これは石坂君と話した事を僕がまとめた日記です。


第1話


突然モロッコに行くことにした。
理由は
「ブライアン・ジョーンズの辿った足跡を辿る為さ
それとブライアン・ジョーンズ、ジミヘン、ジャニス・ジョップリン、ジム・モリソンこいつ等は27で死んだ。
俺もその歳を迎えちまったよ。死ぬ場所には兆度いいと思ってさ」
と言い放つかと思ったが
「前から行きたかったんだけど、兆度キャンセルが出てさぁ」との事らしい。
おかぁさんには前日「ちょっとモロッコ行ってくる」と告げた。「あ、そう」ナイス・コミュニケイションだ。
妹にも告げた。「いくら持っていくの?」妹が心配して尋ねる。「5万円」、「こりゃ死ぬな」
そんな会話を交わし旅立つ準備をした。と言っても小さなリュックサック1つだけだ。
それと100円ショップで買ったボールペン。これが後に役に立つ事になるとは知る由も無い。
そして飛び立った飛行機の中「ちょっと勉強しておくか」と「英語の役立つ会話本」見たいな本を見る。
しかし、モロッコでは英語が通じない事を知る。フランス語、アラブ語だ。そこで気の小さな俺ならパニックを起こすが
さすがは石坂君だ。「ま いいか」で済ませてしまう。
話しはそれるが石坂君は俺の3個下だ。今27歳だ。出会いは今年の7月。有さんの家だ。
すぐに音楽の話になる「俺ストーンズ正規盤全部持ってるぜ」と俺。「俺80枚以上あるよ」と鼻を膨らます石坂君。
それからビートルズ等の話しで延々と盛り上がる。そこでバンドを結成する事を決める。
帰りに電話番号を交換して帰った。すぐに電話する間柄になる。
後で俺の事をどう思ったか感想を聞いた事があった。「こいつも変態だ」と思ったらしい。
お互いストーンズマニア。なかなかここまでのストーンズマニアはいないであろう。
俺も正直「こいつ頭がいかれてる」と思った。
そして3人の頭のいかれたバンドが登場した。
思い切り話がずれたがやっと空港に到着。そこからカサブランカまでバスで向かう。
かなり余裕をぶっこいてなめていた石坂君。
しかし、突然前方から馬鹿でかい黒人が歩いてきた。「まさか何もされないだろう」とまだ余裕をぶっこいていた。
しかし、次の瞬間いきなり殴られる。薬でヘロヘロになっていたらしい。
「怖いよ〜こなきゃ良かった」と思うのと同時に気を引き締めた。

続く


第2話

カサブランカから更にマカレシュに向かいそこで一泊する。
その道中旅なれた日本人2人組と仲良くなる。
そこで一泊した。朝の5時突然町中にイスラムのお祈りが始まった。
凄まじい音で町中に放送される。石坂君はびびり震えながら布団の中で終わるのを待つ。
一泊したあとサハラ砂漠に行く計画を立てる。
大体ここ、マカラレシュから5日かかる。
まずは「砂漠の玄関」と呼ばれるワルザザートへバスで8時間かけて向かう。
3日目、ティネリールへ向かう。ここはワルザザートの静かな町とは打って変って活気溢れる町。
バスから降りたとたんガイドらしき怪しい男達に囲まれる。
もみくちゃにされ手を引っ張られる。仲良くなった日本人は「ここは危険だからバスに戻ろう」と言ってくれたが
カサブランカで殴られ気を引き締めたはずの石坂君、すでにまた余裕モードに突入していた。
と言うか金が無いので遠回りできないのでここで日本人と分かれ一人旅に戻る。
怪しげなガイドどもに無理やり手を引っ張られ絨毯屋に連れて行かれる。
20人くらいに囲まれ「買え!」と責められる。しかし石坂君「FUCK!」を連発しなんとか逃れる。
少し歩くとまた怪しげなガイド達、そこに写真を持った更に怪しいガイドが立っていた。
よく見ると福山雅治(だっけ?あの桜坂の)と一緒に写った写真だ。
それをえさに日本人をカモにしている。
何故か福山が嫌いな石坂君。自分からそのガイドに歩み寄る。
案の定誇らしげにそのガイドは写真をちらつかせ「ジャパニーズ・ナンバー1・シンガー」と声を掛けてきた。
そこで石坂君「ノー!ノー!フクヤマ・イズ・コメディアン!フクヤマ・イズ・デッド!FUCK」と説明しガイドを落胆させる。
ここから彼の本格的な旅が始まる

続く


第3話

10月7日、メルズーカ(砂漠)へ向かう。乗り物はいんちきっぽいジープであった。
道無き道を音楽好きのオランダ人カップル(男31、女29)と共にする。
ちなみにポーティス・ヘッド、トーリ・エイモス、ポール・ウェラー、ストーンズ、マイルス・デイヴィスが好きらしい。
道中音楽の話で盛り上がる。
さて、砂漠に到着。宿に着くとその宿は砂漠の中にぽつんとあり、土で出来た電気も通って無くベッドは砂だらけだった。
宿に着くなりインチキモロッコ人が「バイクに乗せてやる」ときたもんだ。
怖いもの知らずの石坂君、ほいほい乗ってしまう。
案の定家まで連れて行かれ「絨毯買え!」と脅される。
「嫌だ」と断るが「じゃぁバイクに乗せたんだから運賃払え!」と怒鳴られる。
ここで金を払ってしまうと宿まで歩かされるだろうと思い得意の悪知恵を働かせ
「宿に金があるから宿まで乗っけてって」と伝える。
そして宿まで乗せてもらう。
ついた早々「金払え!」と凄い剣幕だ。
「お金なんか無いよ〜Fuck!」とやり返す。
かなり怒っている。
宿にはオランダ人(強そう)がいたので「あいつが金を取ろうとするんだよ〜」と27年間生きてきた集大成とも言える
悪知恵を働かせる。
そしたらオランダ人がそのモロッコ人を追っ払ってくれた。さすがだ。
そのオランダ人は石坂君をかなり子供だと思っていたらしく昼寝をしていたら子守唄を歌いながら頭をなでていた。
 砂漠の夜は星が奇麗だった。
夜中の2時くらいに目が覚めてしまい、砂漠を探検しようとライトを持って探検開始。
15分くらい歩くと右も左も分からなくなり遭難。
結局明るくなり始めた朝の5時まで真っ暗な砂漠で夜を明かす。明るくなり前を見ると宿は目の前だった。凄く寒かったらしい。
やがて5時過ぎくらいにジープが来た。1日1本しか町に出るジープは来ないらしい。
オランダ人を起こしてバイバイした。宿の人も起きてなかったから金は払わなくていいやと思ったら追っかけてきた。
しぶしぶ払った。かなり気分を害した。
12時間くらいかけてフェズという町に向かった。フェズはロンドンみたいな町で砂漠とのギャップにびびった。

続く


第4話

フェズに1泊しシャウエンに行こうと思い前日調べたバスの出発時間の15分前にバス停に行ったが
バスはすでに出発していた。送れるならまだしも、早く行っちゃうなんて・・・次のバスを調べたら夜中まで来ないと言うので
近くのメクナスで一泊することにした。
メクナスは落ち着いた街で、高級ホテルが立ち並んでいた。
金が無い石坂君、「ちょっと部屋を見せてくれ」と言うと「勝手に見ろ」と鍵だけ渡される。
石鹸やタオル、盗めるものは全て盗んでから「やっぱり高いからいいや」と断る。
この日は何軒もホテルを廻りこの泥棒稼業に1日を費やした。いい稼ぎになったらしい。
すでに金が無く、空腹の限界にいた石坂君。ボーっとケーキ屋の前でケーキを眺めていた。
気がつくとケーキを手に持って食っていた。我に返り猛ダッシュで逃げた。
この飽食の時代にハングリー魂溢れる青年だ。好感もてる。
少し反省したがうまく行った為気分がよく、何度か食い逃げを実行する。反省をいい方向に持っていってるいい例だ。
 シャウエンに到着。シャウエンには5日間滞在した。
山の麓にある小さな奇麗な街だ。そして非常に寒い所だ。
ついた日は暑かった為宿に着くなり砂漠で汚れた衣服を全て洗う。
それで寝ていると寒さで目が覚めた。
朝になって外を見てみると雨が降っていた。しかも非常に寒い。
山の天気は変わりやすいという定説を思い知った石坂君。
歩く人はみんな防寒服を身に着けている。石坂君の服は乾くどころかびしょ濡れのままだ。
しかし、異常に腹が減っていたのでびしょびしょのままの、しかも半そでで飯を食いに行く。
レストランに入るが中の席はいっぱいで外のテラスしか空いていなかった。
しかし、空腹には勝てず寒い中半そでで雨に打たれながら顔を引きつらせ飯を食った。
2日目、やっと百円ショップで買った時計が役に立つ時が来た。
魚の皮で出来た太鼓とその時計を交換した。
「日本製だぜ」と石坂君、「まじかよ!本当に交換してくれるのか?」とモロッコ人
「勿体無いけどいいよ、仕方ね〜な〜」と石坂君。「ありがとうございます」とモロッコ人。
日本のパワーを思い知る。
その太鼓で街の中で早速演奏。するとみんな寄って来てモロッコのリズムを教えてもらう。
叩きまくった。その後街を歩くとみんな覚えていてくれていてたくさん友達が出来た。

続く

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