●●●● 2001/03/14 this ic ワンマンLIVE @ON AIR NEST ●●●● ●●●SET LIST●●●
01 のち晴れ
02 ソファ
03 Dark path love
04 like a bird
05 No more nise -twin drams version-
06 金の星
07 Nothing gonna change my love for you (George Benson)-Vo.浜崎大地-
08 Little wing (Jimi Hendrix)-Vo.知念輝行-
09 笑顔へ続く路
10 宇宙
11 Sympathy
12 アイタイ/キモチ
-------- encore --------
13 Red Boots (Jeff Beck)
14 No more noise -30 minutes version-
19時30分をまわった頃、this icはステージに現れた。知念輝行くんはギターのチューニング、チェック。そしてミネラル・ウォーター片手に登場した伊良皆誠くん。NESTの場内の空気がはりつめ、期待と興奮に心臓の鼓動が高まる。this icのLIVEでもいまだかつて無かったような究極の緊張感は、今すぐバンジー・ジャンプに挑もうとする人間のそれのようだ。言い換えれば、愛しい相手に初めて恋心を打ち明ける直前のような気持。
けれん味無く、まるで魚が水に飛び込むごとく自然にLIVEは始まった。(日常世界からthis icワールドに帰ってきたんだ!)『のち晴れ』のラテン系リズムをやさしくかきならすのは不思議なルックスのギター。ボディ面積は最小限・・・というか、ネックとフレームだけと言った方が想像しやすいかもしれない。それでいて、澄んだ音色のガット・ギターなのだ。浜崎大地くんの元にはLive&Partyで見覚えあるカホンの四角いボディ。おおらかな伊良皆ヴォイスが大きく広がって、張り詰めた期待の膜をやさしく溶かしていく。
それからてるぼーが弾き出したのが、インストロメンタル曲『ソファ』。やわらかな骨ギターの音(変な呼び方してごめん)がハートの奥深くまで染みとおる。しんとやさしいメロディに体を浮かべる。余韻が消えぬうちに曲は『Dark path love』へとつながった。静かなギターから始まり、ボサノバっぽいリズムにピアノ風のキーボード。甘めのギター。強く、それでいてひそやかに歌声が響く。セクシー・ヴォイスの魅力、メロメロになります。
『like a bird』からは骨ギターを置き、もはやトレードマークともいえるのゴールド・ストラトを取り上げてブルージーなフレーズを弾き出すてるぼー。CDのアレンジに近い雰囲気だ。this icの特徴の1つだが、無駄な音をすべて省いた中に光る絶妙なセンスと呼吸が、『like a bird』ブルース・バージョンでは一段と色濃い。MOZのキーボードがギターとからみあう感じがso cool!そしてヴォイス・コーダー(?トーキング・ボックスみたいなやつ)を使ってのキーボード・ソロが最高にかっこよかった。そしてやさしかったり、ちょっと冷たかったり、というギターがまた、すごくてるぼーらしいプレイで惚れ惚れする。
ところで、本日ドラム・セットが2つあるのだ。その片方にてるぼーが座る。こ…これは…、もちろん『No more noise』である。やった〜!!大地君の骨っぽく切れのいいドラムスにてるぼーの華やかな音が合わさってかけあう。音程をとるのはみったかベースのみ。総リズム隊状態でイラミンが熱唱。まずは大地君がてるぼーにソロを先に譲るとがぜんはりきって叩きまくるギタリスト知念輝行。「難しいっ」と叫びながらもリズムにガンガンのっていく。大地くんにけしかけられるようにして、熱くなって叩くてるぼーはギタリストの性なのか、左手の動きが多く鮮やか。MOZがキーボードに戻るといちだんとROCKな音になり興奮高まる。イラミンの歌声もワイルドに炸裂で、口ハープ、アドリブ自由自在。
ここで新曲『金の星』のお披露目である。歌詞は前夜this ic公式サイトに発表されていたのだが、どんな曲がついているのかオーディエンスはわくわくとかたずを呑む。てるぼーはここでチェリーレッドが美しいギブソンのES335(てるぼーが公式サイトに今年の目標で欲しいギターとして書いていたものだ。もう入手したとは、よほど欲しかったんだね)をとる・・・。それは軽くやわらかで心地よいリズムで…スウィングしちゃいそうな…JAZZっぽい、美しい曲だった。いい曲!ちょっと小粋。おニューのES335は、深く澄んでいて、少しだけスモーキーなシブ味を帯びた良い音だ。しかしさかんに左手をネックから離して振っている。どうやらさっきのドラム・プレイが尾をひいている様子。大丈夫なのか…というのは余計な心配で、存分に繊細なギターを奏でてくれたのだった。
ワンマン・ライヴの遊び心がどんどん盛り上がっていく中、イラミンが後ろに下がって、まずは浜崎大地氏がヴォーカルをとっての『Nothing gonna change my love for you』 (George Benson)。続くはてるぼーヴォーカルでJimmy Hendrixの『Little Wing』。スローなテンポの中を吠えるストラト。深く浅く低く高く…ジミヘンの音、てるぼーの音、熱くゆさぶる音、音、これぞギターですよ。カタい強さあるギター(このカタく強い感じはSRV風なのかな…とこれは独り言)に、甘いてるぼーヴォイスが素敵なのだ。たまらないです。Rockへの恋心に心臓が握りつぶされるような1曲だった。
この曲はライヴでやることは無いと思っていたけれど、との前置きをして『笑顔へ続く路』を歌う。正統派なバラードを歌い上げた後はミドル・テンポの『宇宙』。最もthis ic節の効いた名曲。印象的なベースと、音数をおさえたギター、キーボードが空気を盛り上げる。そして激しい歌声のイラミン。各ソロではたっぷりと遊んでくれた。わ〜い♪楽しー。ROCKがJAZZになったり曲がかわっちゃったりetc. なんでもあり。みったかくんのすでにベースばなれしたベースはいつ聴いても押し倒されるような勢いで圧倒される。
ここでエンディングに近づいたというMC。しかしイラミンの後ろで「あ、あれやってないね」とてるぼーとMOZが、なんだか70年代のロック・オルガンという感じのフレーズを弾いたりしながら打ちあわせ中。(イラミンが「何?」と話に入ろうとしたが、てるぼーにさえぎられ仲間はずれに。)こうして始まった『Sympathy』はアップ・テンポにROCK!ROCK!ROCK!さっきのフレーズ、MOZのパラパラと鳴らしたクラシック・ロック風が最高!ついこっちもそんなノリでガンガン盛り上がる。と思えばレゲェ調をはさんだり、とにかくすごい曲だ。盛り上がり頂点というところで、遂にライヴの終わりを告げる『アイタイ/キモチ』となった。おなじみのオーディエンスの合唱となり、this ic空間が徐々に閉じ始める。次回のライヴまでは、すぐそばにある異次元空間みたいなものなのだ。・・・とは言え、今日はこれだけじゃ帰れない、帰さない。鳴りやまぬ拍手・・・
★★★ そしてアンコール!しぶいリフが炸裂する。なんとなんと!『Red Boots』 (Jeff Beck)〜!!!!!てるぼーのストラトがズガーンとライヴハウスを震わせる。思わず歓声が…というより黄色い声があがってしまうかっこよさ。(あ、今思い出しても鼓動が早くなって鳥肌が…)体の芯まで響くいい音!!ギュワンギュワン、キュィンキュィン、(擬音ばっか)「かわりストラト」(どうかわってるかはてるぼーコーナー参照)であるゴールド君(なぜか男っぽい気がする)を隅々まで鳴らし尽くそうとするようなプレイ。フロント・ピックアップの澄みわたる激さ、普通のストラト弾きじゃ出せないリアのヘヴィな…それでいて艶のある音。鮮やかな指の動きでドラマチックに奏でる。『華やかでブルージーなギタリスト』今夜のてるぼーのプレイにそんな言葉が思い浮かぶ。
最後に「リクエストは?」とオーディエンスに尋ねるイラミン。「Wonder!」「のち晴れ!」いくつもの声が返るも、聞いちゃいない(?)てるぼー。この日2度目のNo more noiseとなったのだった。しかし同じ曲を何度演奏しようとも、同じになるわきゃないのがthis ic。だいたいギター・ソロが終わる頃には何の曲を歌っていたか忘れてしまうほどのもんで。
ワウ・ペダルづかいのストラトとベースがぴたっと合ってかっこいいのなんの。歌は突然ラップになる。即興で胸の内にあるものをリズムに吐き出す。ファンへのメッセージ。ここでメンバー全員にラップのマイクをまわそうと言い出すイラミン。みったかくんのMCの後、MOZ再びボイスコーダーでY.M.O.状態。かっこいい。この言葉を何度書いても書き足りない今回のライヴ。this icでこういうのもあり、という新たな世界感がまた楽しい。大地くんのお笑いショー(?)の間に、ギター・スタンドの前に立って次はどれを使おうかなぁ…という風情で迷うてるぼーは、結局おニューの335をとりあげた。そして突然『Stand by me』を弾き歌う。甘いギターの音色と甘い歌声。うっとり。1コーラス歌ってマイクを返し、イラミンがたっぷりと歌いきる。伊良皆Stand by meを聞くことが念願でした…大きく懐かしいアメリカ、伊良皆ヴォイスはそんな顔もよく似合うのだ。しかしさらに曲は『Every breath you take』(THE POLICE)になる。イラミン・ポリス、これがまたいい!さらに鮮やかに『No more noise』に返り、初ワンマン・ライヴはエンディングとなったのでした。
★★★
this icはどんどん前進していく。どんどん大きくなっていく。その上たえずスリリングでドキドキさせられっぱなしだ。次はどうなるの?・・・・・「アイタイ/キモチ」を聴いている時、熱く満たされた想いがふとロマンチックな言葉となって浮かんだ。その時の気持をレポに書き添えようか迷っている。書いたらうすっぺらになってしまいそうで、もしくは言葉を発してしまうのは野暮なような気がして。簡単にかいつまむと・・・this icという限りない可能性を秘めた自由なライヴこそ音楽そのものであり、今熱く沸き立っているこの思いこそ音楽への恋なんだな、という感じの結論に達した訳です。今日は文頭から「恋」が多いな。(笑)今は亡きジミヘンのメロディも、今日はじめて耳にした曲も、それらは皆永遠の恋人。無限に広がる音楽の世界が、一時this icによって凝縮され今宵のライヴという形が出現したみたいだ。何言ってるの?>自分 とにかく今夜のthis icに、ものすごく大きな「音楽」を感じた訳です。
以上、興奮のるつぼを思い返しながらのレポ書きでした。拙い文、あいまいな記憶…至らぬ点多々あると思いますが個人的感想文ということでお許し下さいませ。思い違いの記述等ありましたらご指摘いただけると幸いです。
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