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親戚が亡くなった。92歳の大往生だったし、縁が無い人だったので、特に何の感慨もなく四十九日に出席した。 無くなった男性には入院中の妻がいたが、彼女には夫の死は知らされていない。これが彼女にとって幸か不幸か想像がつかない。彼女は記憶がたまに混乱する。 彼女の夫は、ツボの中で灰になっている。彼女は病院のベッドで外を眺めたり、医者に怯えたりして暮らしている。 「ご主人は死の瞬間まで、あなたのことを心配していましたよ」と心の中でつぶやき病室を出た。 彼女にも、やがて死が訪れる。亡くなったら夫に再会できるだろうか。二人に永遠は訪れるだろうか。 イキテイルヒト シンダヒト |
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2002年07月21日 17時43分14秒
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今月に入り、1週間ほど川で過ごした。摂氏30度の炎天下で、ひたすら川を眺めて暮らしたのだが、呑気そうに見えて、なかなか過酷な日々だった。 その川には、ちょっと変わった生きものが棲んでおり、それを撮影するのが狙いなので、すっと川辺から離れられない。暑さで汗がにじみ、喉が乾く。 ほかのスタッフも、紫外線と熱でばてぎみだった。最初は炭酸飲料や缶コーヒーなどを買って配っていたが、一番喜ばれたのは「水」だった。 ただの水ではおもしろくないので、配る際に、ちょっとだけ工夫した。コンビニエンスストアに最近はペットボトル入りの氷が置いてある。これとミネラルウォーターを同時に渡したのだ。 水だけでは気温が高すぎてすぐお湯になってしまう。氷の入ったペットボトルに水を入れ、少しずつ飲むようにした。糖分の入った飲み物は汗がべとつき、気分が滅入ってくるが、氷水は火照った身体をクールダウンしてくれ、喉にもすっと入ってゆく。日に焼けた肌に、ペットボトルをあてて冷やすのも気持ちがよい。 氷水を飲みながら、川辺に座り込む。雑草が揺れる。ミズスマシが水面で円を描いている。氷がとけるカチッという音が妙に大きく聞こえる。静寂の中、被写体が現れる・・・。 撮影に成功し、氷水を飲む。なんでもない水が、ひたすらおいしい。夏の太陽が教えてくれた、この夏、最高の飲み物だ。 |
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2002年07月18日 02時31分08秒
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