決めてんだよ。
どんなことしたって守ってやるって。

約束・・・したろ?



守るべきモノ



「こうやって旅すんのも久しぶりだな〜(つっても大佐からの呼び出しでだけど)」

「そうね、久しぶりね」

「ママ、パパ。見てみて!!でっかいお池があるよ!」

「ん?ああ、ありゃあ池じゃねぇぞ。海って言うんだ

「うみぃ〜?」

「そうそう、海って言うのよ。は初めて見るわね〜」

「うん!!綺麗だね〜。ね?パパ?」

「ああ・・・そうだな!!」

(ああ。
本当に綺麗だと思える。
あの海も、山も全て。
あの時は。足も腕も・・・アルの身体でさえも失っていたあの時は
そんなことを考える余裕もなかった。
そう、なっかたんだ・・・。)

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6年前
俺は19歳。アルは18歳。
遂に、アルと俺は身体を取り戻すことが出来た。
俺達は嬉しくて、涙を流しながら抱き合った。
そして・・・そんな俺達を優しく見守りながらずっと傍にいてくれた
を俺は抱きしめ、「一緒になってくれ」っと言った。
は少し恥ずかしそうに笑って「一緒に居たい」っと俺の気持ちに答えてくれた。
目を瞑れば昨日のようにも感じるが、もう6年も経っちまった。
その間に色々・・・まぁ、色々あったな。

俺達はすぐにリゼンブールに帰って式を挙げた。
ウィンリィには「を幸せにしなかったらただじゃおかないから!!」っと
スパナを持ち上げながら、少し脅迫めいた祝言を貰った。
勿論、そんな事を言われなくても俺はそのつもりだ。
それからすぐにのお腹に出来た。
二人して初めての事だったから、とまどいもあったが
無事、出産。今もすくすくは育ってくれている。
こんなに幸せでいいんだろうか?っと疑問に思うくらい今は幸せだ。
(余談だが大佐は位が上がって大将になった)

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「エド」

思いにふけこんでた俺はの声で現実に戻される。
心配そうなが俺の顔をのぞいてくる。

「ん?何、どうした?」

「外が・・・酷く騒がしいのよ」

「・・・何だと?」

胸騒ぎがする。もしかして俺達は危険なことに巻き込まれるんじゃないかと。
冗談じゃない。俺の幸せを壊させるもんか。そうだ。もう二度と・・・

「ちょっと外見てくる」

「エド!!」

「大丈夫だ、。心配すんな。俺がそんなに簡単にやられないことお前が一番知ってるだろ?」

な?っと言うようにの顔を見る。

「気を・・・つけてね?」

「おう!任せろ!」

ニッと笑って、それからを見る。

。ちょい今からパパは外がどうなっているのか見てくる。
 でも、どんなことをしても外には出るな?ママを守ってやってくれ」

は少し難しそうな顔をしてそれからすぐ”コクン”っと頷いた。

「良し、良い子だ。それじゃあ・・・行ってくる。何かあったら電話しろ!いいな?」

二人が頷くのを確認して、エドは外に出た。

(あ〜・・・なんて言うか。前にもこんなことあったよな。確かあれは・・・)

「小僧。また会ったな」

頭に冷たい何かが当たる。・・・ナイフだ。

「やっぱり・・・あんたか。」

振り向かなくても声で分かる。あの汚らしい声だ。
以前エド達が列車に乗った時トレインジャックをしたあの男だ。

「へへ・・・覚えていて貰って光栄だぜ?だがもう死ね」

男がナイフを振り上げる音がした。
その瞬間エドが振り向き男の喉元を狙って拳をあげる。

−ザッ−

何かが切れる音がした。
・・・エドの服だ。

「クソっ・・・はぁ、はぁ・・・」

「お前・・・!!右手を・・・。はは!!そうか!!!!」

男はエドの破れた服を見て。・・・いや、正確には右腕を見て笑う。

「機械鎧じゃなくなってるじゃねぇか。ざまぁねぇな。なんで戻ったかは知らねぇが、機械鎧がなくなった
 お前なんぞ、もはや非力な赤ん坊と一緒だな!!」


がははっと男は笑う。そして、自らの機械鎧のナイフを振り上げてエドに襲いかかる。

「クッ・・・!!」

かろうじてエドはそれを避ける。
(そういやコイツの名前って何だっけか・・・)
避けながらふと頭に浮かぶ。しかし、すぐにそれをかき消して男の攻撃を避ける。

今度は足めがけてナイフが飛んでくる。
それもひょいと避ける。
その途端持っていた携帯電話が鳴る。

「何かあったら電話しろ!いいな?」

先ほどの自分の言葉を思い出し、顔が青ざめる。
もしかして達に何かあったのか?!
避けながら電話を取る。

!?どうした!!何かあったのか!?」

賢明にの名を呼ぶ。しかし出た相手は・・・

「鋼の。こんな時に奥さんのラブコールと仕事の電話を間違えないでくれるかね?」

「た、大佐!?じゃなくて大将!?」

「電話に取るとは・・・ふざけやがって!!」

男はエドにナイフを当てようと賢明に動き回る。
しかし、むなしくもそれは宙に舞う。

「一体何なんだよ!!こんな非常事態に電話なんかしてくるな!!」

「こんな事態だからこそ、電話をしているのだよ?鋼の」

マスタング大将はあくまでも落ち着いた声で言う。

「君の乗ってる列車に今「青の団」と以前なのってた・・・君も一度は会ってるだろう?」

「今もう一度会っている所だ」

「ほう・・・。そうなのか?そのリーダーの”バルド”と言う男が君を狙ってるんだが・・・って会ったのか?!」

「だから!!会ったって言ってるだろ?おおっと!」

またしてもバルドの攻撃を避けるエド。

「まぁ、君一人でもそれくらいの男なら簡単だろ・・・「も乗ってるんだよ!!」

「な、なにぃー!?ちゃん達も!?」

(ん・・・なんだ?アイツの家族も乗っているのか?)

「そうだ!!相変わらず無能だな!大将!!」

「くぅ・・・。それで!二人は無事なのか!?」

「分かんねぇ!!」

「分からないはないだろう!!鋼の!!」

「うるせぇ!!今お前が言ってるバルドってヤツと俺は戦闘中なわけ!!早く応援をよこせ!!」

「それが出来んのだよ!!」

「なにぃ!?どういう訳だ!!」

「君が今走行中のその列車にどうやって応援部隊を乗り込ませればいいというのだね!?それはあまりにも無能・・・!!」

「あ!!待て!!この野郎!!」

「どうした!?鋼の!!」

「バルドの野郎、の乗ってる車両に向かっていきやがった!!あの野郎ぉ!!大将、電話切るからな!!」

「お、おい!鋼・・・」

−ツーツーツー・・・−

電話が切れた。

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「はは、ガキさえ人質にしちまえばアイツも手も出せはしねぇだろう」

笑いながら、バルドは達の車両を探す。
何車両か過ぎたところでバルドは足を止める。

!!だめよ!!出たら!!」

女の叫び声がする。

(そういや、あの小僧の野郎・・・とかも言ってたな。アイツか・・・)

そうして目の前に出てきた少女を見る。手の中には小さなマジックを持って。
遊んでいたのだろう、運が悪い。しかし、バルドに取っては都合が良いこと
この上ない。すぐにその少女の母親も出てきそうになったがバルドはひょいっと
少女を自分の手の中に納める。

「「!!」」

両方の声が重なり、少女の名を叫ぶ。
エドは車両の外側から。
は車両の中から。
少女はきょとんとした顔であたりを見回す。

「止めろ!!は関係ねぇ!!やるなら俺をやればいい!!」

「エド!!」

「はは!!良い度胸だな!!小僧。お前の望み通りにしてやるよ!!おっと、錬成は使うな?
やっかいだからな。まずはぞの腕使えない様にぶった切ってやる!!」

そう言ってバルドがエドに近づこうとする。
しかし、その時

「パパを虐めちゃ、やー!」

「あ?」

がバルドの腕に錬成陣をバルドが気づく前に素早く書いてた。

「な!!このガキ・・・!!」

「ダーメなの!!」

そう言って両手を合わせてバルドにぶつける。

「ぎゃあぁぁ!!!!」

瞬間にバルドが倒れる。投げ出されそうになったをエドがキャッチする。

「な・・・!!、お前・・・!!」

「えへへ・・・パパの絵本に書いてあった通りなの」

にっこり笑っては言う。

!!」

も慌てて駆け寄って来てを抱きしめる。

「怪我・・・ないか?」

「ええ・・・エドも、ない?」

「ああ、ねぇよ」

「でもまさか・・・があんな事出来るなんて」

「俺も全く知らなかった。まさか、あんな年で・・・」

「やっぱりエドの子ね」

「あぁ?俺?」

「そ、やっぱりエドの血を引いてるわ、あの子」

くすくすは笑う。

「とにかく・・・」

ふわっとエドがを抱きしめる。

「無事で良かった・・・」

「うん、エドも。無事で良かった・・・」

「ママ、パパ!!も!も!!」

がせがむようにエドの足を引っ張って言う。

「そうだな、今日の英雄だもんな。でも!もうあんな無茶な事するな!!いいな?」

「はい・・・ごめぇんなさい」

「よし!」

ぐしゃぐしゃとエドが笑ってを撫でて、肩に載せる。も嬉しそうに笑う。

「さーて、バルドの野郎伸びちまってるしな。さっさと大将に報告して何かお詫びして貰おうぜ!!」

「あら?大佐も来るの?」

「来るさ。なんてったって・・・」

エドがニッと笑う。

「俺の大切な家族が一緒なんだからな。」

この後、引き受け人として来た大佐とホークアイ中尉(今は大佐だけどな)が来て、
中尉に会ったは中尉に昔のラブラブっぷりを見せるのと、大佐はに「ちゃーん」などとベタベタなのを
面白くなさそうに見ていたエドが居たとかは、また別のお話。