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看護学生の雇用
医療機関から見ると:
准看護師を養成する看護学校(看護高等専修学校)の生徒は、医療機関に就職しているもの(正職員、パートがある)、医療機関以外の就職先を持つもの、働いていないものなど様々であるが、医療機関が学生を雇用する条件について考えてみた。
*参考:学生をパート労働にする理由は、医療機関側の恣意(安い労働力を確保
したい)からではなく、法規上「勤務時間が正職員の3/4を越えない者は
パート扱いにしなければならない」からである。
当地(Q看護学校)の学生を病院や診療所側が雇用する条件(保障金額)は、
1年生 92500円+5000円
2年生 100000円+5000円 である。
夜間の診療をしない診療所などの場合、労働時間は午前中の3時間とすれば、週18時間*4週になり、時給1400円近くになってしまう。
また夜間診療などをして、週30時間(月間120時間)働いて貰い、正職員として雇用する場合には、時給850円程度になる。
参考:正職員として雇用するとなると、健康保険+厚生年金(本人負担と事業所
負担を合わせると2万円程度、事業所負担は1万円になる)、これに雇用
保険+労働保険(1000分の17・5と5=22・5)など各種コストが必要になる。
また、2年生になれば「実習」があり、働ける時間はかなり少なくなるが「契約」は維持しなければならず、医療機関側の負担はより大きくなる。
参考:掲示板のこの↓投稿(03・06・11「つる」さん)をみると「1日2時間」だ。
私も1年の時は激務について憤りを感じていました。
しかし、実習に行っている現在、たった1日2時間の労働で給料
を保障してもらって、大変助かっています。
当地では看護師免許を持っているひとを(外来診療だけなら)時給1000円で雇用可能だろうし、看護免許を持たないひと(学生と同じ条件)だと時給650〜700円出せば希望者は数多くいるため、午後は学校に行く学生を雇用する経済的メリットは小さい。
なぜ学生を雇用するのか?:
なぜ医療機関は看護学生を雇用しているのだろうか?
1.学校を運営するためには学生に職場を提供しなければならない。
私の想像だが、医師会の中枢は「学校を運営して行くのに『働きながら学びたい』と希望する学生(多かった)がいるのだから、就職の場を提供しなければならない」と考えていたと思われる。医師会長や副会長、理事などは義務から自分の施設に学生を受け入れただろうし、今もそう言う考えはあると思う。
2.施設の将来の戦力を確保する。
学生の頃から育て、自分の施設の将来の戦力として育てたいと言う希望は、最も多い理由だったと思う。しかし、学生に投資するなら、その分、募集の条件をあげた方が採用しやすいだろう。医療を取り巻く環境は厳しくなっているし、卒業すればどこに行こうが自由だと言う事を考えれば、育てても(学生には育てられたと言う感覚は少ないと思う)無力感を味わう事もあるだろう。
3.労働力として雇用する。
この場合、当然、1や2の考えが入ると思うが、更に2つの方向があるだろう。
a.賃金に見合った労働をして貰おう。
パートタイムで雇うのとそう変わらないコストで働いて貰えば充分だ。
b.安価な労働力として利用しよう。
看護学生を「安い労働力」として、できるだけ使おう(こき使う)と経営陣(院長や事務長など)が考えている。
c.現場の判断で便利な労働力として扱う
経営陣が学生を安価な労働力として見ていなくても、現場が弱い立場の学生を自分達の都合に合わせて使う場合は多いのではないかと思う。入院設備がある病院や診療所では院長が看護学生の労働時間や実態を把握しているかは疑問である。
* これに関しては、今後、議論を深めたいと思う。
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