
人間の住む現界の裏側にある暝い空間・・・。そこには温かい光など存在しなかった。そこにあるのは冷たく身を切るような青い光・・・。そこは人間成らざる者の住む世界、魔界だった。
魔界は封じ込められた空間だった。あるものを閉じ込めるためだけに存在する空間の牢獄だった。
なにも動くもののない、その空間で2000年ぶりに何かが目覚めようとしていた。
山が鳴動するような、低い音が魔界の空間を震わす。凝固していた暝い空間にひびが入るような音が響く。空間の裂け目は、蜘蛛の巣が拡がるように、空間全体に拡がっていく。そして、力がある一線を越えたとき、空間は音をたてて、砕け散った。
オオオオオーーーーッ!
原初の生物が持つような野生の雄たけびが空間を揺るがす。それは解放の悦びの声、歓喜の声だった。
2000年ぶりに解放されたモノは、身じろぎをする。その度ごとに空間は大きく揺れ動く。
そいつは久しぶりに味わう自由を全身で感じていた。契約の時は過ぎた。再び、現界に君臨するときが来たのだ。
そいつ・・・妖神は、現界へ己が進出するために、現界への門、ゲートを開くべく行動を開始した。
|
 |
それが、2000年の時を経て、再発する巫女たちと妖神の戦いの幕開けであった。
 |