MUSIC COLUMN
見たこと、聞いたこと、感じたこと



オーティス・レディング

彼を知ったのはMONTEREY POP'67のビデオ。
モンタレーポップフェスティバルという、伝説のウッドストックの二年前に開催された野外フェスのビデオがあって、
それで彼のステージを見たのだ。
激動の60年代ロックに目覚めたときに、古本屋で手に入れた60年代アメリカ特集の
ミュージックマガジンに紹介されていた「モンタレーポップ」に興味を持ったのだ。
大好きなジャニス・ジョプリンのステージも入っているし、フーも入っているし、
ジミ・ヘンドリックスやママス&パパス、サイモン&ガーファンクルもついてくるし、
いい勉強になるなぁと思って、モンタレーポップのビデオを探した。
そしたらネットで、輸入盤を見つけ、購入。4800円ぐらいしたと思う。高ぇよ。
オーティス・レディングのことは黒人シンガーとぐらいしか分かっていなくて、
ほとんど無知に近い状態だったから、特に期待していなかっただけに、初めて見て圧倒された。
モンタレーのビデオは2本組で、片方がオーティスとジミヘンの特集になっている。
ちなみに、私はジミヘンのステージプレイが苦手なので(なんかいやらしいから)、
ジミヘンには全然心を動かされない。
ギタープレイの技術なんかは素人だから全然分からないし、セクシーさも全然感じない。笑
そのぶん、オーティス最高!

安っぽい照明に安っぽいバックバンドにも関わらず、オーティスのボーカルは圧倒的にすばらしかった。
まぁ、なんともファンキー!ソウルフル!!ダンサブル!!
私はオーティスが全身を揺さぶらしながら、太くて逞しい声で「GOTTA GOTTA!」と歌う姿に完全に魅了されてしまった。
本物だ。ワクワクした。ビデオを見ながら私も腰を振ってしまっていたよ。
ところで、「ガッタ、ガッタ」が口癖の忌野清志郎はオーティスの真似をしていたのだろうか?
オーティスの曲は底抜けに明るいイメージで、踊りやすい曲ばかりだけれど、
バラードもしっとり聴かせるラブソングでうっとりするボーカル。
耳慣れした典型的なリズムやメロディが多いので、親しみやすい。誰もが楽しめる音楽だと思う。

あと、私がニヤけてしまうのは、彼の見事なカバーっぷり。
ビートルズの「HARD DAYS NIGHT」とストーンズの「SATISFACTION」とか、その他いろいろ。
オーティスマジックにかかれば原曲を蹴散らせるね。
カバーを聴いてミック・ジャガーもキース・リチャーズも舌を巻いたという噂。そりゃそうだ。
私はオーティスバージョンの方が好き。
オーティスには「Good To Me」というライブアルバムがあって、
これはトランペットの音がひどくて有名なのだけれど、
それよりも、観客の興奮、ステージの興奮がとってもリアルで身震いするくらい、良い。
オーティスのボーカルの生の「凄み」がリアルに伝わるの。たまらんよ。
この声は黒人の特権なのかね?
太くて、声量があって、こんなにも魂のこもった声をもつ日本人なんて知らんよ。美空ひばりとか?
現代に欲しいなぁ。

さて、オーティスは26歳の若さで事故に遭い、亡くなった。
23歳でR&B/ソウルシンガーとしての地位を確立したらしい。すげぇ〜。
見た目も20代前半にはとても見えないのだけれど。
R&Bとかソウルミュージックと言われるけど、万人が楽しめる音楽と思うから、みんなに聴いてほしい。


2003年11月11日



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