登桜
「HIROっっ」
大きな箱を抱えたTAKAがHIROに声をかけた。
夕食を終えたHIROは、ソファの上でゴロゴロと寝転がりながら、TVを見ていた。
「あぁ?何それ…」
気だるそうに顔を上げ、HIROが答えた。
「ファンの子がくれたんだよ。」
TAKAは箱のフタを開けながら、HIROの前に座った。
箱の中には、何種類もの入浴剤がぎっしりと詰まっていた。
「うわ…凄っ…」
HIROはむくっと起き上がると、身を乗り出して箱の中を覗き込む。
「なんか、いろいろあってね…これがヨーグルトのやつ。お湯が白くなるみたい。…これは、森の香りだって。えぇーと、泡風呂も面白そう…あ、バラの香りもいいね…」
一つ一つの袋をじっくり見ながらTAKAが言う。
HIROはというと、TAKAの言うことを聞いているのか聞いていないのか、真剣な顔をして一袋見ては戻して、一袋見ては戻している。
「せっかくなんだし、今日使おうかなぁーと思ってね。それで、どれがいいかHIROに聞こうと…で、どれがいい?」
TAKAがHIROに問う。
するとHIROは、箱の下の方から、サッと一袋取り出して、TAKAに渡した。
「ん?コレがいいの?えぇっと………・「箱根の湯」って…」
予想外のHIROの選択に、少しだけ呆気にとられているTAKA。
「いや、なんや温泉に入りたいなぁー…と。あかん?」
HIROが、首を傾げてTAKAを見つめる。
「いや、全然。コレだね。わかったよ…」
チュっと風のように軽いキスをHIROの左頬にすると、TAKAはバスルームへ向かった。
十分後……
「HIROぉー風呂入ったよぉー」
バスルームからTAKAの声が聞こえてきた。
「んー今行くわぁー」
よっこらしょと言いながら、HIROは起き上がり、TVのスイッチを消した。
「HIROぉ?何やってんだよ…早く来いよー」
待ちきれない感じの声でTAKAが言う。
「はいはい、今行くって…」
HIROはボソッと言い残し、TAKAの待つバスルームへと消えて行った。
TAKAは、既に服を脱ぎ、全裸でHIROのことを待っていた。
「遅いっ…俺に風邪をひかせるつもりぃ?」
拗ねたようにTAKAが言う。
ギリシャ彫刻のように、たくましいヴォーカリストらしい、TAKAの腹筋に、HIROは何度見ても、目を奪われてしまう。
「あぁーもぉわかったって…」
TAKAから視線を反らすと、HIROは急いで服を脱ぐ…が、TAKAにとってはHIROの動作が遅いので、ついつい手を出したくなる。
まるで、小さな子供と、その母親のような感じだった。
「…手伝うっ」
「あ、ちょっと…このくらい自分で脱げるわぁ…」
「これ以上TAKAのことを待たせたいの?」
TAKAがイジワルに問う。
「そんなこと…ないけど」
HIROは抵抗することなく、TAKAに身を任せて、服を脱がしてもらう。
TAKAは全裸になったHIROを、お姫様抱っこで、抱え上げ、バスルームの中へと連れて入った。
TAKAにとって、自分より身長が低く、とても身体の細いHIROを、抱え上げるることぐらい、とても容易なことだった。
TAKAは、HIROを優しく降ろすと、入浴剤の袋を開け、湯の入った浴槽へと、流し込んだ。
お湯がだんだんと、ミルクグリーンに染まっていき、とても良い香りが、バスルーム中に広がっていった。
勢いよくシャワーが、二人の身体を濡らしていく。
HIROの頬に濡れてくっついた髪の毛を、TAKAが優しく掻き上げ、背中の方へと落とす。
「HIRO、愛してるよ…」
普段のデスメイクで造られた、完璧な美しさとはまた違い、とても純粋で汚れてない綺麗な素顔のHIROに、TAKAはキスをした。
HIROも、TAKAの行動に答えるように、「愛してる」という気持ちを込めて、キスをする。
HIROの口内を、隅々まで、TAKAの舌が犯していく。
「んっ…っはぁ…あ……」
HIROは、TAKAのキスを必死で受け止めようと、TAKAにギュっと抱きつく。
TAKAは、ゆっくりとキスを止め、HIROの肩を持ち、自らの身体から離すと、先に湯船に浸かった。
「HIRO、おいで」
TAKAのキスで、意識が朦朧としていたHIROは、TAKAの甘い声で、目を覚ました。
HIROは慣れた感じで、TAKAが既に入っている浴槽に、自分の身体を、滑り込ませる。
狭い浴槽の中では、いつもに増して、二人の距離が近くなっていた。TAKAとHIROの身体が、完全に密着していると言っても、決して過言ではなかった。
「どう?温泉は気持ちいい?」
TAKAはHIROを抱き締め、耳元で囁いた。
「んー気持ちええよぉー」
お湯を掻き混ぜながら、機嫌の良さそうなHIROが答える。
「そう?じゃあ、TAKAがもっと気持ちよくしてあげようか…HIRO好きだもんね、お風呂でエッチするの…」
TAKAは、HIROの両足を掴むと、浴槽の外へと出させて、足を大きく開いた格好にさせた。
「あっ…嘘やろ…」
HIROは恥かしくなり、思わず顔を背けてしまう。
HIROの身体は、薄く色づいた湯から、所々透けて見えていた。
TAKAの右手が、HIROの蕾を捕らえる。
そして、ゆっくり、湯と一緒に指が1本入れられた。
左手は、HIROの胸の突起を弄っている。
「う…あっ…」
HIROの身体が、ビクっと跳ねるのに合わせて、薄くグリーンに染まった湯が波をたてる。
「どう…気持ちいい?」
「んっ…ふ、あっ…」
程よい暖かさのお湯の中で、TAKAの指で刺激されると、何とも言えない、不思議な感覚に陥ってしまう。
TAKAはさらに、1本指を増やすと、HIROの中へと、埋めた。
「HIROはエッチだから…1本じゃ足りないって顔してたもんねぇ?」
クスっと笑って、TAKAは、HIROの中に入っている指を折り曲げる。
「んああっ、はぁっ…」
一瞬、HIROの表情が歪んだ。しかし、TAKAの巧みな動きによって、そのとき感じた苦痛など、すぐに快感へと変えられていた。
「凄いね…TAKAの指が溶けそうなくらいに、HIROの中熱くなってる」
TAKAが、HIROの首筋を舐めながら、言う。
「どう?…もう1本欲しいでしょ?」
「んっ…あぁ………」
HIROは、顔を赤くして、TAKAから顔を反らす。
「言わないなら…抜いてもいいんだけどなぁ…」
TAKAは、指を第1関節まで引き抜き、言った。
「いいの?このままで。」
「あっ…それは、いやぁ…」
「そう、HIROのコレこんなになってるもんね?…TAKAの指、もう1本欲しいんでしょ?」
もう片方の手で、HIROのモノをぎゅっと握る。
瞬間、HIROの身体が跳ねる。
「…っ……もっとしてっ…」
TAKAは、ニヤリと笑うと、ぐっと3本の指を入れた。
「んんっ…あっ…」
TAKAは、HIROの首筋に痣がつく程キスしながら、HIROの中を、3本の指で掻き回していく。
「イキナリTAKAのじゃ…HIROの身体が壊れるからね。それとも…もう3本も入っちゃったから大丈夫だったのかなぁ…」
「やあっ…っはぁ…ああ…」
バスルーム中に響き渡るHIROの声は、とても甘くイヤらしい声で、その声は確実にTAKAに刺激を与えていた。
TAKAは、HIROの背中に、自分の大きくなったソレを擦りつけながら言った。
「ちょと限界かも…逆上せそう。上がってもいい?」
「んっ…やだっ…TAKAのが欲しいっ」
幼稚園児のように、TAKAに甘えるHIRO。
浴槽の中で大きな波が立ち、お湯が溢れ出る。
そんなHIROを見て、TAKAは言った。
「じゃあ…HIRO。上がって壁に手をついて、こっちにお尻向けてみて。それができたら、入れてあげるよ。」
TAKAは、HIROの中から指を抜く。
「んあっ………………わかった。」
TAKAの真剣な表情から、それが冗談ではナイことを感じとり、HIROは浴槽から出て、壁に手をついた。
「いい格好だね、HIRO。」
舐める様にHIROを見つめ、TAKAは、ザバッと湯から上がり、シャンプーと共に置いてあったローションを手に取った。
そして、そのローションを、HIROの割れ目へと垂らす。
ローションはHIROの太腿にまで垂れていて、きらきらと光を反射して輝いていた。
「んっ…冷たっ…」
たっぷりと掛けると、HIROの熱く赤くなった穴へと、指で丁寧に塗り込む。
「あんっ、あ…んっ…・あぁ…」
生々しく、卑猥な音を立てて、TAKAの指が出し入れされる。
「もぅ、大丈夫かな?」
指を抜くと、TAKAは一気に、自分自身の熱く膨張しきったソレを、HIROの蕾へと突き刺した。
「んんあっ…う…」
何度経験しても、慣れない痛みで、HIROの顔が歪む。
しかし、HIROの熱く濡れたHIROの下の口は、どんどんTAKAを飲み込んでいく。
「んっ…凄くいいよ。HIROっ…」
「TAKAぁ…あっ…」
TAKAは、HIROの細い腰を掴み、ゆっくりと動かした。
「んっ、どう?…いい?」
「あっ、ええよっ…あんっ…あぁ…」
「もう…痛くなさそうだね。良かったっ…」
徐々に、TAKAの腰の動きが、速くなっていく。
「あうっ…んっ、あ…TAKAっ…」
「っ…く…・」
適度な暖かさと、締めつけでTAKAは張裂けそうになる。
その衝動を押さえながら、更に深く、HIROの中に沈め、腰を回す。
「ひあ…・あっ…ん…・・ん…」
「HIRO…もう俺、イキそうっ…」
HIROは、TAKAの動きを必死に捕らえ、自らも腰を遣う。
HIROの蜜壷に絡め取られ、締めつけられたTAKAは、もう限界のようだった。
「俺もっ…ダメっ…」
「HIROっ…・」
「あんっ…TAKAぁ…っ…」
二人は、ローションや体液などで汚れた体や髪の毛を、お互いに洗い合い、バスルームを出た。
1枚の大きなバスタオルで、身体についた水滴を拭き合う。
パジャマに着替え、TAKAがドライヤーで、HIROの髪の毛を乾かす。
そして、次はTAKAの髪の毛をHIROが乾かす。
TAKAとHIROの間には、愛し合った後の幸せでゆったりとした時間が流れていた。
「HIROぉ…」
新聞を読んでいたTAKAが、キッチンにいるHIROに話かける。
「あ?何??」
冷蔵庫から、冷たいお茶を取りだし、コップに注いでいるHIROが顔を上げる。
「今度さぁ、温泉行かない?」
新聞に顔を向けたまま、TAKAは、話を続ける。
「雪景色を見ながら、ゆったり露天風呂で」
HIROは、お茶を飲みながら話を聞く。
「あ、露天風呂は、もちろん貸し切りでね。やっぱり、秘境っぽいところが、面白いよねぇ…・」
HIROがTAKAの横に腰掛け、言う。
「でもさぁーいつ行くん?雪を見るってことは、冬?」
「そりゃ、もちろん。で、TAKAの車で」
「…オフあんのかなぁー」
「なぁーんだ。HIROは、オフのなんか心配してるんだ。それなら、マネージャーに頼んで…」
「冬のツアーは?どうする気なん?」
「ツアーの間を上手く使って、行く♪」
TAKAは、隣に座っているHIROの肩を、自分の方へと引き寄せ、ギュっと抱き締めると、アップにしているせいで、あらわになっている、HIROのうなじにキスをした。
「あっ、ちょっとキスマーク…どうなっても知らんからなぁー。もぉ、こんないっぱいつけて…」
「HIRO、大好き」
TAKAは、HIROの唇にキスをする。
「あっ、TAKAっ。俺は怒っとるんやっ」
「怒ったHIROも、可愛いから大好きだよ」
TAKAはHIROを床に押し倒した。
「また、お風呂に入らなきゃいけなくしてあげる…」
Fin...
*****作者のコメント*****
長編(?)らぶらぶTAKA×HIROですー。これも、「邪恋」と同様にある方へ贈ったモノなのですが…“温泉”ってテーマでTAKA×HIROを
書いてくれって事だったんですよ。でも、普通に温泉に行って〜みたいなのは誰でも書けるからっと思ってですね…“温泉の素”を使って、か
なり、ひねくれた作品にしました(笑)言ってみれば、タダの言い訳なんですけどねぇ…
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