おもいで

無題

歴史の客観評価とは
時の浄化作用の果て
大事なものが流れ去ったあとの
抜け殻を眺めているようなもの

いちばん大切な
ひとの「想い」は
もう二度と
再現することはない

もはや誰も
心を寄せることのない
過去の小さな出来事を
解きほぐしながら

それを僕は
心に拾い集め
ひとつひとつ焼き付けては
物語を綴る

過ぎ去りし日々の
薄日の中
恋人だった
かつての二人のために

冷たい雨の夜
ほほえみと涙で
暖め合った
懐かしき時のために

そして
消え去りし宴のあとを照らす
ほのかな
ともしびとするために…

 いま時は流れてバス通り
 まぶしい新緑の中で
 かつて君を見送った歩道に
 一人佇む

 悲しき想い出も憤りも
 ささやかな喜びも
 時の流れの中
 美しき心象写真に変わる


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