環境倫理 第2回レポート
環境学研究科340101300 滝川彰人
1(a)環境と分配的正義の関わりについて(600字)
便益と被害の不平等な分配という「分配的正義」の問題が生じるのは、その背景に不平等な国際システムと国内社会、環境と開発にかかわる意思決定権限の少数者への集中と不十分なチェック機構という「手続き的正義」の問題がある。これは国際関係にも見られる。国際関係は先進国に有利にできている。交易条件が先進国に有利になっているために、途上国は安い一次産品を輸出して高い工業製品を輸入することになる。輸出用農産物の無理な増産は食糧自給の圧迫や農薬汚染、塩害などを招く。国内の民主化だけでなく、世界システムの民主化が必要である。「世界人口の2割を占める先進国が資源消費の8割を占める」といった状況が公平でないとするならば、国際協定を通じて是正することを真剣に考えなければならないだろう。おそらく、地球全体として資源消費を減らしながら、先進国では大幅に減らし、途上国では階層格差の是正と同時に平均消費量を多少増やしてもよいという考え方も必要になってくるのではなかろうか。この提案は、一人当たり消費格差の是正ということを念頭においている。分配的正義の問題は、世代内分配や世代間分配といった人間内部の問題だけでなく、「人間と自然の間の分配」にも広げて考えるべきであろう。有限な地球のうえで共存するためには土地利用などの面で「適正な分配とは何か」ということを考えなければならないのである。 580
(b)批判的に検討する。(600字)
たしかに「地球全体として資源消費を減らしながら、先進国では大幅に減らし、途上国では階層格差の是正と同時に平均消費量を多少増やしてもよいという考え方も必要になってくるのではなかろうか」こう考えて実行するのが理想であるが、今の自分を含めた先進国の人々に、生活水準をさげることを強要するのは難しいと思う。例えばエネルギー問題でも、新エネルギーの太陽電池だけでは到底足らず、原発も必要であろう。その原発をどこにつくるか、どこで実験するかというと、やはり地球のどこかである以上、危険であるし人口の少ない地域ですると考えるのは仕方がない。これは大を生かして小を殺すという考え方になるかもしれないが、過去の歴史からこうしないと人類は前に進めない。原発に限って考えると、科学技術の発展とともに危険の度合いも軽減するだろう。地球全体が民主化するのはあるにせよ、地球全体が平等になることは非常に難しいと考える。3952(a)(合計1400字)四日市喘息は四日市市塩浜地区の第1コンビナートがその発端であった。コンビナートの工場が、海軍燃料しょう跡地を、国から安価で手に入れ、次々に工場を建設、立地条件を全く無視してのことで、塩浜の海岸部のみならず、内陸部にもパイプでつながる石油化学工場を建設。次には、午起海岸を埋め立て第2コンビナートを建設、塩浜喘息は、四日市喘息と呼ばれる広がりをみせていった。コンビナートで大量に使用される燃料の重油は、硫黄分3%前後という質の悪いもので、排出される亜硫酸ガスなどの有害ガスが、すっぽりと住宅を包み込み、人々に被害を与えていった。さらに、この亜硫酸ガスは、空気中で硫酸の霧、硫酸ミスト(SO3)となり、トタンなどを腐らせるほどの被害を人体にも加えていった。被害は、主に体力の弱いもの、子供や老人に早く現れ、しかも、低所得層に顕著であった。
(b)世代間倫理の観点からいうと、コンビナートから排出される亜硫酸ガスなどの有害ガスにより、その地域の大気環境が激しく汚染され、そのままにしておくと、将来そこには生物が生存できない状態になったり、胎児や赤子などにも影響が出て、その子の将来を奪いかねない問題があげられる。将来に負の負担を残さないためには、今なってしまった状況を即座に理解し、コンビナートをなくすか、あるいは規制する必要がある。
(c)有害ガスにより喘息になった人々に対する治療や補助が、裁判や因果関係の調査などで遅れてしまう問題を解決するには、国や地方自治体による早急かつ正確な調査、情報収集が必要であり、緊急時にはまず人々の救済を最優先に行うべきである。また今後このようなことがないよう十分規制する。
(d)土地倫理の観点からいうと、激しい大気汚染により、人間だけでなくそこに生息する動植物にも影響が出る。この場合、少しの大気汚染なら人間には影響がないのかもしれないが、その少しの大気汚染により、その地域の比較的弱い生態系になんらかの影響が出るかもしれない。よってコンビナート自体に問題があり、なくすほかにはない。
尚、例のごとく文字数が極端に少ない(ロージー)レポートは減点の対象とする。
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「今おじちゃんって言いました?」