身体


僕は自分の身体が嫌いだ。

僕は子供の頃からずっと、いつか僕も父親と同じ身体になる、そう信じてきた。

女の身体に生まれてきたのは何かの間違いだと思ってる。

どうしても自分の身体だと思えないところがあったり、大事に思えないときがあって、

こんな身体ならどうなってもいいと思ってしまうときもあった。

身体を変えることができたら、そういう気持ちは楽になるのかもしれない。

カウンセリングに行くようになったのは、そういう気持ちが強くなったから・・・。

中途半端な人間に生まれてきた自分を受け入れられなくて、

自分がこの身体に生まれてきたことを恨むようになって、

「死にたい」とまで思うようになってしまったから・・・。


僕が抱えている自分の身体に対する複雑な思い。

乳房除去もできればしたいと思うし、ホルモン療法のことも考えないわけではない。

自分の身体が女であるという事実を自分で目の当たりにする時は、やはり苦痛を伴う。

自分の身体が女であるということが自分の嫌な部分であり、それも自分の一部なんだと

たとえ今は受け止めているとしても、この苦痛が消えることはない。

自分が女だと見られていると感じたり思ったりすると、自分に対して余計に嫌悪感を抱いてしまう。

服を着ていれば身体までは見えない。何も知らない人にはパスできていると思うけれど、

僕の戸籍上の性別だけ知っている人から見れば、やはり僕は女でしかない。


服の下のこの身体は僕が女であるという事実を僕に突き付けて苦しめる。

身体に何も手を加えていない今は、胸を潰したり筋トレで鍛えたりすることだけが、

唯一僕のこの身体に対するせめてもの抵抗なのである。



Home Back