季節外れの蛍   プロローグ

季節外れの蛍がひとり 闇の中を徘徊しています
生まれる時を間違わなければ 蛍は群れ飛ぶ仲間の中で
己の力を灯火に変えて 人の笑顔の中に その短い生涯を終えるでしょう

ここは 蛍が徒然なるままに その想いを記する場所
闇の中の冷たい風が吹く この大地で
迷い込んだ蛍の瞳に映るものは・・・・

荒れ果てた大地に 蛍は何を見る・・・・・
黒い星

いったいどれだけの悲しみを 飲み込めばいいのだろうか
私には これ以上の悲しみは飲み込めないというのに
まるで私をいじめるように
まるで私が罪人のように
闇の淵へと追い立てる

私はただ 闇に消えた星に両手を合わせるだけ・・・