「愛劇」
第一話
〜えっ?サザエさんとノリスケっていとこ同士だったの?〜

冬も終わりに近づいた2月の夜、景子は自宅のマンションで一人寂しい夜を過ごしていた。

30分程前に煎れたコーヒーのカップは一口もつけられず、目の前のテーブルに置いてあるままだ。
さっきまで立ち上っていた湯気も今はない。
今、この部屋にあるのはテーブルと段ボールが4,5箱と冷め切ったコーヒーだけ。
とても寒い部屋だ。

それもそのはず、クーラーを「16℃・強風」設定にしてあるのだから。
この季節に。
こいつ、死ぬ気か?!

・・・・昨日の晩、隆志から電話があった・・・・

隆志「お前、何で青森さ帰るなんていいだすっぺ?!」
景子「だって、おばあちゃんが・・・!! トキエおばあちゃんが・・・!!」
隆志「おめ、ばあちゃと俺さ どっちが大切だ?!」
景子「そ、そんなん・・・隆志、オラ 隆ちゃんのこと愛してるっぺ!!」
隆志「ほだら、なんで青森帰るんだ?! 明日のおめの誕生日は一緒にいるっていったがや!!」
景子「そんな・・・なんで んな事いうんだ!隆ちゃんのバカ!!」

ガチャーーーーン!!(←電話を切った音)

・・・・それから電話はしていない。

あぁ、もう時計の短針は「12」を指している。
終電も行ってしまったので、今日青森へ行くことは出来なくなってしまった。
景子は思った。
――――あー、もう私は何をしてるの?!あんな奴が来ると思ってるの?
      さっさと荷物をヤマト急便で送ってもらって、大家さんに挨拶を済ませて
      電車に乗ればよかったのに・・・なんで・・・あんな奴・・・


コンコン

と、その時ドアをたたく音が部屋に鳴り響いた。


――――はたして、ドアをたたいたのは・・・隆志か、それとも・・・?


次回、「美人アナ湯けむりドッキリ殺人事件 編」!!!
おたのしみに!

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