香煙
yasuは完全に煮詰まってしまっていた。
「んああ・・・」
さっきから全く手の動きが止まっている。
スタジオの個室には、yasuの唸り声だけが虚しく響いていた。
椅子の背凭れに思いっきり身体を預け、ペンを口に咥える。
「ん゛・・・」
全身の力を抜いて、ダラーっと腕を落としている。
完全にお手上げ状態だった。
目の前には、まだ真っ白なままの歌詞カード。
何度も言葉を繋げようと試みるのだが、思うように書けない。
何を歌詞に書けば良いのか、yasuには全く見えなかった。
「ネタ切れかぁ・・・!?」
yasuは半自暴自棄になっていた。
ペンを咥えたまま、グッと唇を噛み締める。
コンコンっ♪
軽快なリズムでノックする音が聞こえた。
「あぁ?」
yasuはそれどころではないといった感じで、素っ気無い返事を返す。
ガチャっとドアノブが回る音と共に、微かに煙草の香りが部屋に漂ってきた。
「yasu〜♪」
yasuは首から上だけを動かして、開いたドアの方に視線を送る。
そこに立っていたのは、眼鏡をかけてニッコリ笑っているyouだった。
「どぉー?調子の方は・・・」
youは両手いっぱいに、yasuへの差し入れのお菓子やジュースを抱えている。
「調子最悪。全然歌詞書けへん・・・」
疲れきった表情を浮かべ、yasuは言った。
youは、両手に抱えていたモノをドサっと机の上に置く。
「へぇ〜珍しくない〜?yasuが悩むとか・・・」
youはきょとんとした顔つきで、yasuの好きなお菓子をサッと差し出す。
yasuは無言でお菓子を受け取り、袋を開けながら言う。
「お前が難しい曲持って来るからや・・・」
イライラしていたyasuは、無意識のうちにyouに八つ当りしていた。
しかし、youは、そんな厭味っぽいyasuの口調には気付かない。
「難しかったかなぁ〜」などと独り言を言い、さらっと受け流してしまう。
「あぁー。もぅ、わっけわからん」
軽く受け流され、yasuの頬はすっかり膨らんでしまった。
「で、どんな歌詞書いてたん?」
yasuの背後から、机の上を覗き込む。
「何も書いてない。真っ白やー」
白紙の歌詞カードをyouに手渡すと、yasuは大きな溜息をついた。
「なんで浮かばへんねやろ・・・」
何度も大きな溜息をつくyasu。
完全に落ち込んでしまったようだった。
さすがのyouも、こんなyasuの状態を心配しはじめたようだった。
「・・・なぁーyasu。この曲な、好きな人の為に作った曲なんやー」
yasuに何かヒントを与えることができたら、という一心でyouは曲のことを話しはじめた。
その曲というのは、youが大切な人のことを思い浮かべながら作った曲だった。
「好きな人ー?youちゃん好きな人おるんや??」
落ち込んでいたハズのyasuが、ニヤニヤした表情でyouを見上げる。
youはしまった!といった表情をしている。
yasuの事を思い浮かべながら書いた曲だなんて言えるわけがなかった。
「で?誰??」
そんなyouの気持ちとは裏腹に、yasuは容赦なく質問を投げかける。
顔を真っ赤にしながら、youは焦り、早口になりながらも言った。
「だからっ、yasuも歌詞書くトキは、好きな人の為に書いたらええんやないかな?って・・・」
「ふぅ〜ん。なるほどねぇ〜」
「わかったっ??」
焦るyouの様子をじぃっと眺めながら、yasuは少し気持ちが楽になったのを感じた。
もしかしたら書けるかもしれない・・・何かが見えてきたようだった。
「あぁ。それやったら、俺はyouちゃんの為に書くわ♪」
「へっ!!??」
youは、素っ頓狂な声を上げた。
目を大きく見開いて、yasuの顔を見つめる。
内心youはかなりドキドキだった。
「俺、youちゃん好きやし。な?」
ニッコリとyouに微笑みかける。
youを思ってなら、いくらでも書けそうな気がしていた。
「何言うてっ・・・・・」
「ええやん♪」
赤面して、うろたえているyou。
驚きのあまり、声も出せないようだった。
「あ、それとも嫌か?」
哀しそうな目で、youを見上げるyasu。
「いっ・・・イヤやない!俺もyasu好きやしっ!!」
その言葉を発した瞬間、youは自分の耳を疑った。
(い・・・今、俺っ・・・・・・・)
youはハッと我に返り、ガバっと自分の口を両手で塞ぐ。
しかし、もうしっかりとyasuの耳に届いていて、youの行動は無駄に終わった。
チラっとyasuの様子を伺うと、ニヤニヤした表情を浮かべたyasuがこっちを見ている。
「ソレ、ほんま??」
「えっ・・・あっ、別にそーゆー意味で好きって言ったやなくって・・・」
今更そんな事を言っても遅かった。
と、いうか・・・今の発言はyouにとって完全に墓穴を掘る結果になってしまっていた。
youの言動を見ていると、どう考えてもLikeの
“好き”ではなく、Loveの“好き”だった。yasuがそれに気付かないわけがない。
そしてyasuも、youに特別な感情を抱いていたのだから尚更だ。
「なぁ、youちゃん。もしかして、この曲は俺の為に作ってくれたん?」
yasuはちょっと
“賭け”をしてみた。もし、youが
“YES”と答えれば・・・両思い。万が一、youが
“NO”と答えれば、youの思いは別の人のトコに。YESと言わせる自信は半分だった。
残り半分の自信のなさは、youが俺より、ka‐yuや女を選んだ場合を考えての結果だった。
そして、youの口から出てきた言葉は・・・
「そっ・・・そーゆーわけじゃっ・・・」
答えは
“NO”だったのか・・・?「そいじゃ、誰の為に作った曲なん?ka‐yuか?」
哀しげな目をしながら、少しイラついた口調でyasuが言った。
「違っ!!!絶対違う!!」
全力で否定しているyou。
「やっぱ・・・言わなあかん??」
youが哀願するような目でyasuを見つめる。
「当たり前や」
冷たくyouの視線を突き放すyasu。
「・・・・・・・・・yasu」
観念したようにyouがそう言った。
「あ?嘘やないん??」
意地悪くyasuが言う。
「じゃ、どうしたら信用してくれるんっ!?」
「・・・・・・・別に」
「yasuぅ・・・・・・・・」
泣きそうなyouはyasuの後ろから、ぎぅっと抱き付いた。
「これでええ?」
yasuの頬に微かに触れたyouの頬は、熱く火照っていた。
youの言葉は微かに震えている。
「歌詞書き終わるまで、ずっとそうしとってくれたら信じる」
「ん・・・わかった・・・」
yasuは真っ白な紙の上に、ペンを走らせはじめた。
youは後ろから、その様子をじぃっと見つめていた。
ガチャっ♪
「yasu〜」
勢いよくドアが開いたかと思うと、kiyoが中へ入ってきた。
「って、あああっ!!??」
yasuの背にはピトッとyouがくっついている。
「何や、kiyo。どないしたんや?」
kiyoの後ろから、ka‐yuが顔を出す。
「げ。お前達、何やっとんねん!?」
yasuはkiyoとka‐yuには見向きもせず言った。
「見たらわかるやろーがっ!邪魔や×2、帰った×2」
Fin...
*****作者のコメント*****
yasu×youですー。Janneモノ唯一のyasu攻めか!?とか思ったり(笑)
やっぱyouちゃんは可愛いですのー♪あのぷりちぃふぇいすは受け受けですv
shujiパパだけ出てきてないんよねー(苦笑)いつかパパメインの書こうっと♪
ってかね、意味不明やね、この作品(爆笑)そのうち密かに書き直そうっと。
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