レプリカの羽根

もうどこにも行けないのに、
何故あなたはもがこうとするのだろう

ほら、手を離してごらん
血だらけの指をひとつひとつ
穴のあいた他愛ない現実から

あなたはそうやって僕のことを蔑むんだ
堕落を愛して、塞がった未来に身を委ねた僕のことを
そうやって

足りないって、ゼロになって、重なり合って
あなたが穿った傷の中で、僕はずっと探してた

飛べない羽根を

「足りないって、ゼロになって、重なり合って」

もうどこにも行けない、なのに
いつまでも見つからないレプリカの羽根を
つなぎとめて何故あなたはもがき続けるの

もう、手を離してしまおうよ
あなたの心にナイフをつきたてて、その肉片を抉り取ったら
ずっと、ずっと、僕のそばにいてくれる?

足りないって、ゼロになって、重なり合って

僕から明日を削り取って笑っていた
あの夏の日のように











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