お地蔵さんとの出会いは、小学5年生の時だった。
駅のすぐ横の、線路の踏み切りの横の、地蔵尊で、静かに
伏し目がちに、座禅を組んで、ほほ笑んでいるようだった。
お地蔵さんの前を通る時は、必ず会釈をして、ゆっくり歩いた。
中学生になって通学するのに、毎朝、会って晴れやかだった。
ある時、寝坊して、急いで通りすぎ、立ち止まった瞬間、急行
電車が、目と鼻をかすめた。
もし、立ち止まらなかったら、私は、今、生きていない。
お地蔵さん、ありがとう。私を、生かしていてくれて。
あれから40年、お地蔵さんは、ちょっとも変わっていない。
ますます暖かみを増し、包容力に富み、誰一人隔たりなく、
語りかけている。
お地蔵さんの前では、人に言えない事、何でも白状する。
最近、どうも、他人に打ち明けることが、少なくなった様に思う。
でも、お地蔵さんの前では、何でもしゃべれる。
私だけだろうか。全部ぶちまけた後、不思議におちつく。
何か、立ち去りにくく、じっと、お地蔵さんを見つめている。
お地蔵さんも、一瞬、恥ずかしそうに、ほほ笑んでいる。
お地蔵さんと、話した後は、身も心も、すっきり。
私も、お地蔵さんのようになりたい。
お地蔵さん、ありがとう。
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ありがとう、感謝の気持ちを、もっと大切にしたい。
第6章をお楽しみに。
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