あるフィクションの物語
最終更新日:99/04/19
ある晴れた日の,お昼下がりの建築屋さんのところにお客さんがきました.
[引っ越しをしたいのです]唐突にそう言いました.
[でも新居の土地はあるのに家はまだないのです.しかも1年後には今住んでいるマンションは引き払わねばなりません]
建築屋さんは考えました.
(無茶だな.でも,困っているようだし,何とかしてあげよう.商売だし)
[がんばって,見ましょう.ところでご予算は]
お客さんは
[予算は出来るだけ抑えたいのです.今の部屋よりも大きくしたいです]
[期日は当然,1年以内です.部屋の間取りについては・・・(中略)・・・ ということで,よろしくお願いします]
と言い残すと満足そうに帰っていきました.
それから,間取りもきまり,設計書もでき,大工さんにつくり始めてもらいようやく半年が過ぎようとしていました.
お客さんが申し訳なさそうにしながらもうれしそうに
[実は子供が出来まして,子供部屋も作ってほしいのです]
建築屋さんは困りつつも,大工さんを説得してみることにしました.
[すこし,間取りを変えて,子供部屋を作りましょう]
そして,もうすぐ完成という時に,お客さんがやってきました
[あの・・・.実は親と同居することが決まりまして,2世帯住宅にしてほしいのです]
さすがに建築屋さんも間取りだけでは対処できないと考え,
[3階だてにしましょう]
お客さんもしぶしぶながら,納得していただきました.
何とか,引っ越しは間に合い,うれしそうなお客さんの姿をみているとこちらもうれしい限りです.いままでの苦労が報われたような気がして満足して,建築屋さんは帰りました.
後日,様子を見におとづれた建築屋さんは,新居のまわりに山積みになった段ボールのままこん包されている荷物をみて驚きました.呆然としているとその姿をみたお客さんがぷんぷんしながら家から出てきて言いました.
[引っ越しは間に合ったけど,こ荷物が入らないよ 住み心地が悪いよ.責任とってよ]
建築屋さんは考えました.
(大工さんが造り間違えたかな.それとも設計ミスかな)
とはいえ何とかしなければなりませんから
[4階だてにしましょう]と提案しました.
4階にもなってこれで大丈夫だと思って,また見に来ました.まだ荷物は山積みです.よくみると以前にあった荷物とは違うようです.お客さんがいらついた様子ででてきました.
[プロなんでしょ.どうしてこうなったの.責任とってよ]
建築屋さんは
(うーん,結局引っ越しは間に合ったし,一番始めの約束は守ったのにどうしてこうなってしまったのかな)
1.建築屋の設計ミス
2.大工の建築ミス
3.おきゃくさんのわがまま
(いろいろあったけど,これでいいのかな.もっと強引に進めて初めから 約束した家を作ればよかったのだろうか)
考えたあげく・・・.次の行動をとりました.
プロなので、取りあえず契約をした範囲で行えることはし、現時点での契約されていない事柄については再び契約を結ぶ。
次はあなたの番です。
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