じたく

【第1章】
OVERTURE
 「自宅が欲しい」そう思い始めたのは、決して遠い昔(といってもまだ結婚後10年位だけど)ではありません。
今のアパートの住環境には満足している、それもかなりの度合いで。
長野市内でも「ビバリーヒルズ」(笑)と言われる地域に位置し、広い緑の多い公園や大型スーパー、駅、コンビニ、初詣への善光寺(笑)、全てが徒歩圏内。また親切な大家さん、広い駐車場、気の合った(例外を除く(汗))住人達、身体に馴染んだアパートの間取り…
もう一生このアパートでもいいや!(大家大迷惑(笑))と思うくらいです、はい。

 そこに転機が現れたのは2001年の初夏。
なんとな〜く「住マイル NAGANO」Webサイト を覗いていたら気になる物件があった。
『須坂市・220平方メートル:1,420万円』
「安いじゃん!」と身勝手なことを言い(自己資金が無い為)目的の場所へ車を走らせる。そこは須坂・長野東ICから車で5分という立地の良さ。しかも近くに大型スーパーもある。金も無いのに「魅力だ!」と思った。
 結局そこの土地はいろいろな事で入手出来なかった。不動産屋さんは大変親切だったのに本当に残念でした。この土地の為に代替地まで探してくださった アイスルさん には本当に感謝の言葉もありません、、、代替地、蹴ったけど(汗) しかし アイスルさん の提供する土地はホントに安いし、親身になって相談してくれます。I駅近くのどっかの詐欺まがいの不動産屋とはエライ違いだ!!

 話をモトに戻して…
その最初の土地の公図を頂き、あれやこれや、と話しているときに乗っている車が縁で懐かしい顔に会えた。
私が長野に越してきて車の改造にはまり、一緒に走った友人、設計士君でした。
なんでも今は以前いた会社を退社し、家業の建築会社を継ぎ「輸入住宅」をメインに施工しているという。
正直、この段階で本気で家を建てるつもりは無かった。
「完全に無かった」訳ではないんだけどね。まあ、金も無いので新聞チラシにあるような「坪25万円で全てコミコミ」という業者にやってもらおうか?な程度のモノでした。

そんな時、彼、設計士君が「今度俺の建てた家の展示会やるから遊びに来てよ」とのお誘いを頂く。
瞬時に「輸入住宅=高い=俺には無理」と三段スライド思考が脳裏をかすめたが、折角のお誘いなので、彼の顔を立てる為にセカンドカーのSUZUKIマイティーボーイで出かけた。
(たぶん住宅街。そんなトコに車幅2mの車で行くのは失礼だろう、との私の配慮からだ、エライだろう(笑)

魔法の館
 目的の展示会場は難なく発見できた。
それだけ他の建物とは違う!いい!この外見!良くいう「輸入住宅風」とは明らかに違う!思わず照れる(何故だ?)入り口に設計士君や事務のおね〜ちゃん、偉大な社長様方に出迎えられ、なお一層照れる。
坪数は35坪という事だが、狭さが全く感じられない!キッチン、小窓、全てが機能的だ!
彼の説明を受けるが「う〜む、なるほど」と感心するばかり。
なんか、、照れる。(笑)
ちょうど初デートの時に「私、前から貴方の事好きだったのよ」と言われているような感覚だろうか?(たぶん違う)
内部は彼がよく使う「吹き抜け」が無い総2階ではあるけど、一般住宅より天井が高く作られているので、想像以上の広さが感じられるのだ。天井の高さって大切なんだね。
 最後にこの家のベッドルーム(子供部屋)で外を眺めながら彼、設計士君とお話。
「どうでした?」・・・相変わらず照れて答えに戸惑う。
「いやあ、スゴイね!」こう言うのが精一杯な照れ屋な私。(外見に似合わず)
「どうでしょう?POWER'Sさんちの図面描かせてくださいよ」
「え?いいよ、だって高いんでしょ?」
「そんな事は無いですよ、描くのはタダですよ」
あんまり断っては失礼なので「ぢゃ暇なときでいいよ」と言ってその家から帰る。

・・・会社に戻ってから仕事していると今見てきた家の事が思い出される。
時間が経てば経つほどいいぞ、あの家!」とゆー事になり妻に電話。
「外見だけでも見に行こうよ」とゆーことでボイジャーでお出掛け。
(道の幅確認したからボイでも安心)

ぱっと見ても他の家とは違う!中はインチモジュールだから広い!そしてお値段も(恐らく)お得、、ということでこの現場見学会の家を見て「家が欲しい」が更に加速。
・・・うん、この段階では「うん、欲しいね」って程度だった、正直言ってね。

ラフプランが来た!
それから前出のアイスルさんの土地を設計士君に見てもらったりして数日。
「出来ましたよ〜」との連絡を受けて彼の会社事務所へ。
うーん、彼の会社「(株)藤岡備建」 に来てしまった。
この建物に入ったら契約しなきゃいけないのかな?と馬鹿な心配をしつつ「こんちわ!」
 「これですよ〜」と出されたプランを見せてもらう・・・・・。
「いい!すごくいい!もうこれで建ててくれ!」
自宅プラン1
その図面に描かれていたのは、間違いなく「アメリカ」そのモノだった!
ああ、紙切れ(失礼)1枚(実際は2枚)でこんなに幸せになれるのだろうか?と思うほど私は舞い上がった!
 私は家を見るのが好きだ。会社から帰る道すがら、よく人様の家を観察している。また 「渡辺篤史の建もの探訪(たんぼう)」 もよく観ている。新聞に入っている建築会社のチラシもきちんと目を通している。いろいろ(外見は)見てきた。
それでも彼の描いた図面は越えていない!断言する!格好良い!
俺の外見が家に追いつけない!(笑)
 
 間取りも一発で気に入った!
あまりにも少ない私の予算から2階は2部屋となりあとは吹き抜けとなるが、その部屋に延びる廊下がまるで空中廊下のようだ!(いや、実際に空中廊下になっている)
仕事柄、2次元の図面は簡単に頭の中で3次元化出来るので、その場で想像したらもうアッチの世界へ行ってしまった。(笑)
 ベランダも今住んでいるアパートの居間より広いですぅー!ヽ(^O^)ノ
ビルトインガレージも愛車ボイジャーが2台収納できる!しかも電動!
その後、このプランに描かれているガレージのシャッターを実際に着けられているお宅にお邪魔したのだが、このシャッターの作動音、しないんですね〜。
「がたん、がたん」なんて想像していたら設計士君に殺されます、轢殺されます。

いいの?この家、俺の身の丈にあっているの?(かなり不安)

 だが残念な事に交渉していた土地が流れてしまった。
折角描いてもらったプランも白紙に。
でもこの図面を貰ったことで「自分の家」と言うのもが実現味をおびることになる。
言葉だけなら欲しくもなかったけど、こうして目に見える形として提示されると欲求は一気に爆発!「彼の子供が欲しい」 (゜O゜)\バキ、いや違う!「彼の建てた家が欲しい」。
・・・でもお目当ての土地も無くなったんだな〜。

ばっく ほーむ つぎ