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憲法違反の可能性は?


 そもそも、この通信傍受法は存在自体が違憲である。なぜなら、憲法21条2項にこう書いてある。

第二十一条【集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密】
1 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

要するに組織的犯罪に関係する者であっても、通信の秘密を捜査機関が侵すことは憲法違反なのである。存在自体が違憲なのであるわけだから、この法案を成立させたいのであれば、まず、憲法を改正すべきである。憲法と言えば、この国の最も権威のある法律である。この憲法を無視して通信傍受法を成立させれば、この国の法律の基である憲法をないがしろにすることにならない。

第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

このように憲法には記載されているのに、自衛隊が存在しているという奇妙な現象を再び起こしたいのか、と思ってしまう。通信傍受法が成立するようなことがあれば、再び憲法に矛盾点を残すことになってしまうのである。

 また、通信傍受法はプライバシー権の侵害である。プライバシーとは「勝手に第3者に個人の情報を侵害されない権利」のことである。つまり、住居を覗くことや人の会話を意図的に傍受することはプライバシー権の侵害である。まして、捜査機関が通信を意図的に傍受することはプライバシー権の侵害なのであり、たとえ組織的犯罪に関係する者であろうと、プライバシー権を侵害してはならないのである。

 なぜ、日夜、電話やインターネットでコミュニケーションを楽しんでいられるかを考えて欲しい。それは通信というものは第3者に勝手に内容を傍受されたりしないことを憲法で保証されているから、気兼ねなく好きなことを好きなだけ会話したり出来るのである。通信傍受法が成立すれば、捜査機関がいつどこで傍受しているのかわからない不安にさいなまれながら、コミュニケーションをしなければならなくなる。

 「俺は犯罪に関与することはないから、通信を傍受される可能性はない。だからこの法案について賛成だ。通信傍受法で犯罪を抑止することができるじゃないか」と言う人がテレビ局や新聞社の世論調査で明らかにされたが、本当にそうだろうか。たとえば、ある麻薬密売組織の人物が彼女にたわいもない電話をしたとする。この会話は当然、捜査機関にとって捜査対象となりうるだろう。その彼女が彼女の友人に電話をする。これも捜査対象となりうる可能性もあるのだ。

麻薬密売組織に属するA→その彼女B→その彼女の友人C

このように捜査対象はいくらでも拡大することができるのである。それでもこの法案は自分には関係ないと言えるのであろうか。

 さらに、この法案は組織的犯罪を侵す可能性のある者、あるいは過去に組織的犯罪に関与した人物に対して通信を傍受することも示唆しているのである。たとえば、過去に麻薬取締法違反で逮捕された人物が刑期を終了し、社会に復帰した後も組織的犯罪に関与する可能性があるという理由で通信を傍受できるのである。この人物とあなたが友人になった場合はもちろん、あなたも通信を傍受される可能性もあるのだ。

 この法案については、詳細な部分までまだ規定されていない。ということは、今後どのようにでも法案の性格を変更できるということを忘れてはならないのである。