MUSIC COLUMN
見たこと、聞いたこと、感じたこと



ウルフルズ


つい先日、初めてウルフルズを生で見た。
感動した。

ウルフルズが流行ったのは中学2年の時かな。
ガッツだぜ!で売れて世間では「一発屋」と言われていたし、私もそう思っていた。
ユーモラスなバンドって長続きしないじゃん。
メンバーの名前は亀だのオスマン・サンコンだの言って、
挙句の果てにジョン・B・チョッパー。
おまえは何者やねん、と。
そう言えば、人気に火がついたきっかけは
HEY!×3の「誰やねん」というコーナーに出演したことだった。
こてこての関西弁だし、ガッツだぜなんて殿様のカッコしたPVだったし、
どこから見てもコミック・バンドだった。
でも「バンザイ」が出たときには「なんていい歌を歌うバンドなんだろう」と思った。
ただのコミック・バンドではなくなった。
バンザイはトータスが奥さんに向けて作った歌だなんて言われていて、
世間の婦女子は「キャー、私も歌われたい!」なんて言ったものよ。
トータスは確かにカッコ良かった。他のメンバーはかなり引き立て役だった。

それから9年。
私個人の視点から見れば、ウルフルズは人気が低迷したこともあったと思う。
彼らの昔のアルバムは近所の中古CD屋で破格の300円だ。
それでもその間もウルフルズがしばしば素敵な歌を世に送り込んでいたことを私は知っている。
しかし、いつのまにかジョン・B・チョッパーがいなくなっていた。
私の記憶では「物書きになりたい」とかいう理由だった気がするのだけれど。
そしたら去年戻ってきていた。
なんだか懐かしい素朴な顔が、白い上下のスーツに、
真っ赤な薔薇を胸ポケットに挿してライブをしていて心が和んだ。
ジョンB復活の第一弾シングルは「ええねん」。
まさにジョンBに向かって歌われたと捉えられるのだが、そのセンスがたまらなくナイス☆
そのころからなんだかウルフルズに興味が湧いた。
トータスの「I am a father!!」という車のCMはやたらカッコいいし。
ちょっと前にトータスがソロで出したソウルやR&Bのカバーアルバムはセンス良いし。

というわけで、アルバム「ええねん」を聴いたら予想以上に良かった。
けっこうロックンロールしてんじゃん、と。しかも驚くほど古典的。
そしてこれ以上ないくらいにPOP。聴きやすーい。
これこそ幅広い年齢層に受け入れられる理由だ。
中学生のときには気付かなかったであろうウルフルズのセンスの良さに感動したよ。

で、で、なぜか、ええねんツアーのファイナルに行くことになりまして。行ってきました。
やっぱり武道館でワンマンをやるってすごく感動的だと思う!
1万人のウルフルズへの愛で埋め尽くされていた。圧倒されてしまった。
あと、すごくいいなぁと思ったのは、ステージ脇のスタッフが左右5,6人ずつ見えたのだけれど、
みんなノリノリなの。いや、超ノリノリ。
髭生やしたオヤジがノリノリで拳上げてんだよ。振り付けもひとつ残らずやるの。
ウルフルズって愛されすぎ!!
「いいバンド」ってこういうバンドなんだなぁ、とこっちが嬉しくなった。
遠くから見ていても、ライブで音を出すのが快感でたまらないというメンバーの気持ちが読み取れる。
無邪気な少年のようだった。
いい歳したオッサンがフレディ・マーキュリーも真っ青な胸元が大きく開いたギンギラタイツ着て登場したり、
事あるごとに「A・A・P!!(アホアホパワー)」と叫ぶのだよ。
訳分からん。
ライブパフォーマンスがしつこすぎて、呆れることも多々あったが、
「世の中にこういうバンドは必要不可欠だわ」なんて偉そうなこと思いながら付き合っていた。
あとね、ロックンローラーに必要なのは「キュートなお尻」だとトータスを見て思った。
観客に向けて腰を振られたらなんかこう盛り上がりません?
「キャー、イヤーン!」って気分になりません?
ロックンローラーが革パンを履くのはお尻がキュッと引き締まって見えるからだ!と一人で納得。
やっぱり、ロックンローラーたるもの太っちゃいかんな。

なんだかんだいって、ラストの「いい女」では会場の温かさにちょっと涙ぐんじゃったりしたさ。
世のインディーズバンドがウルフルズくらい長年愛されるバンドになってほしいなぁ。
トータスのようなイケメンも必要だから難しいかもしれないけれど。



2004年4月24日



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