RAIN Review

■ジャケット
撮影場所 代々木公園 (の、ゴミ置き場の近く by 本人(笑))
逆光を浴びている。その細い上半身が緑に同化しつつも、確実に自己主張している。
中ジャケは、草むらの中に目をつぶり、寝そべる阿部さん。
この無垢な表情がいい。

1.晴れ
もともとコドモを使ったものは嫌いだ。お涙ちょうだい的に使われることが多いから。
また、そういう風に使われているコドモコーラスも、えてして「ませてて」イヤなのだ。
(例:今井美樹の「瞳がほほえむから」の後半)
最初聴いたときに「あぁ、阿部さんまでもが」と思ったが、実はそうではなかった。
もちろん「コドモを登場させたい」という親心は皆無とは言えないだろうが、それよりも
この声をいかに音楽にしてみせるか、という、あくまでも声を音の種類の一環として
捉えたように思われる。
#4の曲を録音している際に、この声が入っていたことに後で気づいたらしいが、
そう思って聴けば、#4のサビの部分に通じているように聴こえる。
ピアノの静かな曲調と、コドモの口ずさんだいちフレーズが、なんともいえない
調和を生み出している。

2.地割れ
「地割れ」は、何を称しているのだろう。
歌詞はたったの2行。単純に、音が下から徐々に沸きあがってくる、力強い感じは
地割れを表しているように思うが、これ以外の別のものを含めて、彼が意図している
のだったら、うーん、私の力不足。読み取れない。
「生きてりゃ なんとかなるだろう」で、私も今まで生きてきたし、これからもそう。

3.IMAGE
クリスマスパーティで阿部さんは言った。
「この曲は、ファンのみんなに向けた曲である」と。
う〜ん、ちょっとリップサービスかな?と、私は取った。ひそかに。
一方で、ファンの間では「あれは阿部さんが自分のコドモに向けて歌っているんだ」という
声もあった。これも違うな、と思っていた。
私の想像する「IMAGE」の女性像は、背筋をぴっと伸ばして、強く生きている女性(ひと)。
周りに流されることなく、自分を持ってしっかりと地に足をつけている女性。
「思ったままに そう そのままでゆけ」
単に上に書いた女性像は、私があこがれ、目指している「IMAGE」なのかもしれない。
上のフレーズで、自分の生き方が間違っていないことを再確認する。

4.I LOVE YOU, YOU AND ME
アベスタのほのぼのした雰囲気が伝わってくる。そこはきっと、とても気持ちのよい
場所なんだろう。好きな仲間と、好きな音楽を、好きなだけ楽しめる。これ以上の贅沢
はない。「I my me you your you」の部分は、初めて聴いたときには「参ったなぁ」と
思ったが、知り合い曰く、ビートルズで似たようなフレーズがあるとか。
実際阿部さんがそこまで意識したかどうかは定かではない。
この曲中にもかすかにコドモの声が聞こえる気がするのは私だけか?

5.RAIN
この曲の力強さ、美しさには説明などいらない。
雨は、静かに時間の経過を表現する効果を持っている。人の一生のようにも取れるし、
恋をしているある一時期からひとつの家族になっていく変化にも取れる。
「離れていても 側にいる」ことを少し分かるような気が勝手にしていて、それを阿部さんが
歌ってくれるのが嬉しい。今の阿部さんだから生まれた曲だと思う。

6.PER-SEX
これは「地割れ」に近い感覚で聴いている。阿部さんはどんどんこういう自然から出てくる
音に惹かれているようだ。何かが生まれ出すような躍動感に満ちている。

7.海
雑踏の音や、コドモが周りをぱたぱたと走りまわる音に囲まれてこの曲はできている。
つまり、「海」とは全く関係ないところで歌われている。テレコで録ったような音。
この曲の最後の「パパ」と言っている語尾の上がり方がガイジンっぽい。
だからだろうか、この曲を聴くと、ギルバート・オサリバンの「Clare」を思い出す。

8.サッちゃん
サッちゃん悪い子バージョン(笑)。でも愛がいっぱい。最後はこれでもかの「サッちゃん」
連呼攻撃。ちなみに福岡のライブでは、マイナーコードで進行する、ちょっと怖い
「サッちゃん」を披露していた。

9.キリの中へ
「もし今より ほんの少しだけ 少しだけ君を好きで無くなれれば
そしたらきっと きっといつまでも 楽しく話せるよ 楽しく暮らしてゆける」
ほんとうに人を好きになると、楽しい気持ちにはなかなかなれない。
辛くなったり、不安になったり、苦しくなったり。だけどどうして人は人を好きに
なるんだろう。どうして辛い方に進もうとするのだろう。

10.かけっこ
種ともこさんに提供した曲らしい。珍しく阿部さんの低音でつづられる。
全体的にエコーのかかった処理が、昔の日々を振り返っているという設定を
より分かりやすくしている。

11.忍者ロック
これはボーナストラック以外の何物でもない。こんな嬉しいボーナストラックはない。
各界の著名人総出演、みんなこれを待っていた。
曲が終わる数十秒まで、最高の「ロック」なのに、最後の「忍び足」の歌詞をかんでる
ところが阿部さんだ(笑)。

なぜ今ごろReviewをしたか?
理由は一つ。

RAINのライブが見たいから。



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