしたら、そこで偶然翔子にあった。
        本当は成田駅で会う予定だったんだけど、さすが長い間の悪友だけあって、行動が同じらしい。
        もう一人の運命共同体、薫局は、すでにヨーロッパ諸国を回っていて、ミュンヘンで「情熱と情熱の間」という名の再会を果たすことに
        なっている。
        翔子のモスグリーンのトランクは、布製で軽くて、しかも小さい。
        「あんたはいったい何ヶ月ドイツにいるつもりよ(笑)」と、あたしの足の付け根まで高さのあるトランクを見て、母上苦笑。
        飛行機にのる直前まで、母上は翔子に、「ご迷惑かけますが(もはや断定)、よろしくお願いしますね」を連発。
        しかしここで母上と食べたお昼ご飯が、翔子をしっかり買収しており、彼女はこの旅で(も)あたしにこき使われるハメになる。
        そしてこのお昼ご飯が、最初の試練を呼んだのであった…

        搭乗券をうけとり、イタリア経由のミュンヘン行きであることを確認。保険にも入って、トランクを預ける。
        「イタリアではなく、ミュンヘンまで運んでしまいますね。お荷物はミュンヘンでお受け取りください。」
        トランクの重さを量ると、18キロ。翔子のは10キロ位。
        しかし襲い掛かる不幸に、重さは比例しなかったのである・・・
        ここまででお見送り完了。飛行機に乗り込むあたしたちに、母上は大きく手を振った。
         行ってきます。

        さて、最初の試練の前に、今回の旅のコンセプトについて触れなければならない。
        この旅行の題名は、「ロマンティックもらうよ〜ほんとの勇気みせてあげるから〜」
        明らかに常軌を逸しているが、これはすんごく前のドラゴンボール(まだ悟空が子供だった頃で、ブルマと旅してた頃)の、
        エンディングで流れていた「ロマンティックあげるよ」のパクりである。
         確か翔子のお家に泊まりに行ったとき、薫局が富士山に登ったときのことを話していて、
        「上りながらドラゴンボールの歌うたってたよー。ブルマがでてるころの。ブルマいい女だよなードラゴンレーダーつくれるし。
         でも、そんなことばっかいってたら登山のインストラクターにヘンな顔されちゃった。(笑)」というので、あたしが、
        「でも、あたしも実験の時に つかもうぜ!(フー!)ドラゴンボール!(フー!フー!)のほうはなぜか班で歌うなぁ。(歌うなよ)
         なんとなく、作業中にはドラゴンボールって気分だよね。そうさ今こそアドベンチャーって感じ?」
        「でも今回の旅では銀髪の美少年がいたらかっさらってこいってまりまりにいわれてるんだけど。」と翔子。
        「そうだねぇ。ロマンティックが欲しいね。っていうかむしろロマンティックをあげるんじゃなくて、奪いたいね。」
        「まぁね、歌詞にももっとワイルドにもっとたくましく生きてごらんってあるしね。ほんとの勇気をドイツの人々にみせてこなきゃ。」
        ・・・という理由で、やまとなでしこ3人組が、ほんとの勇気をもっとワイルドにもっとたくましく見せ付け、ドイツの方々との交流から
        ロマンティックをもらう(っていうかむしりとってくる)というとうてい女子大生がするとは思えない旅になったのである。・・。

         
参考までにその歌詞をのせると。
            ♪ おいでファンタジー 好きさミステリー キミの若さ隠さないで
               不思議したくて とぼけしなくて 誰もみんなうずうずしてる
               大人のフリしてあきらめちゃ 奇跡の謎など解けないよ
               もっとワイルドにもっとたくましく 生きてごらん!
               ロマンティックあげるよ(あげるよー) ロマンティックあげるよ(あげるよー)
               ほんとの勇気みせてくれたら 
               ロマンティックあげるyp(あげるよー) ロマンティックあげるよ(あげるよー)
               ときめく胸に キラキラ光った夢をあげるよ ♪
        小さい時の記憶を穿り返しているので、もしどこかまちがってたら教えてください。ついでに2番は「もっとセクシーにもっと美しく」
        なんだけど、そっちもむりやりプランにねじこんでおいた。(詳しくはヴュルツブルグのお話で)

        説明が長くなったが、飛行機に乗り込んだあたしたちを襲ったのは。
        餌付け攻撃。
        乗ってすぐジュースと御菓子、3時間くらいで夕食、そして少し時間を置いてまた飲み物。アップルデニッシュ。
        飲み物。そしてまたご飯・・・。
        なにこれ?ドイツにいくまでに座敷ブタにするつもりか?!
        っていうか、なんでフライトアテンダント(綺麗なスッチーでなくて、おじさまだった)は、あたしと翔子には夕食のワイン
        赤にしますか白がいいですかってきこうとしないんだ!いくらノーメイクでも、ハタチにはみえてるはず!
        なんで最初からオレンジとアップルどっちのジュースがいいかってきくんだー!!!!。・°°・(>_<)・°°・。
        「白ワインで。」って答え、用意してまってたのにー。。
        くやしいから、機内サービスでできるゲームをひとつ全クリして、さらにフリーセルってゲームを10時間近くやり続けた。
        翔子にやり方を教わってやってみたんだけど、結構はまると面白いトランプゲーム。
        イヤホンでは、ずーっと機内サービスのJポップをきいてた。
        なんども(たぶん4周くらい)きいたから、ミスチルのANYはおぼえちゃった。
        ♪今僕のいる場所が 探してたのと違っても 間違いじゃない きっと答えはひとつじゃない ♪
        頭つかわないでゲームやりながら、ANYききながら、ぼーっと6月くらいのこと考えてた。
        周りの人ひっかきまわして、自分でおわらせた恋をひっかきまわして、なんとなく見えてたような未来が壊れたのを
        必死でかき集めようとして。でも、割れたガラスを手でかきあつめたらもっと怪我をするのは当たり前で、
        忙しい毎日の授業で頭を一杯にして、無理に楽しいこと見つけようとしてた。
        ドイツ旅行の計画だって、お別れの次の日に薫局と翔子とあって、何となく決まっていったことだったし。
        けれど、それって間違いだったかな?とりあえずでも、大学にいって、とりあえずでもみんなに会って、新しいことみつけた
        ここ3ヶ月、実は結構たのしかったんじゃないのかな。
        もうそれを、認めちゃおう。

        と、そのあと「オコジョの歌」なんかきいてしかも歌ってたことはなかったことにして、気が付けばここはイタリア。
        イタリアからミュンヘン行きに乗り継ぎ。
        ここらへんから、離陸着陸の微妙な緊張でお腹が痛くなってしまって、さっそく翔子に迷惑をかける。
        イタリアのトイレはなぜかタバコの灰が散乱してて、ヤンキーでもたまってるのかってかんじ。
        でも、それはヨーロッパ中どこでもそうなのだと、後々思い知ることになる。
        そして、ミュンヘンへのフライト。
        こーわーいーよー!!!!
        めちゃくちゃ小さい飛行機が揺れる揺れる。本気でパイロットなんてやるもんかー!っておもった。
        無駄に緊張して揺れに耐える中でも、またしても機内食で餌付けされる。サンドイッチはそのままかばんのなかへ。
        「セニョール、セニョリータ!」で始まる機内アナウンスが聞こえた頃、飛行機の下は発光ダイオードをちりばめたような
        (イヤなたとえだ)ミュンヘンの夜景。
         ♪どこでも果てなく 夜空をまとい 新しい世界を探そう 
           会いたくて会えなくて 揺れ惑うけれど 目覚めた翼は消せない!♪ この曲の通り、まさに『DIVE TO BLUE』とばかり
        着陸を果たし、とうとうドイツの土を踏む。
        ・・・・・。いきなり鳥肌。
        なんだこの寒さはーーーーー?!
        そういえば、昼と夜の気温差が激しいとかガイドに書いてあったような気が。しかも、「ノープロブレム!」とかいってあれだけ
        つめたはずのトランクに冬物はわずか一着、今は真夏の果実って勢いのカッコしてたりして・・・・。
        寒いから早く荷物を受け取って、ホテルでまってるはずの薫局に会おう!
        しかし、はやる気持ちとは裏腹にトランクはなかなかコンベアーに現れない。
        しばらくまっていると、あたしのダークグレーのやたら大きなトランクがやっとでてき・・たとおもったら、人のトランクの上に
        かぶさり、どんぶらこっこと流れてくる。
        不安定なカッコのまま流れてくる荷物があまりにおもく(力のベクトルが分散されまくってうまく力が加わらなかった・・ことにしとこう)
        あたしはトランクのとってをつかんだまま、コンベアーと同じ速度で流されていく・・。 
        
まずい、ドイツに来て10分ですでにドイツ人とイタリア人にわらわれてる・・・。。・°°・(>_<)・°°・。
        すると、突然トランクがふわりと持ち上がり、思わず立ち止まったあたしの足元に下ろされた。
        「重たいねー。大丈夫?」
        見上げれば日本人。年のころは30をすこし越えたくらい(?)
        とにかくお礼をいって彼がロビーを出て行くのを見送った。
        一応(といっては失礼だけど)、これが初ロマンティックもらうよ、起動の瞬間だった。(笑)
         さて、あたしが初ロマンティックをもらっていたころ、翔子は何をしていたかといえば。
        まだ、ひたすら荷物を探していました。 
        
日本人の方に手伝ってもらったよーなんて話しながらあたしも緑のトランクを探す。
        15分後、あたしたちはまだ、コンベアーの前で荷物を探していました。
        まわりにはもう同じ飛行機に乗って来た人はいなくなってた。
        30分後、掲示板からあたしたちが乗って来た飛行機の名前が消えた。
        それでも荷物をさがしていました。
        あれ?これって、もしかして。
                         ロストバゲージってやつじゃないの?
        ロストバゲージなんて何百人にひとりだろうし、まさかそんなトラブルに巻き込まれるはずはないよーっていったって、
        もう着陸してから1時間たつって言うのにこんなに待っても荷物がこないなんてやっぱりこれは、
                         ロストバゲージってやつじゃないの?
        空港の片隅でなにやらがやがや騒ぎが起こってる模様。
        いってみれば、それはロストバゲージされちゃったらしい人々の手続きを待つ列。
        仕方ないので翔子はそこに並び、あたしはコンベアーで再びかばんをさがす。
        翔子は背が低いから、背のたかーいイタリア人にはさまれて遠くからは見えなくなってた。
        小さいから順番をぬかされたり、うんと待たされたりしていた模様。
        あたしもどこかにひっかかったり外に置かれたりしていないか探したけど、やっぱり緑のトランクはみつからない。
        翔子がロストバゲージの手続きを済ませて、ロビーをでたのは、ドイツ時間でもう11時過ぎ。
        9時半についていたはずのあたしたちを、薫局が心配しているだろうことが気がかり。
        と。
        ロビーの外には、プジョーの帽子をかぶった薫局。と、さっきのトランクをつってくれたお兄さんと、おじさんが一人。
        BGMをエンヤの「WILD CHILD」にして、「情熱と情熱の間」がロストバゲージで埋まったことを伝え、無事に
        再会を果たした。
        きけば、ドイツの夜歩きはかなり安全だというので迎えに着てくれたら、あたしたちがいつまでもでてこないので、
        トランクのお兄さんに「すいませーん、2人連れで大学生風の女の子が中にいませんでした?」ってきいたら、
        「あー。いたいた。すんごい重いトランクもっててねー。」という話になり、トランクが荷物検査にひっかかったのではないかと
        心配してくれていたらしい。
        荷物検査どころじゃなく、その荷物すらとどいてなかったのさ。。・°°・(>_<)・°°・。
        で、おじさんとお兄さんはなにしてたかというと、おじさんがタクシーを待たせていて、知り合ったお兄さんも乗せてあげようとしたところ、
        タクシーの運転手が「友達が着たから君は帰っていいよ」といわれたのと勘違いして帰ってしまったらしい。
        交通手段をどうしようかと話し合ってるうちに、局にあい、あたしたちを待っている間、おしゃべりをしていたのだ。

        というわけで、合計5人でドイツの地下鉄、Uバーンに乗り込む。
        なんでもお兄さんはシェフなのだとか。でも、おじさんもお兄さんも、宿を取っていないのさあはははとか笑ってたけど、
        深夜から宿さがしとはサバイバーだ。
        2人が途中の駅で降りたのでそこでお別れして、あたしたちはミュンヘンの中央駅へ。
        外はすんごいさむく、真夏の果実なカッコで鳥肌をたたせながら宿につき、やっと部屋でベットに座り込むことができた。
        ホテルまでトランクの輸送を代わってくれた薫局、重たいのにごめんよぉ・・。

        やっと人心地ついて、もはやパジャマすらない翔子をなぐさめ。・°°・(>_<)・°°・。、パジャマを貸して
        みんなで乾杯。薫局がかってきてくれてたワインと、あたしたちが買っていった梅酒を飲む。
        ドイツでは、お水とワインが同じ値段なので、お水のようにワインを飲む。
        のむだけのんで、気が付いたらベッドで眠ってしまったみたい。
        こうして、ずっこけ3人組は、なんとかミュンヘン入りをはたしたのでありました・・・。

 

 

                               Vol.2   「ミュン変 〜アミアミの乱〜」

        

         朝。窓の外は、冷たい雨。雨はこの朝にしか降らなかったけど、湿度が低いせいかじめじめイライラしない。
        着替えて朝ご飯にいくと、もんのすごい固いパンとジャムやバター、コーヒーがはこばれてきた。
        このパン、応力限界値絶対高い!というほど、ちぎれない、かみきれないパンを食べながら、ミュンヘンでの予定を立てる。
        翔子のロストなバゲージが未だ消息不明なことが気がかり。フロントのお兄さんに翔子の荷物の話をしておく。
        朝食を済ませて外に出ると、11月並の寒さ。
        とりあえず郵便局で切手のお買い物。父上母上に送る絵葉書にはるものをかって、いざ、ミュンヘンの街へ。
        午前中は、3人で街をぶらぶら。ヨーロッパで人気の「H&M’s」や「XANAKA」で洋服を物色。
        この寒さにちょうどいいカーディガン発見!日本にはあんまりないかわいいデザインだったので、即ゲット。
        やっぱり日本のサイズとは違って激しく大きいので、XSで十分だった。
        こっちのショーウィンドウで目にとまるものといえば。
        アミアミアミアミアミアミアミ。
        そう。ピーターパンのかっこなんかで胸元がそうなってる、あのアミアミが大流行!
        アルテミスの一番好きな男性の格好がタートルネック(ダークグレーでふかふか)なのは有名な話(笑)だが、
        2番目は間違いなくアミアミ。O(≧∇≦)O
        アミアミとVネックは、タートルネックの着れない季節の必需品である!(断定)
        それが散乱してるから、アルテミス狂喜乱舞。
        アミアミはレディースで特に人気らしく、男性誰もがアミアミだというわけでないのは残念だが、もうこれだけでミュンヘン大好き。
        それにおされて、翔子もアミアミセーターを買う始末(笑)
        日本にアミアミ旋風を輸入しなくては!

        なんてやってるうちにもうお昼。
        お昼は小洒落たカフェでパニーニとカプチーノ。
        ここから薫局はどうしてもいきたかったという車の展示場へ。あたしと翔子は、レジデンツへ。 
        レジデンツっていうのは、むかしの宮殿で、美術品や歴史的建造物も多いのでぜひ見る価値あり。
        レジデンツではキリストの像をかなり沢山見た。
        倫理学は専攻じゃないけど、専攻じゃないからこそ考えたこと。
        ドイツでは、キリスト像はあたりまえのモチーフで、それも十字架にはりつけられているもの、刺されたり血を流している
        残酷な描写が多い。他宗教の国に生まれたあたしにとっては、神々しいというより痛々しい。
        例えばキリスト教徒の方々は、この像を見つめることで、祈ることで、死への恐怖、罪の念が安らいだりするのかな。
        あたしは、めちゃくちゃに揺れる飛行機の中で「雲の上には、神様いなかったなぁ。ここで死ぬのは怖いな」って想った。
        死んだら神様に会える、罪を購ってくれた。そうなのかな?
        でもキリストもブッダももともとは人間だったんだもの、はりつけも断食もつらかっただろうし、やっぱり「神はどうしてお助けに
        ならない?」って思っただろう。「生老病死」は、まさにブッダのいう四苦だし、あたしがどうがんばろうが、悟りをひらけるはずも
        ないけど、死んだら神様がいなくって、全くの孤独に陥るとしたら、それが一番怖い。
        思惟する「われ思う、ゆえにわれあり」の「我」という存在の消滅が、ある意味一番怖い。
        これは、他宗教の国で育った人間だからこそ感じることなんだろうな。
        もしかしたら、宗教っていうものは、全くの孤独からの救済として、心の支えに生まれるものなのかもしれない。
        もっと本を読んでみないと、よくわからないけれど。
        21の小娘が一人でだせる結論としては。
        「善く生きる」っていったって、誰が其の「良い悪い」をきめるっていうと、神様がいてくれるかどうかわかんないし、
        それで全くの孤独に対して考えつづけるのも怖いし、近代哲学者たちみたいに、神は死んだとか死に至る病とか
        脳みそビックバンな考えに至るのもあたしはちょっと困るし。そろそろ研究室決めないとなぁ。そうだあたしは倫理学者じゃなくて
        理系人間だった。でも、こういう自問自答を繰り返しながら、昔から続く人類の永遠の問いかけに対して自分なりの答えが
        出せる人になれるよう、精進しましょう、アーメン。
        という、なんとも倫理の教科書をきりぬいてつなげたような、都合のいいものになってしまった。
        あたしもまだまだだなぁ。。。o(^−^)o

        なーんてちょっとまともなこと考えた後は。
        ウィンドウショッピーング!!!
        「ブランド通り」といわれる界隈のお店は、ユーロ4ケタ(日本円で12万以上)があたりまえ。
        バーバリーのすっごいかわいい真っ白ダッフルコートは、1200ユーロくらいでした。とほほほほほ。
        ディオールのものすごいかわいいペンダントを機内カタログで見つけたので探したけど、「8月限定」だけあってやっぱりなかった。
        安かったしかわいかったのに、残念・・。。・°°・(>_<)・°°・。無念。 
        あとは靴屋さんで、ブーツがすごくやすかったので買ってみました。革製品は少し安いみたい。
        こんなことやってるうちに、薫局と待ち合わせの5時になって、3人で果物やさん(まるで屋台みたいに果物やさんが
        あちこちにある)でプルーンとネクタリンと、なんだかわからないフルーツをひとつ、それからデパ地下で一品料理を
        買って帰った。
        フロントのお兄さんからは翔子のカバンの報告はなし・・。
        仕方ないので翔子がメモに英語で、ロストバゲージの手続きを頼むという文章をかきあげ、フロントにそれを提示。
        「空港に電話をかけてほしいのだけど、ドイツ語がわからないので・・(これを英語でいった)」
        すると。
        「ああ。トランク?あと2時間ほどで届くっていってたよ」とお兄さんにっこり。
         じゃぁ帰ってきたときに呼び止めて伝えてよーお兄さん!!!
        3人の心の叫びも、お兄さんのスマイルにうちけされ、ロストバゲージがファインドバゲージした喜び(どんな日本語だ)から、
        心からの「DANKE!!!(ありがとう)」を伝えて部屋に戻る。
        ファインドバゲージにワイン(今日もか)で乾杯。
        なんだかわからないフルーツを、地元のひとたちがまるかじりしてたので局が挑戦。
        「んげー・・・。なんだこれー・・・・・・」皮が苦かったらしい。
        「あ。これ、すっごいおっきくて赤いけど、マンゴーじゃん。」もらってたべてみるとマンゴー。
        ドイツの人はマンゴーを皮ごとかじりながら歩くトロピカル人だったのかー。
        12個で100円もしなかったプルーンは熟しまくっててすごくおいしかったし、ネクタリンも食べきれないほどはいって100円ちょっと。
        日本って果物高いんだね。
        サンドイッチとワインと買ってきたものの夕食を済ませる。        
        おちついたとこでシャワーへ。ドイツの安ホテルには、やはりバスタブはない。
        シャワー室は2つあって、電気が一定時間できえてしまうので、5分おきに翔子とあたしで電気をつけにでたりはいったり。
        でも、清潔でお湯の出もよかったし、日本とあまりかわらない感じ。
        3人ともおふろがおわって、「あれから2時間だ!」という頃、フロントへ・・。
        そこには、成田で別れた翔子の緑のトランクが・・・・!!!
        翔子、トランクと「冷静と情熱の間〜ロストバゲージ〜」を果たす。
        よかった。ほんとに良かった。翔子の一言。
        「どうせみつかるなら、今日もっと買い物しまくればよかったー。どうせあとで保険で請求できたのにぃ。
         たかーいお皿とかドレスとかかって、『あたしこれじゃなきゃ食べれないの。とかドレスしかきないの』とかって言えば
         請求額たかくなったかなー。」←やってませんよー。(笑)念のため。
        でも、この2日間「みつからなかったらどうしよう」という精神的不安にさいなまれた翔子、ほんとの笑顔がもどってよかった。
        最初にほんとの勇気をみせて大冒険したのは、翔子のトランクだったとはね。(笑)

        というわけで一件落着したあとは、フロントでインターネットやり放題なので、このページを見ようと思っていってみたら。
        男性が一人、やらしいサイトみてるー・・・・・。
        薫局と二人で順番を待ってたんだけど、キャツはいつまでも水着の女性やらもっと過激なのやらを見つづけ、
        やめる気配なし・・。
        こんなとこでまでそんなサイトばっかみたいのかー!!!。・°°・(>_<)・°°・。
        この人でなしぃ!!と、口に出しても本人には日本語わからないので、局とぺちゃくちゃはなして待ってたけど、
        やっぱりやめる気配なく水着のおねーさんをクリックしてる。
        ちぇ。スケベさんに負けてお部屋に帰る。
        絵葉書書いたりジュースやワインのんだり。
        気が付けば、薫局はもう寝てた。o(^−^)o
        旅行中、おやすみの順番はいつも、局、あたし、翔子の順。日本でのお泊りの時とかわらないなぁ。(笑)
        真っ暗にして寝るのをいまだに怖がるあたしのせいで、部屋の明かりはひとつつけたまま、
        翔子とおしゃべりの途中で、いつのまにか眠ってた。
        この夜は、夢に逢いたい人がでてきたのを覚えてる。その人から、メールきてるかなーって、ネットで調べたかったんだけど、
        (いや、このサイトを見るのがネットの一番の目的でしたともさ!)それができなかったから、なんかごほうびみたいで
        ちょっと幸せ。O(≧∇≦)O
         ♪ 今夜夢の中どうか逢いに来て その願いがもし叶うなら ♪
        っていうMISIAの曲を思い出して、次の朝は血圧が高くなり(笑)、貧血で起き上がれないあたしには珍しい快適な目覚めなのでした。

 

                          Vol.3 「悟空ドイツ語しゃべれるのか!」
         

         昨日と同じ朝食をすませ、結構快適だったユースホテルを後に、ミュンヘンを離れ、「世界の車窓から ドイツ編」を
         展開。ドイツの列車はとっても快適。10日間乗り放題の「ジャーマンレイルパス」をかっていたから、列車はすべてタダ。
         しかも、後日のライン川くだりもタダ。ロマンチック街道バスも25%の値段でOK!オススメです!
         中でもドイツの新幹線「ICE」はかなり快適。でも、トワレッテ(っていうかトイレ)が、ときどき「ぼっとん」式のものもあり、
         水洗かとおもいきや、穴がパカっと開いて、下に(線路に)落とすっていうすごいシステム。
         線路には、ものすごいものが続いてるってことなのね。ああ、線路は続くよ何処までも・・・・。
         なんていってるうちに、ヒュッセン到着。
         午前中にさっさとホテルに荷物を置いて、今日のメインイベントはディズニーランドのシンデレラ城のモデルになった、
         「ノイシュヴァンシュタイン城」見学。
         レストランの上の階がホテルになってる素敵なつくりだったけど、ここではディナーをたべようということで、
         ランチは別のところで。ジャンキーなハンバーガーを食べてみる。
         ハンバーガーは頼むと「チン」してくれるだけの、単なる冷凍食品でかなり拍子抜け。
         一緒に頼んだコーラは、日本のコーラより、シュワシュワして甘かった気がした。
         でもこの国、大人も子供もコーラコーラコーラ!!
         ジュースの棚は、いつもコーラとスプライトだけで1つ占領されちゃってる。
         血が黒くなりそうな(ホネとけそうな)真っ黒コカコーラは飲みきれなかったくせに、そのあとしっかりネクタリンは食べたりして。
         でも、ネクタリンは当たり外れが激しく、あたしのは柔らかくてあまかったのに、翔子のは、歯がおれそうなくらい固い。
         隣で食べてた翔子がネクタリンをかじるたびに、「コリコリコリ」ってリスが木の実かじるような音が・・・。半分で断念してた。
         またしても翔子受難。あはれなり。。よしよし。

         さて、いよいよノイシュヴァンシュタイン城へ。
         お城は小高い山にあるので、バスで揺られて山の中へ。
         くねくね道なので揺れが激しく、なんだかイロハ坂みたい。バスからなぜか、物情で同じクラスの女の子によく似た(っていうか
         本人か?)人を見かける。
         ドイツで会ってたとしたら、すごい偶然!(☆o☆)
         残念ながら、あたしはバスで向こうは徒歩(お城まで30分くらいかければ歩いていける)だったから声はかけられなかったけど、
         世界は結構狭いのかも、と実感。
         バスをおりて10分も歩けば、お城の前。でもこのお城は超人気なので、入城時間がきめられてる。(チケットをかわないといけない)
         で、翻訳機(日本語のガイドが聞ける)を渡されて、50人くらいずつのグループで見学。
         残念なのは、もっと長い時間かけて見たいところでも、「はい次ー」って感じで短時間しかみられないので、落ち着いて鑑賞
         できなかったこと。でも、このお城、シンデレラ城というにはエピソードがかけはなれてるってことはよーくわかりました。
         
このお城を作った王様は「ルートヴィヒ2世」。このお城を作ることで国の財政を傾け、湖でなぞの死を遂げた人。
         そして、このお城にはシンデレラみたいな舞踏会のお話でもあるのかとおもってたら・・・。
         「ルートヴィヒ2世は平民がみたら城が汚れるといってはしろを後悔せず、王一人のために歌劇を上演させ、舞踏会などは
          開きませんでした。」シンデレラはおよびでないらしい。さらに。
         「ルートヴィヒ2世は、一度フィアンセとの婚約を解消して以来、妻を持たず、生涯独身ですごしました。」
         こんなロマンティックの塊みたいなお城つくっといて人との交流を嫌い恋愛もしなかったって貴方。
         何のために財政傾けてシンデレラ城つくったのさー!!自己満足のためか?男は城なのか?
         お城の中、特に彼のベッドルームには、失恋の物語の場面を描いた壁一面の絵画が。
         そっか。o(^−^)o 貴方は、きっとこのフィアンセさんが、大好きだったんだね。
         そう思うと、このわがままキングもかわいらしく思えてくる。わがままキングはわがままなだけあって、さすがにお城の内装は
         こだわりにこだわった作り。時間制限で次々にお部屋を移動させられたけど、大広間の12星座をモチーフにした絵が
         とっても綺麗だった。
         貴方のシンデレラが、いたら良かったね。

         お城を出てすぐのところのつり橋から景色をみる。
         なんか「ファイトー!いっぱーつ!!!」って人がでてきそうな崖・崖・崖。
         KFCのカーネルサンダースみたいなおじいちゃまが、つり橋を揺らすふりをしてにっこり笑った。
         遠くのハンググライターが旋回して、青い空に溶けていくのをみた。

         バスでホテル近くまで帰ってくると、近くに湖があるとわかり、一行名前もわからない湖へ。
         小さい魚が一杯いて、網さえあれば「大漁じゃぁ!」とかいってすくえそうなほど岸の近くにいる。
         まるでバスクリンみたいな目の覚める色の湖だったので、思わず写真撮影。
         ロマンチックに写る方法を考え、なぜか「キャイーン」「炎」「命!」に
         ベンチでやすんでいたおばぁちゃん爆笑。
         ロマンチックっていうか、日本のおばか騒ぎを押し売りしただけのような気もするけど、裁き終えた水戸黄門のようなすがすがしい
         気持ちでホテルに帰宅。
         今日はホテルの下のレストランでお食事。
         ドイツに来て初ソーセージ。
         乙女(?)、ソーセージに感動。
         ソーセージはとにかく太く厚く長い。付け合せのジャガイモマヨネーズ和え、みたいなモノもおいしかった。
         ここでアルテミス、よせばいいのにほんとの勇気を出して1滴も飲めないはずのビールに挑戦。
         薫局の「アイマールビア、ビッテ」(ビールひとつください)に触発されて、「ミニサイズ」のはずが中ジョッキほどの大きさの
         グラスに驚きつつまず一口。
         「うぇ。」
         「ビール全然飲めなかったけどドイツにいったらうんと飲めるようになったよ。ドイツのビールおいしいんだ!」と語るキャップを 
         信じたらひどいめに。うそつきぃ。
         「純にビール味じゃんか!麦酒100%」←あたりまえ
         
たった3口ほどで体が拒絶し始め、結局一番の被害者はのこったビールを飲んでくれた薫局。
         ほんとの勇気は麦酒の泡と散りました。しくしく。

         この夜はこれだけお酒でひどい目にあったくせに、ちゃっかりワインとおつまみをかいこんだ3人は、
         テレビでやってた日本のアニメを見ながら酒宴。(またかい)
         ドイツでは「ドラゴンボールZ」が大流行。まさに「ロマンティックあげるよ」にぴったりのご時世だ。
         残念ながらこの日ドラゴンボールを見ることはできなかったけど、「らんま1/2」とか
         「ピーターパン」「二人のロッテ」等懐かしいのを一日中やってるらしい。
         勿論ドイツ語なのでさっぱりだけど、勝手に想像してアフレコしたらやたら面白かった。
         なかでも、「エスカフローネ」とかいう、メンバー誰も見たことのないアニメは、主人公の女の子に思いを寄せているのが
         言葉の壁をすりぬけてあからさまにわかる男の子が、主人公が他の男性とキスしてるのをみて「がびーん!!」って
         顔をするシーンあたり、3人ともなぜか吹き替えゴッコに夢中になって「オレよりそいつなのかー!!」
         「やっぱりロン毛がいいのかー!!」と、真夜中に叫びだす始末。
         エスカフローネ、続きものすごく気になります。日本版ではなくむしろドイツ版で。
          酒宴は夜遅くまで続き、翌朝激早起きだって言うのにいつまでも笑い声は絶えないのでした。

 

                            Vol.4 「 新婚さんいらっしゃりたい」
                  

        ホテルの朝ご飯の時間も無視してやたらに早起きし、朝8時前に出発しようとしたら、「朝ご飯、ちょっとでいいから
        食べていかない?」と、わざわざホテルの時間外なのに用意してくれるホテルのおねぇさんの優しさに打たれ、 
        ヒュッセンを後にする。今日は、ロマンチック街道をバスで通ってヴュルツブルグへ。
        このバスはユーレイルパス(鉄道パス)で、75%オフになるというお得なバス。
 
       バス停に泊まるなりひとのよさそうな運転手さんがスーツケースを運んでくれる。
        日本人用のパンフレットを用意してるだけあって、乗客は日本人が多いみたい。
        今日も楽しくなりそう♪

        まず最初に途中停車したのは、野原の真中の教会前。
        ほんの15分くらいの休憩だから、あんまりうろうろせずに野原でクローバーを見てた。
        「四葉のクローバーとかってさ、ほんとにあるもんかな」薫局が探し出したので、なんとなく周りを見渡してみる。
        「あ。四葉。」
        「うそ?!!」
        生まれて始めて、四葉のクローバーを見つけてしまった。
        ほんとにあったのか!そして幸せになれるアイテムっていうのはほんとなのか!!
        朝からほのかなロマンティックに出会い、御機嫌マックスO(≧∇≦)O 
        クローバーは、ドイツの旅行ガイドにはさんで、思い出の栞に。o(^-^)o