2001/11/24 東京デージネーランドVol.5 !! @赤坂Electric Charch LOVE

 

- SET LIST -

1

 アレ

2

 宇宙

3

 like a bird

4

 金の星

5

 No more noise

6

 ときにすべてをながされないように

7

 shake!〜愛の招待〜

8

 アイタイ/キモチ

 

■1曲目アレはアコギの軽快なカッティングのイントロがかっこいい。楽しいリズムで空気を透明にリラックスさせていく。本年最後のライブをどかーんと行こうなどという気負いはまるでなく、あえて年度末を意識するとすれば忘年会気分。そりゃ本日はthis icプレゼンツ、対バンも親しい身内バンドという感じで、カタいこと言いっこなしの盛り上がりは当たり前。最初の1曲はウォーミングアップ感覚で、音とリズムのパーティーを誰もが味わい楽しんでいた。

 

■あったまってきた体をさらに熱くしてしまおう!というように情熱的アコギの宇宙イントロいつ聴いてもてるぼーギターのアタック感はたまりません。音が本日若干スモーキー? 話しかけるように歌詞を発するイラミンは「自然体」と形容するのが1番いいかな。切なさと強さを秘めたその歌声に眩暈がしそう。(キャッ)もともと器用なヴォーカリストでもあるイラミンはどんな歌い方も自由自在、だからこそモノマネコーナーなんかも芸術的レベルでやってのけたりするのだが、それにも増して本来の声の良さと言ったら最高なのだ。それゆえさりげなく語るようなその響きこそ、ハートを震わせてやまない。

キーボードソロでは、ここで返すよというmozの目線に対して首を横にふったてるぼー。moz応えてもうひと弾き…。セッションバンドthis icの「らしい」一場面だ。やさしいが奔放なニュアンスを感じさせるmozのキーボードをたっぷり堪能させてもらった。

後半さらにグルーヴに歌うイラミン。ソロがドラムスにまわると、大地君とイラミンも、口パーカッションのかけあいになる。口ハープまで飛び出しオーディエンスは大興奮。がーっと叩きこんで宇宙エンディングとなった。

 

■いいあんばいにほてってきた所へ、思いきりスローでlike a bird。「久しぶりだね」と言い合うイラミンとてるぼー、親友同志の再会みたいでいいムードだ。(ここで言う親友とはもちろんlike a birdのこと)ドライでクールなブルースだ。いつも以上に甘くじらすようなてるぼーのストラトが官能的と言っていいほど色っぽい。伊良皆ヴォイスは一層柔らかい輝きを増す。力いっぱい歌い上げる訳ではないのに、その声は広くどこまでも振動していく。ギター、キーボードがパラパラと音のすきまをうめ合う間が絶妙でかっこいい。またミッタカ、大地も含めアイコンタクトも絶好調でぴたっとアドリブかましたりする。

間奏のキーボードソロはキザなほどにどこまでも美しく。アダルトなベースが寄り添うように響く。そしてたまらないギターのやさしいタッチ!ぞくぞく感じる。この日1番のsexy songでしょう。イラミンのあの声(?)に場内騒然となった(笑)shake!〜愛の招待〜以上に。

エンディングでも音数少なく、イラミンのフェイクを熱くゆったりと聴かせる。高く低く、静かに激しいthis ic。てるぼーギターのブルージーな泣きがたまらない。息を飲み、続いて溜息をもらす。

 

■続く金の星はイントロがチャーミングだ。ベース&ドラムスが大人っぽいJAZZをぴたっと決めている上に、キーボードの高音がキュートにちりばめられる。その全体を包容力あるギターの美しい音色が包み込む。楽しくて、スゥィングが気持ち良くて、軽く酔わせてくれるロゼワインみたいな風合いの曲なのだ。いつの間にかファン達にとってこの決して激しくない1曲が、お気に入りのダンスナンバーの1つになってるみたい。体をシンクロさせて、リズムにたゆたうような感じを楽しんでいる。 前にも書いたように自然体ヴォイスのイラミンは、高めの響きがとっても魅力的なのだが、金の星の後半部で1度低音にかなりドキッ(ハート)とした。なぜか最後は「(本人いわく)ムーディーに」終わって照れていたようだが、オーディエンスはごきげんムード。

 

■ステージ上でイラミンをのぞくメンバーのミーティング(笑)後、てるぼーが弾き始めたのはVoodoo Chile(Jimi Hendrix)のイントロ。このまま弾き続けて欲しい気もするがそうもいかないのはわかっている。(またの機会に是非お願いしたい)どうつながるかと思えばNo more noiseとなる。(1番と2番の間にもVoodoo Chileが入ったりして)雰囲気一変して熱気急上昇。はじけるではなくクールに吠えるイラミンが最高にかっこいい。

ベースソロをたっぷり楽しませてくれた後(今日ワンマンだっけ?という長さだ)、ストラトのチョーキングが泣き始める。と思えばかきまわすようなギターソロ。艶のあるハードな音だ。この曲はほんっとワウ(ギターの音を加工するエフェクターのこと)がかっこいいよなー。ギターっぽさが濃い曲なので、毎回どうなることかとものすごく楽しみにしているのだ。そして本日はどうだったかと言うと、例えるなら70年代ROCKテイストのギターヒーロー。オーディエンスは老若男女目をハートにして歓声を上げるしかない、そんな存在感のギタリスト知念輝行なのでした。

 

■そして(待ちに待った!)東京では初お披露目のときにすべてをながされないようにである。ズシリとくる壮大なバラードである。こういうのをオリジナルで聴きたかったんだよー!感涙。言葉をいとおしむかのように歌う伊良皆。全体にわたってストラトのスローな手で泣くその音が美しいやらかっこいいやら。たっぷりと伊良皆もギターも歌いきっている。このギターソロはもう何と言えばいいのか。確実に次回からこの曲を聴く時は、ギターソロに入る前の一瞬は呼吸を止めて待ちかまえてしまうだろう。

ラストの「すべてをながされないように」の凄さは鳥肌ものだった。そこへチョーキングが思いきり泣く。短いが大きい、美しく完ぺきな1曲だった。

 

■「もう一汗かきたいと思うけど…」もちろん、この曲やらずしてどうします? ファンキーなベースが歌い出し、shake!〜愛の招待〜である。速いテンポで激しい曲だがイラミンはクール。ソウルフルな余裕(って表現、わかるのは難しいと思うが感じて下さい)が、却って情熱的色気を感じさせる。

間奏… 澄んだストラトがキザに歌いまくる。ここでフェイクするイラミンのあまりのいやらしさ(?)に前述の通りファン騒然(??)。そっと熱い言葉をささやくようなギターアドリブがこれまた色っぽい。いつの間にエッチなユニットになったんだろうなぁ、とふと冷静に思ったりして。(笑)だって申し訳ないが最初に聴いた頃は色気とは無縁のバンドだと思っていた。

だんだんにテンポが上がりテンションは昇りつめ、爆発炸裂アドリブ大会!!とにかく物凄いセッション、「バトル」なのだ。ギターとキーボードのかけあいがすさまじい。それを煽るのがベース&ドラムス。(根底にブラック系音楽、現代のROCK&POPSのルーツとしてのJAZZを感じる。)煽り煽られ興奮のるつぼ。もうどこまでいっちゃうのどうにでもしてー!!という激しい渦に会場全体巻き込まれ、音のハリケーンを螺旋を描いて昇りつめたのでした。まさに音楽がなせるエクスタシー。 やがて中心にがっちり知念ギターが吠えまくり、ビシッと決めてエンディングとなった。

 

ここで1月のアコースティックライブ・イベント参加の告知と、「来年は精力的にやっていきたい」と最後のMC。嬉しいですねー。

■ラストソングはアイタイ/キモチだ。実に「こみあげる気持思い出せた夜」だった。冴え渡るイラミンの「ララララ〜」は最高の気分にさせてくれる。すべてがオーケーであると信じられるような、楽しいパーティー空間から現実へ歩き出す勇気を得られるような歌だよね。

・・・終わってみるとワンマンライブのようなボリュームだった。

 


恒例私的感想コーナー

毎回かわりばえのしないレポで申し訳ないです。毎回全然違った顔を見せてくれるのがthis icなのだから、レポも当然全然違ってくるはずなのですが… かっこよくなくてもいい。どんな手段を使ってもいい(笑)から、後から読んで「こんな感じのライブだったんだね」と思えるものが書きたいものです。

今年最後のパーティー気分だった本ライブですが、「イェ〜イ!楽しいね〜」の一語に尽きます。でもそれだけではしょうがないので、ライブに来られなかった人の想像力を少しでも刺激出来るよう、断片的にでも何でも気付いたり思ったりしたことを書いちゃおうかと思います。私がそう感じたというだけであって、必ずしも真実ではないことを肝に命じて読んで下さい。

聴くのが2度目の「アレ」は最初に聴いた時よりこなれて軽快な印象になっていました。軽快さは24日のライブ全体にあった印象でもあります。「like a bird」「ときにすべてを〜」は例外ですが。スローソング以外はとにかく軽快!テンポも速め傾向?限られた時間で8曲+長ソロ・アドリブのための計算あってのことだったりして。

そこで一段と「like a bird」のスローななまめかしさが際立つ!ひたすらとけてメロメロ状態。それからずっと聴きたくてしょうがなかった「ときにすべてをながされないように」には心底惚れました。もうめちゃくちゃ恋しましたね。正統派、名曲です。今後のライブで聴きこんでいくのが楽しみです。歌をじっくり聴きたいのはもちろんですが、あのギターはまるで・・・(うっとり)

mozさんのキーボードは随分久しぶりでした。この人のキーボードには燃えますねー!ストレートにthis icが盛り上がって行こうとすると、そこへ横から揺さぶりをかけるような存在。かっこいいです! 余談の余談になりますがこの日は、mozさんが以前サポート参加したことのあるバンド・ドキドキパニックの井草幹さんが見に来ていました。この人は最近私がハマっている昇龍というバンドのヴォーカル&ベースでもあるのですが、かなり派手に盛り上がって周囲もまきこんで踊ってました。それで一層私の中でこの日のライブをパーティーっぽく感じたのかもしれない。いやはや楽しかったです。

初っぱなから今にもはじけそうなほどパワフルに満ちあふれていた大地くん。最初のMCでイラミンが「今日ちょっとドラムうるさいから」と言っていたほど。ご想像下さい。ラストまでパワー全開、いつも以上に大輪の花火をバンバン打ち上げている感じのドラムスでした。

ミッタカベースはアダルトに…たっぷりソロが楽しかったけど、今回は飛び跳ねなかったのが寂しかった。

イラミンヴォイスについて、これはもう私的感想というよりは私の単なる思い込みにすぎないんですが書いてしまうと・・・前回低めの声に「どきっ」だったのが今回はそれは1回のみ。逆に始終高めの響きにうっとりでした。イラミンの声はもともと高く響く声だと思うので・・・話し声なんかそうでしょ?いい声ですよねー・・・今回はそのナチュラルヴォイスにやられっぱなしという感じでしょうか。

てるぼーは今回Godinのアコギとストラトの2本のみの使用でした。仕事の関係上なのか(ES335を会場に持って来ていたかは不明)単に気分なのかわかりませんが。Godinとてるぼーって実によく似合っていると思うのです。ストラトはじめ他のギターももちろん色々なてるぼーらしさなのですが、特に今日みたいに「イェ〜イ!楽しいね〜」という時にはGodinかな。ルックスもシャープなデザインで明るくやさしく見えて、本人の素に近いみたい。

セッション感が強いという面において、非常にthis icらしいライブでした。どこにthis icの音楽があるのか一瞬見失ったと思えば、実はその全体こそがそうだった、という感じ。いつもほどグルーヴ味が強調されていなかった(グルーヴ感に欠けたという意味じゃないです!)反面、ミュージシャンたちの濃厚なノリみたいなものがものすごく強かった。とにかく激しかったです、「shake!」のバトルを筆頭に。次回はアコースティック・イベントらしいので、じっくり聴かせ系になるのかな?でもthis icのアコースティクは激しいからなぁ。

 


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