ザ・騎士団
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秘密基地に入っていくところを 僕に 目撃された女の子 名前はMm子 とにかく意地が悪い ホームルームを掌握していて 気に入らない男子を次々 処分する 恐怖の罰ゲームで 僕の仲間は絶滅に近い IQ:187 理科の偏差値:72 という噂 市民団体にも出入りしているらしい 僕らは 市内の小学校から 選りすぐりのサムライを集めて 秘密結社をつくった 名前は公募で「ザ・騎士団」に決まった 僕は 発想が古い と主張したのだが 官房長官のK太が 「逆に オシャレかもしれない」 と のたまったので これに決まった さて 我らのザ・騎士団の目的は 他でもない Mm子をやっつけることだ 今日は その第1回目の作戦会議の日なのだ 僕は 長々と話すのは時間のムダだ と思って いきなり究極のアイデアを提示した 「オレ 実は Mm子の秘密基地の場所 知ってるんだ だからさぁ 夜中に忍び込んで あいつの秘密みつけて 弱みを握るってのは どお?」 「ダメ そんなことしたら 世論がついてこない」 あっさりK太に却下された 「次の市内一斉学力テストで オレ達が上位を独占するんだ 全科目で Mm子をトップの座から ひき吊りおとすんだ!」 K太の作戦は完璧だった 反論はことごとく論破された 「あと1ヶ月しかないのに ムリだよ」という僕の意見にも 「1人1科目にしぼって それだけに集中すれば なんとかなる 1学期だから範囲もせまいし」 僕は同意した 僕は 協調性のある人間なのだ 僕の担当が理科で Mm子のウィーク・ポイントである国語を K太 というのが ちょっと気になったが なにも言わなかった 僕は 理科が得意なのだ Mm子の得意科目を 僕がつぶす 悪くない 親にもほめられる 作戦は失敗に終わった いつものように すべての科目で Mm子がトップをとった なぜか? 作戦は完璧だった 準備も万端だった K太を責めることはできない 予想外の事態だったのだ テスト範囲が 5年生の1学期だけじゃなく 1年生の1学期から5年生の1学期までに 変わったのだ テスト1週間前に 急きょ 変更の知らせがあった 異例の出来事だ 信じられない よりによって このテストから実施するとは! K太は責任をとって 辞職した そして 僕も ザ・騎士団を 脱退した 幸い 脱退に制限は無かった 秘密結社なのに そのへんはルーズなのだ 後で わかった事だが Mm子は 市の教育委員会にも通じていた らしい 恐るべし Mm子 校舎の屋上で 僕はK太に しみじみと言った 「あと1年半 がまんしよう」 「うん」
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