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そこまでの空 
  
絵 安野光雄  短歌 俵 万智

河出書房新社


  

ブックカバーの素朴な風景画をみて
「そこまでの空」とは、どこまでの空なんだろう?
と思って手にとった。
ある短歌とぶつかって ” ドキッ ” とした。

” それ以上近づけないけど 傷つかない
        「ありがとう」とは便利なことば ”

「ありがとう」とは確かに便利なことばで、
口ぐせになっていたかもしれない。
あるいは、書きぐせになっていたかもしれない。
このことばを使うことで安心していたのだと思う。
たとえ、ことばだけ「ありがとう」をいってみても
決して相手には伝わらない。
それ以上近づかない、でも誰も傷つかない。

「ありがとう」は使う人や場所、時によって、
宝石のようにピカピカ光ることばなのだと思う。
特別で、大切に使うことばなのだと思う。
これからは、「ありがとう」と向きあって
この言葉を使っていきたい。

あなたに会ったときに
「ありがとう」が伝えられるように。


2001.7. 1. masa

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