千綿ヒデノリ 新星堂アルバム購入者招待イベントat渋谷@future(2003.3.15)

 千綿さんのワンマンライブ、初めて行ってきました。と言ってもフルライブではなく、イベントライブだったので、時間も短かったし、曲数も少なかったんですけど。

 会場は渋公の近くにある渋谷@futureというネットカフェです。

 渋公に一度いったことがあるせいか、(去年1020の、倫の渋公ライブの際に)多少不安はあったものの、ちゃんと到達できましたよ。

 開場はPM2:00だったのですが、私がついたのは1:40ころ。15分前までには整列しておいてくださいとのことだったので、ギリギリです。

 会場の外は少し寒く、なぜかエンドレスで上戸彩の曲がかかっていました。なんで千綿さんの曲流さないの?私は上戸彩のイベント観に来たわけじゃないのよ!と思ったことはおいといて。恐らくリハだとは思うんですが、千綿さんの歌が会場内から漏れてきていたので、よしとしましょう。

 

 開場は少し遅れましたが、5分くらいだったのではないでしょうか。私は、オフィシャル発表で「きっと当日になってこられなくなる人もいるだろうから、少し多めに当選通知を出しておいた」とあったとおり、100人限定のライブだったにもかかわらず、112番と言う何でこんな番号?と聞きたくなるような数字だったので、列の後ろのほうにいました。(ちなみに今日のイベント、どう見ても100人はいませんでしたよ。50〜いいとこ80といった感じでしょうか)

 場内は10列くらいベンチがあったんですが、なんせ整理番号が後ろ過ぎたため、私が入ったときにはすでに満杯状態でした。空いている席を探しては見るものの、そんなものなく、しかたなく立ち見と相成りかけていたんです。けどスタッフの方が「前の方空いています。立っている方、ぜひどうぞ。」といってくださったのがきっかけで、前があいていることを知りました。なのに誰も前に行こうとしないので、私思い切って行っちゃったんですよ。なんと最前列です!こんないい席でライブを観たことなんてもちろんないので、すごく緊張しました。新参者の私がこんなとこにいていいのかな?とも思ったんですけど、でもまあ、誰も行かなかったんだし、いいかと思いなおして、ライブ観戦はそこですることに。

 

 開演前、ずっとステージの後方のモニターに、PVが流れていたのですが、それがいきなり222にQUATRROで行われたライブの模様に変わり、待ちきれずにいたお客さんはざわめき始めていました。

 

 ビデオが終わると、再び財津さんが出てきて、今流したビデオの説明をしていました。なんでも、編集中の映像を流してくれたらしく、出来次第お届けするとのことです。もう今から発売が楽しみです。このアナウンスがきっかけとなり、2:30きっかりに千綿さん満を持しての登場です。

 今回の会場、オープンスペースになっていて、外にはスタッフの詰め所のようなところがあったんです。(財津さんが何度も出たり入ったりを繰り返していました)だからあたし、そこから出てくるのかな?と思って、ちらちらとそっちの方を見ていたんですよ。そしたらなんと、ライブ始まる前に、突如として千綿さんが、その建物ではなく、反対の方向から歩いてきて、会場のすぐ傍に現れました。お客さんは騒然です。

 そのまま普通に入ってきた千綿さん。本人が「寒いね」とお客さんに語りかけたとおり、千綿さんはとっても寒そうで、震えていました。

 ちなみに今日の衣装は、上はうろ覚えなんですけど、緑の縞のシャツだったと思います。それに、黒の皮パンでした。こうしてみると、倫に負けず劣らず、足が細長いんですね。

 軽い挨拶の後、「久しぶりに『キセキ』に入ってない曲をやろうかな?みんな手拍子お願いします。『憂世』。」と千綿さんが自ら曲紹介をして、お客さんの手拍子の中、『憂世』と言う曲が始まりました。

 この曲初めて聴いたんですが、本当にいい曲ですよ。千綿さんが歌詞を一言ずつ丁寧に歌い上げてくれるから、歌詞がわかりやすかったんですよ。何のCDに入っているのかわかりませんが、絶対入手して(CDに入ってればの話ですが)聴こうと思います。

 間髪いれずに続けられた曲は、またもはじめて聴く曲で、何の曲だかわかりませんでした。1曲目の『憂世』以上に、全身を使って、体中から声を出しているんじゃないかと思うほどの声量で、痛いほどの歌詞を会場中に響かせていた千綿さん。1曲目の手拍子が嘘のように、会場中がしんと静まり返り、誰もが皆、一言も聞き漏らすまいといった感じで、千綿さんの歌を真剣に聴いていました。そこには千綿さんの奏でるギターの音と、彼自身の声しか音は存在していません。だからこそ、みんなひきつけられていくんでしょうね。ちなみにこの曲のタイトルは、曲終りに千綿さん自らが曲名を言ったことで、明らかに。詳しくは、サイン会のところをご覧ください。タイトル書いてありますんで。私のお勧めです!

 

 この曲が終わったところで、少しMCが入りました。予定では、本当に少しだけだったようです。しかし、ここでアクシデント発生です。なんと力みすぎてしまったのか、ギターの弦が切れてしまったんです。最初何が起こったのか私はわかりませんでした。千綿さんが財津さんにギターを渡し、修復作業が終わるのをまとうとしています。しかし

「なんか時間がかかるみたいですね。どうしよ」

 困ってしまった千綿さん。

「ビデオでも流そうか。」

という提案に、会場からは

「歌って!」

と言う声が。これにも千綿さんは困り果てていました。

「歌うって何歌おう。ギターもないし。」

手持ち無沙汰な様子で、手のやり場に困っていました。すると今度は、

「じゃあ、トークして!」

と言う要望が。そこで千綿さん、ビデオの準備に入っていたにもかかわらず、まだ用意もできていないということで語り始めてくれました。
 (どこだったか忘れてしまったんですが、自分が佐賀出身であることを話し、「佐賀出身の方っていますか?」と聴いていたんですが、手を上げた人が何人かいたかと思うと、「佐賀って何もないよね。何もないところがいいところなんだけど」と言っていました。これは後日ラジオで弁解してましたよ。)

「じゃあ質問ありませんか?めったにないチャンスですよ。何かないですか?」

千綿さんの問いかけに、立ってみていたお客さんが手を上げて、

「影響を受けたアーティストって誰ですか?」

と質問されていました。そこから広がる千綿さんの音楽伝。

「うーん、そういった質問はよくされるんですよね。小さい頃からずっと歌手になりたいって思っていたんですけど、そのきっかけって言うのがね、ほら昔、欽ちゃんの家族対抗歌合戦ってあったじゃないですか?あれにどうしても出たかったんですよ。あれに出るにはどうしたら言いか。で、『あ、それなら歌手になればいいんじゃん』って思ったわけです。でね、思うんですけど、今みんながやっていることって、結構子供の頃思っていた夢とあまりかけ離れてないでしょう?なんていうか、なんだかんだ言いながら、昔思っていた方に、行っていると思うんですよ。僕の場合、子供の頃の歌手になりたいって言う想いが、ずっとこの辺にあって、思い続けていて、なんだかんだ言ってもそっちの方に向かっていっていたんですよね。それで、学生時代にバンドをやって。その当時はまあ、ボーイかな?みんなボーイ大丈夫だよね?知っているよね。」

 観客に聞く千綿さん。みんな「しっているー。」と返すと、ほっとしたように

「イカ天とかは?イカすバンド天国」

 これにも知っているという返答を得ると。

「昨日宮崎で聴いたら、何それって顔されたんですよ。」と苦笑い。するとお客さんも

「なにそれー!」といった感じで、信じられなさそうにしていました。

 

「こういったところでやるのは初めてですね。こういうところにいると、AXでやりたい!とか、渋公でやって見たいと言う思いもあってね。」

 この言葉に、私を含むお客さんからは換気の声が。そりゃそうですよね。いつか絶対この二つの場所で、ライブやって欲しいです。それが早く実現するといいですね。

 

話はさらに続きます。

「で、みんなも知っていると思うんですけど、初めはね、二人組のバンドをやっていたんです。(すいません。バンド名忘れました。)けどその頃はね、ギターも全然弾けなくて、楽器なんて全く出来なくて、ただ歌っているだけの、まさにボーカリストと言った感じだったんですよ。それで、99年にソロを始めることになって、こういった世界ですからね。何か歌っているだけではダメだということで、ギターを始めて。初めて弾き語りをしたのが、今でも忘れない、新星堂の深谷店だったんですよ。イトーヨーカドーの中に入っている。で、その当時はね、とにかく弦をよく切っていました。いっぱいいっぱいだったんですよ。歌って、ギター弾いて、そんな事できねえ!って感じでね。ものすごく力を入れて弾いていたんですよね。で、それからこうやって弾き語りをしています。99年からだから、2000,2001,20022003。今年でソロになって4年目ですけど、今となっては、ギターがないとダメですね。手持ち無沙汰で。さて、そろそろビデオいいですかね。」

 しかしビデオが流れる気配はありません。またも困ってしまった千綿さん。本当に手持ち無沙汰にしていると、またも「歌って」の声が。

「何歌うのよ。ギターもないし。」

 両手のひらを上に向けて、ギターがなくて手持ち無沙汰になっていることをアピール。どうするべきか考えていると、突然千綿さんの後ろのモニターに、ビデオが流れ始めてしまいました。本当に突然のことに、ステージ上の千綿さん、後ろを向いたまま固まってしまいました。それでも何とか体勢を立て直し、後ろのビデオの真似でもしようとしているのか、ビデオに合わせて、微妙にリズムを取っていました。

 そうこうしているうちに、ギターの修復作業も終り、いよいよ歌の復活です。

「何歌おうか。」

 という問いかけに、客席からはいろんな曲名が飛び交います。それらを聴いたのかどうかはわかりませんが、選ばれた3曲目は、タイトルも言わないままに、先ほど修理したてで財津さんから受け取ったギターをかき鳴らし、始まったイントロで、何の曲かわかってしまいました。『枯れない花』です。
 やっと自分の知っている曲が始まったことと、自分が好きな『枯れない花』だったということ、そして千綿さんの歌っている口元や顔を見ていたせいで、せいいっぱいの力を出し切るような歌い方とが合い重なって、私ウルウルと来てしまいました。とにかくすごいんですよ。ものすごい声量。なんていったらいいんだろう。ものすごく実力のある歌手だよなあと改めて実感です。とにかく聴かせてくれるんですよ。声もいいから、とおりもよくて。生で聴く『枯れない花』は、もう言うことありません。千綿ワールドにどっぷりとつかり、曲が終わっても余韻に浸ってしまいそうでした。

 

 しかし私たちに、余韻に浸っている暇などありません。どんどん次の曲はやってきます。

 「さて、ちょっと盛り上がりましょうか。手拍子お願いします。」

という千綿さんの一言で、会場いっぱいの手拍子の中始まった4曲目は、なんと『cry』!さっきとは全く違った曲調に、否が応でも盛り上がります。今日のライブで一番盛り上がったのではないでしょうか。スタンディングではなく、座ってみていたライブだと言うことと、時間が短かったのが少し悔やまれます。だって、立ち見でそろそろあったまってきた頃にこの曲もって来られたら、まず踊りますね。

 その代わりと言うわけではないですけど、やはりこの曲のメインとなったのは、お客さんと千綿さんのコーラス合戦(?) でしょう。最初は普通にやり取りしていたんですが、次第にネタが思いつかなくなり、

「ちょっと待ってね」

と言って次何を言うか考え込むシーンも。

千綿さん、会場の女の子たち(男の子もいましたが)に対して闘志をむきだしにしていました。

「くー!やっぱり男と女じゃ違うんだよね。僕がどんなに高い声出しても、絶対上行くよね。」

 そんな事を言い出した千綿さん。すると突然

「あーーーー!!!!」

 ものすごく高い声です。皆さんにお聞かせできないのが残念です。裏声使いまくりです。千綿さんが出せる一番高いキーを出したんじゃないでしょうか。もう
「あー!」じゃなくて、「きゃあああ!!!」の方が近いかも。

 それに対して、何人かの人が今まで同様真似して叫ぼうとしてしまったのに対し、千綿さん、優しく「今のは言わなくていいからね」ですって。千綿さんって負けず嫌いなんですね。そんなところも好きですvvv。

 曲も終り、会場中がたくさんの笑顔に包まれる中。

「なんかね、こないだのQUATTROから、ハードロックな感じが抜けなくてね。今日もハードロックにやっています。」

みたいな事を言っていました。

 

 早くも最後の曲です。そのことが千綿さんから告げられましたが、それほどざわつかなかったのは結構意外でした。千綿さんはどんどんこれからの予定を話していきます。それによると、すでにオフィシャル発表のあった『カサブタ』が413に発売が決定した上に、4月6日から放送スタートの、アニメ『金色のガッシュベル』の主題歌に決定したこと。そしてさらには、4月からFM TOKYOのみでレギュラーラジオが決定したという新情報が!しかも4月からだと言うのに、タイトルすら決まってないということまで暴露していました。いいの?そんなんで。大丈夫?

「言い残したことはないよね。うん。大丈夫」

と自己確認をして始まった最後の曲はもちろん『陽のあたる場所へ』です。すごかったですよ。もうこの一言に尽きます。すごかった点は2点。

 まず間奏の千綿さんのシャウト。マイクから少し離れ、体を二つに折り曲げてギターを弾きながら、口を大きく開き、のどまでいっぱいに開き、「うぉーおーうぉーおーおーおーおーおー」と力いっぱい歌う姿は、近くで見ているとものすごく感動しました。

 最後の「僕の瞳はきれいですか〜」以降。千綿さんもギターを弾くのをやめ、さらにはマイクを離れ、会場のお客さんと一緒になって肉声で歌っていました。もう会場が一体となって、みんなで歌います。これはもう、感動ものです。涙がじんわりと浮かんできて、私、不覚にも、声を詰まらせてしまいました。それくらいよかったです。

 

 コーラスが終り、千綿さんがマイクに戻って歌詞カードの最後の2行をしっかりと歌い上げると、「今日は本当にどうもありがとう!」と言う言葉を残し、ファンと一緒に、「押忍」と空手の型をやると、また出てきた建物の方に戻って行ってしまいました。

 

 千綿さんが戻って言った後、『陽の当たる場所へ』を歌い始める前に言っていた、TOKYO―FMのラジオのことで財津さんから補足説明がありました。それによると、ラジオは木曜の深夜25:00〜とのことです。聴けないっちゅうの。以上ラジオ情報でした。

 

 今回のイベント、ライブはこれで終わってしまいましたが、イベント自体はこれで終わったわけではありません。

 ライブが始まる前に財津さんが「本日、旧譜の販売も行っております。こちらお買い上げの方には、サインもプレゼントいたしますので、旧譜でまだお持ちでないものがある方はこの機会にぜひお買い求め下さい。」と言っていた通り、サイン会があったんですよ。しかも握手付き!これはもう、買うしか!と思ったのは、きっと私だけじゃないはずです。

 ライブが終り、本当はアンケート書きたかった私。でも書くものを持ってきていなかったため、あえなく諦め、ドリンクをもらってCD販売の場所にやってきました。少しはなれたところでは、すでにサイン会が始まっていて、千綿さんがファンにサインを書いて握手をしていました。

 私も前からずっと欲しかった『祈り』を買い、正方形の『cocoro records』と入った色紙をもらって列に並びます。(ちなみに『祈り』のc/wは今日2曲目に歌われた『汚れたシャツを着て』でした。ぜひ買って、歌詞を見ながら聴いてみてください。すごくいい歌詞かいていますよ、千綿さん。私はこの詩好きです。痛いけど。)

 今回のサイン会、すでに千綿さんのサインが入っている色紙に、さらに千綿さんが一言書き添えると行った形式のものだったんですが、なんと私の時に、サインの書いてある色紙がなくなってしまったんです!ピーンチ!てなわけで、急遽千綿さんに直接サインも書いてもらうことになってしまいました。千綿さんは大変だったでしょうが、こっちとしては、嬉しいハプニングでしたよ。

 列はそんなに長くはなく、私は握手に備えて、ドリンクコーナーでもらったホットのカフェラテで手を温めながら、前に進んでいきます。するとあっという間に列は進み、いよいよ自分の番になってしまいました。千綿さんの前に立ち、
「お願いします」と言って色紙を差し出します。はじめてなんで、もう緊張しっぱなしです。

 サインがないことに戸惑ったのか、少し手の止まってしまった感のある千綿さん。しかしすぐに動き出すと、さらさらとサインを書いてくださいました。嬉しくて笑ってしまいそうになるのを必死にこらえたせいで、口の筋肉がピキピキとひきつってしまいました。

 千綿さんのサインと、「心」と言う言葉の入った色紙を受け取り、握手をしました。ライブ後のせいか、手はとってもあったかかったです。でも決して汗で湿っているわけでもなく、とても触りごこちのいい本当にあったかい手でした。

 

 これで今回のイベントは全部終了です。私は千綿さんの手の温もりを感じながら、帰途につきました。

 

 総評:ライブ自体は短いものでした。でもその中に、千綿さんの歌の魅力が存分に凝縮されて詰まっていたような気がします。短くてもいいものはいい!そんな感じでした。これ、フルで見ちゃったら私相当すごいことになりそうです。

 今回は初めて千綿さんのライブをじっくり観ましたが、歌だけでなく、トークもしっかりしています。レポ自体にも書いてありますが、ギターの弦が切れると言うアクシデントもあったんですよ。でも、しっかりトークでつないで、わかりやすくはきはきとしゃべってくれて、トーク自体も、今までの千綿さんの音楽的変遷が聞けて楽しかったです。多少アクシデントに困ってしまって、トーク内容を考えていた感もありますが。

 少しでも興味があって、近くに来るから行けそうだなと思ったらぜひ行くことをお勧めします。百聞は一見にしかずですから。CD百篇聴くより、ライブ1回の方が千綿さんの魅力を存分に味わえると思います。

 千綿ヒデノリ。今私が最もはまっているアーティスト。ライブに行って、この想いがよりいっそう強くなりました。

 また近いうちにライブ行きたいです。千綿さんは、私に強くそう思わせてくれるアーティストさんだと、私自身信じてやみません。

 

 written by Mikoto Kurosaki


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