Chocolat 「ベースボールとエルビス・プレスリー/ひとりごと」
~空想バトル「王子VS姫」








ショコラ。「ブルーでハッピーがいい」で加地秀基プロデュース受けてたりとか、どう考えても狙いきったスウェディッシュポップスの歌姫・・・フレンチでいうかつてのカヒミ≒CORNELIUSの関係、みたいな見方とかされがちで、


どっちかっていうとフェイク、とまでは言わないまでも加地・ニール&イライザの次の「三匹目の泥鰌」的に見られてたところって少しはあるとは思うんだけど(ほんとは原田知世もあるんだけど、渋谷系っていう括りで考えると何か違う)、実際どんなもんかじっくり試してみもしないでイメージだけで捉えて食わずぎらってた部分ってあったと思うんだよね。


ていうか僕はそう・・・。


いくら別冊宝島が「作詩の才が光る」とか評しようが、それは所詮ブリッジ→加地由来のスウェディッシュポップスの定型の詩なんじゃん、それは別に誉めることなの・・・?とか、マジで思ってて。だからほんとに情けない話彼女に関してはずっと「殆ど試してみもしないで避けてた」んですね。


で、先日ブックオフに行きましてね。


僕ね、あそこ大好きなんですよ。基本的に田舎の古本屋ってさ、価値の基準は流行しかないわけ。だからちょっとアンダーグラウンドだったりマニア志向だったりするcdとかはがんがん安値でワゴンとか並んでんの。今回テーマに挙げたシングル「ベースボールとエルビス・プレスリー」もそうで。


で、家に帰ってサイト更新のときのBGMがわりにでも、と思ってコンポにかけてみたんですが、これは・・・。もう、なんていうか・・・


「す、すげえ・・・」



とは正直ちょっとも思わなかったんだけど(笑)、歌上手いっすねえ。しかも若さ故のの透明感(とか言ってもう彼女は人妻だけどね)とかも相まって、すごく耳障りがいいんですよ。なんか春の晴れた朝とか自転車かっ飛ばしながら聞く分にはすごくいいんじゃない、みたいな。兎に角なんか余計なことを考えたくなくなる空気は在りますね。


ただ、それだけって感じもしなくもなくて。


彼女の他のシングルは「ショコラ・ア・ラ・モード」しか聞いてないんですけど、それにも割と近いことを思った記憶があって。さらには別冊宝島が言う歌詞にしてみても、ブリッジとか加地とかと比べて特に突出したところがあるとは正直思わない。確かにセンスはそれなりにいいとは思うんだけど・・・。例えば


「ビニールプールの水 キラキラ ママの口紅 塗って」



これって、IVY IVORY IVYの


「ドア少し開けて窓を全開にしてミニの力を頼ってみよう 光が溢れたビート刻まれた 寒い夜空にはバイバイバイ」



これでどっちのほうが想像力や感性に訴えるか、っつったら悪いけど加地でしょう。


同じ直球なんだけどその中に「少し開けて」とか「全開にして」の対比とそこに生じる心理的な小細工も入ってて、それがリスナーの想像に直結するんだけど、一方のショコラはただおしゃれなフレーズを組み合わせただけに思える。



それが頭の中で一つの像を結ばない。ただ脳内を素通りして終わる。



でも恐らくきっと本人にはちゃんとした思想があって、それに則ってきちんと作詩してるんでしょうけど、それが僕らに伝わらなければそれがどんなに綺麗な歌でも「可も不可もない」印象を持たれちゃうんじゃないかなって。


その辺は人それぞれだとは思うけど、ぼくには、彼女は要らないところで損をしている気がしてしょうがないんです。





back!