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・・・あなたはどこでこのメッセージを書き込んだの?
・・・何か今渡せない理由でもあるの?
・・・ここにいるんならなぜ、あなたがやらないの?
分からない。
このTENという人物は、自分のことについては一切語ろうとしない。
私に約束をしてくれた。 「辻に逢わせてあげる」そんな馬鹿げたことがあるのだろうか。辻はあの武道館の事件で、雲の上の国へと旅立ったはず。 TENは確固たる証拠を、私に示してくれたわけではない。 簡単に信じることなどできない。その反面「もしハタチになった辻はどんな感じなんだろう」と想像する自分がいる。 そしてTENが、その再会を実現させるために出した交換条件はひとつ。 「あの事件が起こることを事前に知っていながら、あなたたちの仲間を見殺しにしたメンバーが今日集まる中に存在する」 「そいつを、あなた自身の手で裁いて」・・・それはTEN、あなたのことなんじゃないの。 なぜそのメンバーを今になっても教えてくれないの。あれだけ綿密な計画だけ指示しておきながら。 「黒幕を知って、あなたの決心が揺らぐといけないから」TENはそう言った。 あなたが、あなたこそが、あの事件を起こした黒幕なんじゃないの。 そして関係ないメンバーを犯人にデッチ挙げて、私の手で殺そうとさせているんじゃないの。
そしてあなたも元モーニング娘。のメンバーで今日、ここに来ているんじゃないの!
TEN。
この屋敷には、大きな蜘蛛の巣が張られている。
私は、とんでもない間違いを犯そうとしているのかもしれない。
辻というカードさえ、握られていなければ・・・!
こちらが主導権を握るには、どうしたらいいだろう?
私にひとつチャンスがあるとすれば、このNETによるTENとの繋がり。
誰がTENなのか?
そんな奴がメンバーにいるというだけで・・・自分は、はらわたが煮えくり返りそうになる。冷静にならなければ。蜘蛛の糸が絡み付いて指一本動けない状態になったって、私はあきらめない。最後まで抵抗してやる。
臨機応変。
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