・グローバル化の必要性とそのターゲット
次々に敢行される規制緩和の波に打ち勝つには、これからの日本企業は国内にと
どまらず、海外に進出し、世界市場を相手に戦わなければならない。また、その大
きな世界市場の中でも、比較的文化や慣習の面でも弊害の少ないアジア、特に発展
途上の真っ只中にいる東アジアがターゲットになっている。
・なぜ今東アジアなのか
世界の成長センターと呼ばれるASEANは、急速な経済発展を続け、日本のASEANか
らの輸入額は1987年から1994年までに倍増し、総輸入額に占める割合は13.3%にも
達していることや、また、有望な投資先としても脚光を浴びており、現地市場への
販路拡大をにらんだ中小企業の進出がはじまっていることから。
・今後のアジア経済の展望
今まで投資先としても有力視されてきたNIEs(シンガヒポール、香港、韓国、台湾)は
そろそろ先進国化して、成長率も頭打ちになってきていることから、これからはAS
EANの4カ国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン)が成熟段階を迎えて、アジアでの牽引力
を増していくだろうと思われる。さらに2000年にかけて伸びようとするのが中国、
インド、ベトナムである。
・M&Aとは
M&Aはmerger and acquisitionの略で、企業合併・買収などのこと。
狭義のM&Aでは、企業買収と合併を指し、広義のM&Aではそれに加えて、提携(
業務 提携や 資本提携)などを含めている。
・M&Aの目的
M&Aを行う企業の目的として多いのは、事業の水平的拡大・垂直的拡大、経営多
角化、経営基盤の強化、提携関係の強化、経営支援など。また、売却する側の目的と
しては、経営効率化、リストラ、業績不振、後継者難、受注拡大、提携関係強化など
。お互いの利害関係が一致すれば、友好的なM&Aに発展するが、強引に株式を買い
占め敵対的なM&Aを実施する場合も多くある。
・M&Aの手段
社内の人員でプロジェクトチームを構成したり、証券会社、銀行などの仲介業者に
依頼して行う場合が多い。その際に、相手企業の株式取得の為に様々な手法がある。
株式市場での株集め、大株主からの譲渡、第三者割当増資、TOBなどが主流で、米
国で流行した特殊なM&Aに、LBO、MBO、MBIなどがある。
・M&Aのメリット・デメリット
・メリット
1.新規事業に要する時間の節約
2.新規事業に要する投資リスクの軽減
3.新規事業に要するコストの軽減
4.シナジー効果
・デメリット
1.相手企業のマイナス面(不良債権など)も引き継ぐ
2.再建に手間取る場合もある
3.自社の格付けに響く場合もある
4.社内融和に時間がかかる
・友好的なM&A、敵対的M&Aとは
友好的M&AとはM&Aする側とされる側が話し合い、了解しあって行われるタイ
プのM&Aで、敵対的M&Aとは、相手が嫌がっているのにも関わらず、強引に株
式を大量に取得し、経営権を取得するM&Aである。欧米諸国では、この両方のタイ
プを見かけるが、日本ではそのほとんどが友好的なM&Aである。これは、敵対的な
M&Aを行おうとすると、M&Aされる側の経営者はもちろん、労働組合や株主、取
引先などから強烈な抵抗に会うことが多く、M&Aに成功しても、当初の目的を果た
せないことが多いからである。
・提携とは
提携とは、特定の分野に限定して、企業同士が協力関係を結ぶことである。特定の
技術や新製品の開発などで協力し合う技術提携、特定の業務に限定して協力し合う業
務提携、特定の製品の販売で協力し合う販売提携、特定の商品の生産で協力し合う生
産提携、資本を持ち合う資本提携などがある。
提携は、お互いに独立性を保ちながら、特定の分野に限定して協力関係を結ぶため、
M&Aよりはるかに気軽である。
日本ではM&A(特に敵対的M&A)に対してアレルギー反応が強く、戦略同盟と
いえば、提携が主流である。提携のよさは、経営面で独立性を保ちながら、特定の分
野で協力し合えること。提携の必要がなくなれば、いつでも提携関係を解消して、元
の他人同士に戻れることである。