スガシカオ「午後のパレード」「PARADE」
~ああ、気持ちいい。気持ちいいなあ。











スガシカオって昔から極端に音楽性変わんなかったんですよね。

常におなじブラックの血を引き継いだファンクを、FAMILY SUGARのメンバー+αと演奏し続けてた。

だけどそれって実は危険で、スガシカオってこれしかないじゃん!みたいなイメージがね、付きまとってた。何を聴いても全部同じ!!みたいな。

ちょっと厳しい言い方だけど、6th.の「SMILE」にはいるまでは間違いなくそうだったと思う(まあもっとも「SMILE」はあまりにドロドロしてて、女性受けは良くなかったみたいだけどね。だって、学級委員犯す歌やホモの歌や、とにかく人の闇っぽい部分ばかりが矢鱈強調されてたから)。

「TIME」の「光の川」あたりから変ってきたんだよね。音は相変わらずだけど、なんか余韻を残す感じ。今まで見たいに人の欲望の断面ばかりをアピールするんじゃなくて、一つの物語として一曲を構成するようになって、それが新鮮ですごく良かった。まあファンからしたら戸惑いも大きかったけどね。

魂売ったか?みたいな(笑)。

でも「19才」みたいな痴女の歌も相変わらずあったりして、「ああ良かった、変わってねえ」みたいな(爆)。

とにかくこの人の懐の深さは半端じゃないなあと思わされます。

ムック「めかくしプレイ」で、小沢くんの事を「この人の守備範囲の広さはは半端じゃない。出来るだけそばによらずに音楽活動をやっていこうと思った」と言っていたけれど、そう思う気持ちも分かる。スガは狭い範囲を極端に掘り下げるタイプだから。

今回のアルバムも相変わらずですな。ていうかこんかいのほうがどぎついかも。

不幸の手紙を歌った「RASH」やテレホンセックスの実況中継「38分15秒」なんて、生々しすぎて・・・。犬神サーカス団かと思った。全然違うけど。

でもよくわからんのが、集録されてる「午後のパレード」。

新しいよなあ。

えぐくもなければ生々しくもない。「ごめん生まれつきノーテンキで」なんて言っちゃったりして。スガより山崎の方がはるかに能天気だと思うんだけどそれはそれとして(笑)。

なんかつかみどころがない。

ただ文学っぽい歌詞に60年代ディスコを合わせた、スガの全ての才能を何の意図もなしに継ぎ合わせたような曲。

僕は基本的に曲でも何でも意味を求めてしまうところがあるんだけど、この曲にだけはどうしてもそれが出来ない。「作りたいから作った」それだけなんだろうなあと思うよ。

でもそれがねえ。

最高に気持ちよくて(^^。

これこそが音楽の持つドラッグ性なんだろうなあ。聴いてるだけでこんな気持ちになるってすごいなあ。

決して幸せな気持ちでは無いけれど(ここは小沢くんとは全く違う)、不思議な情動に体が突き動かされる感じ!?

パレードの興奮というよりは、引きこもったディスコ。

それを「パレード」にしてしまうスガのセンスと恐ろしさを思い知った作品たちであります。思わず僕も本気でレビューしてしまいました。

ああ、かっこ悪い。音楽なんてそういうもんじゃないだろうに。





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