今お気に入りのCD
最近買い込んで、気に入ったCDを中心に感想を書いてます。
したがって、特に新譜だけってわけじゃないですが、お許しを。
TATSURO YAMASHITA PRESENTS X`mas Songs/山下達郎(1999:moon/Warner)
ケンタッキーのクリスマス・キャンペーンで、おまけについてくるCDだ。
といっても、ぼくはケンタッキーを買わずに、ファンクラブ会員への配布で入手した。だからジャケ違いとかあるのかもしれないが、詳細は不明(「ファンクラブ会員なら、配る前にケンタッキーで買っちゃってますよね。すみません」というチラシが、ファンクラブ会報に挿入されてたのがほほえましい。もっともぼくはケンタッキーで買おうともしなかったので、ファン失格かも(^^;))。
収録曲の内容は全4曲。すべて洋楽のカバーで達郎(&まりや)のヴァージョンも発表済みのものを集めたコンピレーションだ。
1.White Christmas
2.Jingle Bell Rock
3.The Christmas Song
4.Have Yourself A Merry Christmas
3曲目のみ竹内まりやのヴォーカルで、アルバム「QUIET
LIFE」に収録。
(ちなみに、1998年の達郎ファンクラブの会報オマケCDに、達郎バージョンを収録済み。こちらはピアノのバックにしたシンプルなヴァージョン)
残り3曲は達郎のヴォーカルだ。1曲目は1986年発表の「ON
THE STREET CORNER 2」に収録。4曲目は1993年の「Season's
Greetings」から。2曲目も1995年のファンクラブのオマケとして発表されている。
ジャケットも1992年の会報の表紙や、「Season's
Greetings」の中ジャケに使われているものの転載。新鮮味は特にはない。
売りとしては、1・2曲目がリミックス・リマスターされてるそう。ぼくの貧弱な耳じゃ、いまいち違いがわからないけれど(^^;)。
まあコレクターズ・アイテムと言えるでしょう。あと何年かしたら、中古屋のオークションリストに乗るんだろうな。
でも、別にぼくはこれを手放すつもりはないし。単純にファンとして楽しんだ。1999年のクリスマスまであと一日。
達郎のふくよかなヴォーカルをBGMにして、クリスマスの夜を過ごしたいと思います。
LIVE IN MIDDELHEIM 1999/MASADA(1999:TZADIK)
ジョン・ゾーン率いる4人構成の、ちょいとアヴァンギャルドなジャズコンボである、マサダは怒涛のリリースを続けている。スタジオ録音したCDを10枚立て続けに発表したかと思うと、2枚組みのライブ盤を1999年に入ってから二種類もリリース。
そして1999年が終わろうとしている今、今年度の第三弾目になるライブ盤をぶつけてきた。今年のベルギーで行ったライブだ(演奏日がクレジット無しでよくわからないが)。現地でラジオ曲が収録したテープの権利を買ったらしい。
マサダは今年秋には来日までし、ぼくもいそいそとライブに足を運んでいった。PAなしのこじんまりした会場で、火を噴くような演奏をしていた4人を思い出す。ジョン・ゾーンの体型が、ちょいと崩れかけていたのが玉に瑕だったけどねえ。
このCDは一枚ものだけど、78分以上のぎりぎりまでライブを詰め込んでいる。多分何曲かはカットしているんだろうけど、8曲の演奏をした後に、アンコールの3曲を収録したって形式だ。
演奏はとにかくかっこいい。グレッグ・コーエンのbとジョーイ・バロンのdsの煽り立てるリズムに乗って、デイブ・ダグラスのtpとジョン・ゾーンのasが、吠え立てる。
CDをスタートさせた途端、マサダの演奏前にアナウンサーが4人を紹介するオープニングが収録されている。これがまた、まるでJBのショーのように緊張感あふれて素晴らしい。
もともとこの4人は、ユダヤ人の伝承ダンス音楽クレツマーをモチーフにした音楽をやっているらしい。オリジナルのクレツマーがどんな音楽かは、不勉強にして知らない。けれどもマサダの奏でる音楽は、上に下に激しくなまめかしく動く、中近東風のメロディがとても魅力的だ。
それに、複雑なメロディやリズムをきっちり構成させ、一糸乱れずにリフを決めまくるのも、聞いていてわくわくもの。ジャズではあるけれども、いろいろな音楽の要素がぎゅっと詰め込まれていて、聞くたびにさまざまな顔を見せて迫ってくる。
どの曲も熱演ぞろいだが、ぼくが大好きな「Piram」をトリで演奏し、12分にわたる猛烈なテンションで聞き手を圧倒するだけでも大満足。この曲のリフがまた、たまらなくかっこいい。来日ライブでも演奏して、感激して聞いていた。
静かな曲でも、張り詰めた雰囲気が漂う。踊れる音楽ではないけれど、聞いていると、自分自身も煽られてテンションがあがってくる。とても心地よい演奏だ。
Will They Turn You On Or Will They Turn On You/MAGIC
HOUR(1995:TWISTED VILLAGE)
Secession 96/同上(1996:TWISTED
VILLAGE)
もとギャラクシー500、現デーモン&ナオミのデーモン・クラウノスキとナオミ・ヤングが在籍する4人組の、サイケな曲を奏でるバンド。
1994年にリリースした「No Excess Is Absurd」を偶然入手し、大好きになった。ところがその後どのレコード屋を探しても、ちいともCDを見かけず。限定盤か何かの一度きりのユニットなのかな、と思っていた。
ところが、最近ひょんな事から2枚まとめて手にはいった。やれうれしや。
デーモン&ナオミと平行して活動してるのか、もう解散しちゃったかはよくわからず。ぼくはこういう音楽が大好きなんで、ぜひとも活動を続けてて欲しいところ。うーん。ライブを見たい。でも、こういう音楽は売れないんだろうなあ。
で、どこがこのバンドの魅力かというと。延々と歪んだ音のギターが、ソロをかなで続けるところ。ギターソロはメロディははっきりしないし、別にハードロックのような、早弾きのようにテクニックが面白いわけじゃないけれど。鉄板をワイヤーブラシで擦るような、ファズギターがかっこいい。ぼおっとした雰囲気が、リラックスさせてくれるから。
もこもこした音像は、この手のサイケにはよくあるけど、つい「クレイマーだったら、どんなプロデュースするかな」と考えてしまう。
クレイマーがすべてをプロデュースしたギャラクシー500は、今やルナとデーモン&ナオミに分裂している。ルナのほうはギャラクシー500を踏まえた音楽をやっているけれど、クレイマーの影はかけらもない。
ところがデーモン&ナオミは、ギャラクシー500解散後もクレイマーのプロデュースによるCDをリリースしつづけてきた。98年リリースの最新作「playback
singers」はホームレコーディングだから、もしかしたらデーモン&ナオミもクレイマーと決裂したのかもしれないけど。
でも、少なくともこれら2枚をリリースされた時にはまだクレイマーとそれなりの関係は続いていたはずだ。よりもこもこして怪しい音楽になったんじゃないかなって思う。もっとも、これでクレイマーへの息抜きをしてたからこそ、クレイマーと長く続けられたって皮肉な見方もできるけど。
ちなみにこのバンドの曲は、メンバーのウエイン・ロジャースがほぼすべて作曲している。だからデーモン&ナオミは演奏者的な立場で対応してるのかも。
つまり、自分らの音楽を前面に立ってアピールするのではなく、あくまでサポートとして音楽を作り上げる楽しさのためにやっているバンドとも考えられる。
余談が長くなった。それぞれのアルバム紹介に移ろう。
まずはやたら長いタイトルの「Will They
〜」から。こちらは6曲入り。2分台から5分台の曲が5曲続いた後、最後の「PASSING
WORDS」で20分以上一曲を聞かせる。もちろん混沌としたギターのソロはたっぷり満喫できる。満足満足。 気だるげ、というか無気力さを感じるぼそっとしたヴォーカルに、もこもこのギター、ひきずるリズム隊。ううう。ぼくにもうちょっと文章力があれば。書いていて、ちっとも素晴らしい音楽の説明になってないが、聞いてみてくれさえすれば、キラキラ輝くバンドの魅力がわかるんだけれど。
1994年の夏と秋にかけて録音。でも、音から感じる感触は、ライブで鍛えたテンションをスタジオに持ち込んだ、みたいな威勢のいいものではない。ふっと思いついたときに集合して、セッションしながらアレンジを即興的に決めたように、ゆったりした雰囲気だ。
続いて「Secession 96」。こちらは4曲入り。一曲目から順に、4分、21分、14分、7分の演奏時間。モッコモコのギターソロはこのアルバムでも堪能できる。
クレジットによれば、1995年の5月から12月までかけて録音してたことになるけれど。アレンジは前作(上記)よりは、若干練りこまれた感じがする。アコースティック・ギター風の音を使って、ソロの時の音色と対照的な印象をねらう所とかね。
だけど、基本的には自分たちの過去作り上げてきた音楽の特徴を踏襲している。前作より、若干アグレッシブな感じがするかな。
しかし進化や深化を感じられるのはごくわずかなところ。これをマンネリズムと見るか、安心して聞けると考えるかで、このバンドのファンになるかどうかが決まるんじゃないだろうか。