
一人の少女が、廊下を歩いていた。授業中なので、廊下には誰の姿も見えない。
プロのモデルかと思うような見事なウォーキングだった。短めのスカートからすらりとのびた脚の描く曲線もプロ並だった。男なら、足の先から腿、そしてその奥まで舐め回したいという欲望を起こさずにはいられないだろう。
ボディも高校生とは思えないほどの色っぽさを備えていた。思わず揉みしだきたくなるような胸は、セーラー服を大きく押し上げてその存在を主張していた。そして、腰は非常に細く、その対比によって胸と尻のボリュームを強調していた。ミニスカートで隠されているお尻は、浮かび上がるシルエットだけで、それを突き上げている様子を想像したくなったしまうほどだ。
美しい黒髪は腰近くまで伸びていた。顔立ちは美少女といっていい。切れ上がった目が冷たい印象を与えるが、そこには淫靡な光も感じられた。スッキリとした鼻筋、そしてその下の唇は、いつも少し濡れぽってりとした印象があり、そこに自分のものを突っ込みたいというのは、誰しも思うことだろう。
まさに男の欲望を具現化したような少女だった。少女の名は藤堂麗子といった。ここ聖マリア学園の新しい生徒会長だった。
麗子は重厚な扉の前で歩みを止めた。そこは学園の校長室だった。ノックもせずに麗子はその扉を開けた。
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校長室は企業の重役室かと思わせるような、調度が揃っていた。床には毛足の長い絨毯が敷き詰められている。数々のトロフィーや優勝旗などが飾られた棚、サイドテーブルには最高級のブランデーなどが並んでいた。そして、部屋の奥の窓の前には大きなマホガニーの机が置かれていた。
マホガニーの机の奥の黒革製の椅子に座っているのは、聖マリア学園の校長、遠山達三だった。年齢は60を過ぎたくらいだろうか、しかし年齢を感じさせない精力がその肉体から感じられた。染みなどが目立つ肌だったが、それは爬虫類のようにてらてらと光っているように見えた。頭は耳の上に少しばかりを残しているだけで、見事に禿げ上がっていた。鼻は大きな団子鼻で、唇はめくり上がるように分厚かった。
麗子は校長室だというのに、何も挨拶もせず、つかつかとマホガニーの机の前まで歩み寄った。麗子を見上げる遠山を、見下すように腰に手をあてて話した。
「この前はご苦労様。おかげでこの学園支配の足掛かりを得られたわ。」
麗子の口調には汚いものと話しているような軽蔑のニュアンスが入っていた。
「あんなことは大したことではないです。あなたのお役にたてるなら。」
遠山は校長が生徒に話すのとは、全く違う口調で答えた。まさに女王に屈する、奴隷だった。
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