2000-08-26「that summer feeling」
@日比谷野外大音楽堂
with
THE NEATBEATS / JOHNATHAN RICHMAN / THE HIGH-LOWS

ヒロトが言うように、ロックンロールにはいろんな形があるんだなーって思った。ジョナサン・リッチマンとハイロウズは、まあ彼らのファンがほとんどだからちょっと別にして、キングとニートビーツのこと。どちらも知名度は、一般的にはまだまだ。しかも関西から東京への遠征。キングはケイゾウ君が顔を真っ赤にして怒鳴って、マーヤがマイクをくわえっぱなしで叫んで、ジュン君がドラムを壊すんじゃないかってくらいにどつき回して、3人躍起になって客をどうにかしようと大暴れ。一方ニートビーツは、喋りも演奏も動きもすべて「ニートビーツタイム、楽しませますよー」って感じのエンターテイナーぶり。自分達がまず楽しんで、その楽しさの中に自然に客を引き込んじゃう。方法論がまったく違うのね。で、思い出したのが「北風と太陽」。コートか何か着込んだ男が居て、北風と太陽がどーやってそれを脱がすか競い合う・・・ってハナシじゃなかったっけか?北風がビュービュー吹きつけてコートを剥がそうとすると、男はかたくなにコートの襟を閉じてしまい、逆に太陽が温めると自然に脱いだ、っていうんだったと思うけど、客の反応といいバンドのやりかたといい醸し出すムードといい、明らかにキングが北風、ニートビーツが太陽。ただ、どっちがイイ悪いじゃないんだなあ。だって、私がコートの男だったら、北風にあれだけ煽られたらヤケになって脱いで投げ捨てるもん、コートを(そしてまんまと太陽にも踊らされてガンガン脱ぐもんね)。だから、キングのロックンロールは好きになれるヒトだけ好きになればいいんじゃないかな。わかったフリする必要も無いと思うし。どっちがウケたかで言ったらキングの負けなんだけど(笑)、アンテナが合う人に与えた衝撃はきっと、大きいよー。そんな感じのキングブラザーズ。最高でした。方やニートビーツは聴いたら誰でも踊り出しちゃうようなリズムとムードっていう最高の武器を持つバンド。最初は座ってる客が多かったのに、気付いたらみんなPANさんの呼びかけに応えて手、振ってやんの(笑)。そんな対比がおもしろくて、どちらも最高な野音でした。詳しくは↓。

空もすっかり高くなっちゃって、風もちょっと涼しくなっちゃって、夏も終りなんだな〜という感じの日比谷。歩いてたらリハの音が聞こえて、あー、あのなんつーかグシャグシャのギターはキングだなあ。のどか〜な公園にひびく「オルガリズム」は、すでに気合十分。会場に入るとすぐにヒロトとマーシーが登場。「4組のキチガイを、どの順番にしようか考えたんだけど、このバンドはいちばん最初しか出る場所がありませんでした。戸惑ってしまうくらい、裸のバンドです。」的を得すぎの紹介を受けて3人はぶっきらぼうに登場。マーヤだけは小走り(やっぱりマヌケ)で機材の外側から大回りで立ち位置へ。アンプに電源入れて、ブオ〜ンって音が鳴って、スグにジャーン!!ケイゾウ君が何か叫んで(キングブラザーズ!って言ったような気がする)「ルル」!やっぱこの曲、オープニングにピッタリ。出だしからジュン君のドラムがガッチリ決まってて、ケイゾウ君の声もいつもどおりの力強さで、間奏のマーヤタイムも「今日は野音でロックンロール!ヘイ、西宮はおキライですかー!?西宮でもロックンロール!」うわーキングだキングだ!西宮からキングが来てくれたよーう!!さんざんわめいたマーヤは更にダメ押しで「行くぞオイ!オレたちがキングブラザーズ!オレたちがロックンロール!」

この日も赤盤ではなく、ほとんど★とBULBのアルバムからの選曲。そしてケイゾウ君は、大阪野音以上の毒吐き地獄。最初っから最後まで「ボケっと見てるヤツは後ろ行っとけコラ!!」「オマエじゃあ!!オマエらに言っとんのじゃあ!!」「耳ふさいどけ!!」顔真っ赤にして、マイク掴んで横倒れになって、いつまでもいつまでも叫んでる。そのうちマイクの無い所へも出て行って「後ろ行け!!オマエじゃ!!あっち行け!!ボサっとすんな!!」「エラそうなんじゃ!!エラそうな顔すんな!!」いつも以上に躍起になるくらい、確かに野音の客はポカーンとしてました。キングはこの夏、デカいフェスをいっぱい経験したけど、きっと客層が違ったんだろな。他の所じゃもっとジャパン信者みたいのがいっぱいいて、キャーキャー言ってくれてたんじゃないかなあ。でもここでは大阪同様、年齢もさまざまだし、しかも座ってる人が多い。大阪もそんな盛り上らなかったけど日比谷はもっとキングに冷たい(笑)。私達の前の男の子たちなんて格好こそパンクスだけど、座って居眠りしてて、私達が絶叫するたびにギョッとしてる。あとでマーヤが言ってた一言が印象的・・・「やっぱ東京来ると、サムいなあ」。

こんな状況だからか、マーヤもほとんどマイクをくわえっぱなしで、地の底から響くような音(もう声ってカンジじゃないなあアレは)を出しまくってる。とにかくスクリーム担当の名に恥じない叫びっぷり。何を言ってたのかは覚えてないけど「オレよりアホなヤツ手をあげろー!」だの「オレのばあちゃんシンディ・ローパー!」だの、相変わらずワケのワカラン名発言も多数・・・なんだけど、客が笑いもしないんだなあ。で、そのうちマーヤが叫んでるのにケイゾウ君が、ケイゾウ君が叫んでるのにマーヤが、お互いカブりまくりながら客を罵倒しまくるって構図になっちゃって、うるさいったら(笑)。そんな2人の後ろで、発言こそ無いけどものすごい緊張感と存在感だったのがジュン君。独特の、身をかがめた叩き方で、いつものように客の方や前の2人をうかがいながらスティックを叩き付けるんだけど、目が、ものすごい鋭さ。こわかった。

「ここに居るヒトはロックを知らないんですかー!?」で始まったのは「のりおくれんな」。ホントにこの曲カッコいい。マーヤがアオアオ言ってるのも、その横でケイゾウ君がうずくまりながらギターをかきむしるのも、ジュン君が腕を振り上げてポーズ決めるのも、ああやっぱりこのバンド大好きだ!!!って思う。フと客観的に見渡すと、ほーんと盛り上ってないんだけど、こうやって怒ってたりメチャクチャにしてやろうとしてるキングはどうしようもなくアホで、微妙にカッコわるくて、ロックで最高。すごいキングらしい。やっぱキングは逆境でこそ「らしく」なるなあ。そして「ブルースを手に入れろ!!」で「魂を売り飛ばせ」、「みな殺しのブルース」、「デッドソウル」と一気にラストへ。今日の「二度と来るかクソッタレ!!」は、いつもより本気でした(笑)。ジュン君はものすごい力強さでスティックを立て続けに4本、ドラムに叩き付けて遠くに飛ばして、さっさと退場。最後にマーヤが立ち去ったあとは、ほとんどの客の客がまだポカーンとしてる一方、アンテナにがっつり来ちゃった人たちが声援を送ってました。

で、またまたマーシーとヒロト。「キングブラザーズのみなさん、どうもありがとうございました。目のやり場に困ってしまうほど、純粋なバンドでした。」うん。ホントそう思う。そして2番目はどーするかってことで、名前に「ニ」が付くニートビーツの登場(笑)。まずはPANさん以外の3人が定位置につき、遅れてPANさん、堂々と両手を広げての登場!!・・・すごいなあ(笑)この観客数でこの堂々登場。さすがPANさん。土佐くんはいつもオープニングでパッと前に出て来るんだけど、この日はおとなしめ。そして「シェイクしようぜ」でスタート!ヒーッ楽しい!けど、やっぱり座ってる客が多い。ところがここはニートビーツ。「あれ?なんか座ってる人多いなあ。ちょっと座ってる人に立てって言ったって(笑)」で、何人か立ち上がって、更にライブが進むうちにどんどんみんな立ちあがって、気が付いたらPANさんのアクションに応えてみんな手を挙げるようにまで成長!さーすが。あとは選曲とかトークとか、大体いつも通りだけど、いつも楽しいキブンにさせるってすごいなあ。

「同級生!」の呼びかけで大ちゃんの「TWISTIN'DAY」ハァもう大ちゃんなんていい声なの!!そして「この前一緒に対バンした人の曲やりましょう(別に対バンしてません。違う場所でも同じ日にやれば対バンなんだってよ〜〜〜)」で「GOOD GOOD LOVIN’」、「映画撮ります」で「俺にまかせろ」、あとは何だったかなあ。「結構カッコイイ、ウチのハンサムが」とSHEENさんに振ると、客席から「(PANさんも)カッコいいよ!」の声。すかさず「えっ?うそぉ(←ちょっとうれしそう)誰?・・・あ、男かいな!!」ああPANさんおもしろすぎ。そしてSHEENさん男らしすぎ・・・あとはひたすら、ニートビーツも私達も笑顔満面。いつものように土佐くんが拍手をあおって「LITTLE BITTY PRETTY ONE」。4人が交代で歌うこの曲、誰のパートもカッコよくて声もよくて、アクションまでバッチリでもう最高。あとは土佐くんの裏地見せタイム(大阪野音のレポ参照)とか、演奏だけじゃなくひたすら喋りでも楽しいキブンにさせられちゃう。曲の中でSHEENさんが叫んだりするのももうどうしようもなくカッコイイし、さっきまでコブシ振り上げてウオーとか言ってたくせに今度はニッコニコしてキャー!!とか言ってる自分がおかしくてしょうがないです。最終的には初見の客をちゃあんと持ってっちゃってました。さすが!

関係ないけど笑えたのが「黒いジャンパー」の前振り。いつもどおり「キミら、冬になったらなに着るの?」で「え?白いジャンパー?そんなんあんま売ってないやん」とPANさんがボケるとすかさず土佐くんが「アクセル4くらい。」すっごい笑えたんですけど、会場、アクセル知ってるヒト少なかったかもね〜・・・