振り出しに戻る仲

最終更新日:99/12/21

村上春樹の「ノルウェーの森」を読んでいると、自分の世界に閉じこもりたくなる。それは、彼の作品全般にいえることなのか、たまたまそうなのかは判らない。ただ、紅茶にとけていく砂糖を見ている気分にさせられることもある一方で、穏やかなこころになることもあれば、何をちんたらしているのだと、渋滞に巻き込まれて遅々として進まない行列に悪態をつきたくなるような気分にさせられることがある。
大学生のクラブの同回生と遊ぶと、私はぐるぐるとまわったあげくスタート地点にもどされてしまったような気分にさせられる。小さい頃は、「振り出しに戻る」という言葉を聞いても楽しかったが、今だとそれまでの時間が無になるようなので許せない。モノポリーのように単にスタート地点に戻るのであれば、結局環状線をぐるぐるまわるだけなので全然苦痛に感じない。大学の同回はどちらかというと前者になる。毎回積み立ててきた物が出会った瞬間に崩れ去り、昔の時間に戻されてしまう。
会うのがキライとか、そう気はしない。かといって、ずっとその場に立ち止まることはできないので、いらいらしたりもする。そういう気分を思い出させてくれる仲である。相手にとってどう感じているのかは聞いたことがないのでしらない。

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