【名の変更 】
「名の変更」の申立てについて、僕の場合の手続きの過程を書いておきます。
これから「性同一性障害」を理由に「名の変更」の申立てをしようとお考えの方の為に、
少しでも参考になればと思います。
もっと詳しく知りたい方はこちらのページを参考になさってください。
<性同一性障害による改名>
<改名の申し立て>
◆「名の変更」は裁判手続の内、家庭裁判所が扱う家事事件の中の家事審判手続に属します。
・ 裁判所ページ・・・裁判手続:家事事件「名の変更」
◆申立ては申立人の住所地の家庭裁判所になりますので、あらかじめ自分がどこの家裁に申立てる
ことになるのか調べる必要があります。申立てをするのに必要な書類や受付けの時間等を電話で
確認しておくといいと思います。
・ 各地の裁判所マップ
◆申立書は家裁の受付でもらうこともできますが、プリンターをお持ちの方は裁判所のサイトから
pdfファイルをダウンロードし、プリントアウトして使うこともできます。
・ 申立書の記載例とダウンロード ![]()
◆申立てに必要な書類等
・ 申立書1通
・ 600円分の収入印紙(郵便局で購入し申立書に貼ります)
・ 正当な事情を証する資料(性同一性障害の診断書(原本))
・ 戸籍謄本1通(本籍地が遠い場合は郵送でも請求可)
・ 予納郵券(各家庭裁判所により納める郵便切手の額が違うので確認してください)
・ 通称名の使用実績のある人はそれを証明できるもの
(僕の場合は2年使用していたので、年賀状や公共料金の領収書などをそれぞれ1年につき
2枚程度、自分でA4用紙にコピーして提出しました)
◆その他に僕が参考資料として提出したもの
・ 身上書(申立書には「名の変更を必要とする具体的な事情」を記入する欄がありますが、僕はそこに
「別紙参照のこと」と記入し、別紙身上書(見本)を作成して記名押印し申立書に添付しました)
・ 性同一性障害に関する資料(いろいろなサイトから探してまとめたもの)
・ 僕は父母共に既に他界しているので親の同意書は問題になりませんでしたが、
成人されている方でも同意書を添付した方が有利と思われますのでお勧めしておきます。
◆申立て
・ 上記の申立てに必要な書類と参考資料を添付書類としてクリップで留めて提出しました。
10月17日の日記
◆呼出状
・ 申立てから5日後の10月22日、家裁から呼出状が郵送されてきました。
審問期日が11月17日に決まったという内容の書類が一枚封筒に入っていました。
申立てからちょうど1ヶ月後ということになります。僕の場合はそうですが、裁判所によっては、
申立ての日に審問があり即日決定が出るところもあるそうです。カウンセリングの先生曰く、
7月の「特例法」が成立してからは以前に比べて決定が早くなっているようだとのことです。
しかし、裁判官によって要件が厳しいところもあるようですので、許可が下りやすくなっているか
どうか一概にはわからず、僕にはハッキリとしたことが言えません。
◆審問期日
・ 長いように思われた1ヶ月ですが、あっという間にこの日が来ました。
運が良ければ今日決まるかなという淡い思いを抱きながら家裁へと向かいました。
僕はホル注や乳房除去といった治療をまだしていない段階で申立てをしました。
審問の時も改まった雰囲気でしたので、気がつくと一人称は「私」を使っていました。
特に男っぽく見せるわけでもなく、ごくごく自然体で審問を受けられたと思います。
結局、この日は審問だけで後日通知が届くということでしたが、やるだけやったという気持ちと
肩の荷が下りたようなホッとした気持ちでいっぱいでした。
11月17日の日記
◆名の変更許可
・ 名の変更の許可が下りました(『審判謄本』見本)
参与員の方に「たぶん大丈夫ですよ」と言われていたとはいえ、もし却下された場合は
再度申立てしようと思いながら通知を待っていました。早いようで長かった1週間でした。
11月25日の日記
◆役所への届け出
・ 名の変更許可の『審判謄本』が届いただけでは、名の変更の効力はありません。
役所に名の変更をした旨を告げて『審判謄本』を提出し、役所で渡される『名の変更届』という
書類を記入し提出して初めて戸籍の名前が変更されます。
『審判謄本』は返してもらえませんので、僕は一応提出前にコピーを取っておきました。
◆その他の届け出
・ 保険証、年金手帳、印鑑登録、運転免許証、通帳、生命保険、電話、カードなど、戸籍名が
変わったことに伴い、いろいろと名義変更しなければならないのでそれぞれ手続きをします。
各手続きによって必要な書類(住民票、戸籍謄(抄)本など)が異なる場合がありますので、
確認して役所に請求してください。ちなみに住民票を請求する場合、普通に住民票の申請書を書き、
「名前の変更履歴のわかるものを下さい」と言えば、線で抹消された旧名とその下に新名が記載された
住民票を取ることができます。
銀行などで番号はそのままで名義変更する場合にはその住民票を取るといいでしょう。
金融機関によって戸籍抄本の提出を求められるところもありますので、それぞれ確認してください。
◆主な届け出(僕の場合)
・ 保険証、年金手帳、印鑑登録
役所へ「名の変更」の届け出に行った際、窓口が同じだったのでそこで手続きをしました。
・ 金融機関
口座番号はそのままで名義だけ変えてもらいました。キャッシュカードは再発行になります。
再発行の手数料がかかるところもあります。郵便局では戸籍抄本と保険証の提示だけで
名義を変えてもらえましたが、銀行では戸籍抄本又は名前の変更履歴のわかる住民票の
提出が必要でした。通帳は新規ではないため、線で旧名を抹消した上に新名が記載されます。
・ 運転免許証
運転免許センターで手続きしました。
・ 公共料金
引落とし口座番号に変更がなかったので、電話連絡や窓口で契約者名や口座名義が変更された旨を
伝えるだけで完了しました。
・ 一般電話・携帯電話
一般電話(NTT西日本)の場合は、サイトから改称届けをダウンロードしてプリントアウトし、必要事項を
記入して戸籍抄本を添付して管轄の支店に郵送しました。引落とし口座は同じでも名義が変わっているので、
念のため116に電話し、その旨の確認と手続きの確認をしました。
携帯電話(ドコモ)の場合は、近くのドコモショップで戸籍抄本と保険証を提示して手続きをしました。
・ 生命保険・損害保険
代理店が近くにあるところはそこに行って、必要な書類を取り寄せてもらいそこで手続きをしました。
代理店が近くにないところは電話連絡して書類を送ってもらい、記入して送り返しました。
戸籍抄本等の書類が必要なところと、不要なところがありました。
・ クレジットカード
各信販会社に電話連絡して書類を送ってもらい、記入して送り返しました。名前の変更の履歴のわかる
住民票と旧カードの添付が必要でした。
・ 車
ローンの関係上、購入先の会社に電話連絡すると、名前の変更の履歴のわかる住民票と車検証の
提出を求められました。その間、こちらは車検証の写しを所持することになります。購入先の会社が
陸運局での手続きをしてくれました。
・ その他
不動産登記手続きが必要でした。複雑な説明になるので省略します。
以上、簡単ですが「名の変更」について書いてみました。少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。