シングル・編集盤等でしか入手できない未収録曲 (ヴァージョン違いも含む)
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・…Spencer Davis Groupの(Winwood在籍時に限定した)ベスト盤(『The Best of Spencer Davis Group』)に収録英のリズムアンドブルースフェスティバルの模様を収めた『The First Rhythm&Blues Festival』
(複数アーティスト参加)に収録
Winwoodの全キャリアを振りかえったBestアルバム『Keep on Running』に収録
ヴァージョン違い (
インストは別項で)ソロ以降(Island からの音源のみ)のBest Album 『Chronicles』に収録
Winwoodの全キャリアを振りかえったBestアルバム『Keep on Running』に収録
Spy in the House of Love (CD Maxi)に収録
Spy in the House of Love (CD Maxi)に収録
要注意 アルバム
NYフィルモア・イーストでのLive(Traffic)→発売直前で回収になったいわくつきのアルバム
Whitney HoustonやChaka Khanが歌う Higher Love (Whitneyの3rd『I'm Your Baby Tonight』に収録、Chaka
はLiveでHigher Loveをよく取り上げる)。現在でも一線で活躍する R&Bシンガーである彼女達が歌っても、
アルバムやLiveで歌われる彼女達のほかの曲と全く違和感がないほど溶けこんでいる。やはり、Winwood
の音楽の基本はR&Bを完全に自分の血肉化するほどR&Bに対する徹底したこだわりであるのだろう。そし
て、そのR&Bに対するこだわりは、現代のR&Bに対しても続いている。Higher Loveの例もそうだが、最新作
のProducerはNarada Michael Waldenである!かといって、決してR&Bだけに埋没することなく、Trafficを再
結成して、骨太なロックを、それも最新のテクノロジーと絶妙にマッチさせて提示してくる。
同世代のイギリスのR&Bに影響を受けたアーティスト達が60年までのR&B、特にブルースの影響で止まって
いることが多く、そのサウンドもやや後向きになりかかることが多いことを考えるとWinwoodは近年に至って
もますます充実した音楽生活をおくっているのではないだろうか?
そんなWinwoodのオリジナルアルバム未収録曲は、そのキャリアの長さから考えると、そんなに多くはない。
特に、ソロ以降は少ない。ソロデビュー後『Back In The High Life』ぐらいまではスタジオにこもって、かなりの
試行錯誤を繰り返してきたわけで、そのOuttakeの数はかなりのものになるという話であるが、どうも表に出
てきてはいない。しかし、今回はVersion違いも含めてみてやってみたせいもあるのか、結果的に総合すると
かなりの数になった。まだ、調べきれていないことも考慮に入れると、全貌はどうなるのか?ちょっと楽しみ
ではある。
個々の曲の説明を。1はSpencer Davis Group時代の音源。他にSpencer Davis Group時代のものとしては、
2と16がある。いずれも非常に貴重な音源であるが、その中でも特に1がすごい。この曲はトラッド・ナンバ
ーのカバーで彼らがデビューするきっかけとなったデモテープに元々入っていたものだ。デモテープには他
にも4曲収録されていたのであるが、この曲だけ結果的にアメリカ編集のオムニバズ盤『History of British
Blues』に収録され、オフィシャルな形で聞くことが出来る。ファンなら絶対に逃せない音源と言えるかもしれ
ない。そして、2と28は、64年2月、バーミンガムでの第一回リズム・アンド・ブルース・フェスティバルに出演し
た時のLive音源。フェスティバルに出演した様々なバンドの演奏の中にSpencer Davis Groupの分も収録さ
れている。オフィシャルな形でLive演奏が聞けるだけでも価値はあるが、2は彼らのどのアルバムにも収録
されていない曲である。(28は彼らのファーストにオリジナルは収録されている)
さらに、忘れてはならないのは、このSpencer Davis Group時代にWinwoodはAnglos名義のシングルを1枚
出していることである。このシングルのタイトル曲はかなりストレートなR&Bだそう(Winwoodの曲ではない)で
このころのSpencer Davis Groupは、ストレートなR&Bを売り物にしていただけに、なぜ別名義で出したのか
は謎ではある。他にも、Spencer Davis Group時代には、シングルのみでしか聞けないナンバーが多いのに
気付く。例えば、7や9のような大ヒット曲も未収録である。しかし、Spencer Davis Groupの場合、上のリスト
を見れば、わかるように、まず上記のベスト盤から入った方がいいだろう。11〜14のようにこのベストでしか
聴けない曲も多いわけだし、7や9も入ってるし…、何かとお徳ではないか?(今回はSpencer Davis Groupに
ついてはWinwood在籍時に限った。その後については、後日リストアップする予定)
そして、Winwoodは67年にDave Mason, Jim Capaldi, Chris Wood の3人とTrafficを結成する。 Winwoodと言
えば、Trafficという人がやはり多いのだろう。Winwoodの全キャリアを網羅したBox『The Finer Thing』もその
目玉は、Traffic時代の3つの未発表テイクだった。18,19,29がそれである。TrafficではオフィシャルなLive盤
は存在しているので、18,19の貴重性はやや薄れるが、注意してほしいのは2つともTrafficのAlbumには収
録されていない曲であることだ。特に、19はStonesのあの曲をWinwoodが歌っている訳で、どちらかというと
Stonesのファンに聞いて欲しいテイクかもしれない。
Traffic関連の音源は少々ややこしい。詳しくは、後日『Trafficの1stの英国盤と米国盤について』というタイト
ルでまとめる予定があるので、ここでは簡単に。問題となるのは、15,16,17の3曲。この中で17はCD化される
にあたって初登場した音源である。しかし、2000年の8月英米で発売されたCDには収録から漏れている!
今後国内で出ているCDからも漏れる可能性があるので今のうち入手した方がいいかもしれない。そして、
15,16は発売当時は『Here We Go Round Mullberry Bush』という映画のサントラに収録されていた曲。CD化
されるに及んで、無事に収録された。Trafficの1stアルバムは英国盤と米国盤で収録曲が違うので、1stを2
枚買ったファンも多いとは思うが、その英国盤、米国盤のどちらにも3,4は収録されていなかったので、この2
曲のCD収録はうれしいところ。 TrafficのVersion違いとしては、Live Versionの30,31,32は94年の再結成時
のアルバム『Far from Home』からの2枚のシングルのカップリング曲として日の目をみたものである。シング
ルで入手できるレアものとしては、あとはインストの49ぐらい。Trafficのシングルは音源だけが目当てなら、
そんなに真剣になる必要はないかもしれない。
ソロ時代の説明に移る前にBlind Faith時代の音源を。20,21,22がそれ。Blind Faithは2枚目のアルバム作成
中に空中分解したわけだが、22はその幻のアルバムセッションからのもの。Winwoodのファンには残念であ
るが、ClaptonのBoxに収録されている。恐らく、20,21も2ndのセッション時の音源とおもわれるが、はっきり
としたことが分からない。それでも、この2曲はCD化の際、ボーナストラックとなったので、入手は簡単であ
る。LPしか持ってない人は要注意。
ソロ以降では、まず23。初ソロシングルTime Is Running OutのB面に収録されているが、1ヶ月遅れで出た
US盤シングルには収録されていない。このいきさつには、様々な噂がある。そういった噂の中で元々23は
1stソロに収録の予定だったが、シングルに収録した後に急遽変更し、23をアルバムからオミットしたという
話が有力である。もし、その話が本当であれば、23は1stソロのOuttakeということになり、ますます要check
曲ということになるのであるが…。しかし、1stソロは商業的に失敗。そして、Winwoodは自宅スタジオにこも
って、全く一人で全ての楽器を演奏したアルバムを2作続けて発表する。それらのアルバムはシンセを主体
としてもソウル色は失わず、そのソウル色をうまくAORとマッチングさせた傑作だった。この路線は当時の多
くのAORミュージシャンが目指していても、なかなかうまく結実しない方向でもあり、評価もかなりのものであ
った。そして、その路線が一挙に爆発するのが、ご存知『Back In The High Life』である。この作品では
共同ProducerにあのRuss Titlemanを迎え、各楽器及びコーラスにも多彩なゲストも迎えた。結果的に前の
2作より、R&Bのダイナミズムが加わり、商業的にも大成功した。Higher Loveは初の全米NO.1そしてアルバ
ムまでNo.1になってしまった。おまけにHigher Loveはグラミーの主要部門の一つであるRecord of the Year
まで獲得してしまうのであるから…。
Winwoodのヴァージョン違いとしてリストアップしたのは、Higer Love、『Back In The High Life』以降のものが
多い。とにかく、この辺りは1枚のアルバムからのシングルカットが4〜5という、ほとんどMadonnaレベルの
量産ぶりだった。このことはWinwoodのようなArtistとしては、非常に異例のことだろう。そして、Winwoodの
場合、他のロック系とは違い、リミックス等が非常に必然性のあるものとなっている点がうれしい。Winwood
の特徴の一つであるレコーディングに対するこだわりのすごさがいい面で現れたものとしてファンとしては素
直に喜びたい。
『Back In The High Life』の後、Winwoodは『Chronicles』というベスト盤を出す。このBest盤は、純粋な「新曲」
は収録されておらず、3曲(37,38,39)の新しいRemixが目玉。いずれも Tom Lord Algeと一緒にRemixした
もので、面白いことに3曲とも元々は、3rdソロ『Talking Back to the Night』に収録されていたものだ。わりと地
味だった3rdソロの楽曲が『Back In The High Life』の曲のようにR&Bのダイナミズムが加わった。もちろん、
安易なDance mixではない。彼のレコーディングに対するこだわりがいい形で結実した好例だろう。(このBest
盤LPとCDでは各曲テイクが異なるとのことだが、本当なのだろうか?)
このBest盤は最終的にIslandレーベルへの置き土産となる。Winwoodはその後Traffic時代から20年ほど
在籍したIslandを離れ、Virginへと移籍する。Virginとしては、当時、まだレーベルとしてアメリカ進出を本格的
に果たしておらず、その進出にあたっての最大の売りだしアーティストがWinwoodだった。また、Winwoodの方
も、この頃から本格的に活動の拠点をアメリカに移しつつあり、両者の思惑が一致した移籍だったらしい。
その結果が『Roll with It』だった。このアルバムもそのヘビープロモーションのおかげで、本当に大成功し
た。セールス的には前作をも上回ったわけで、当然、シングルカットとそれに伴うRemixも多いし、クウォリテ
ィーも高い。そして、音楽的には前作までのAOR路線をかなり大胆に削ぎ落としたストレートなR&Bだった。
恐らく、 こういった音楽性には『Back In the High Life』以降、彼がTraffic以来の大規模なツアーに出るよう
になったことが反映していると思う。(彼はソロ以降、本当にLiveをやらず、そのためLive Versionは極端に
少なくなった。その中で44はソロ時代になってからのLive Versionとしては貴重ではある。)そして、こういっ
たストレートR&B路線は次の『Refugees of the Heart』でさらに磨きがかかり、例の94年のTraffic再結成へと
至るわけである。
この頃の未収録曲としては、まず、26。『Refugees of the Heart』からの最初のシングルのカップリング曲で
ある。なんと、14年振りに未収録曲をシングルのカップリング曲にしただけでも貴重。そして、27。Curtisへ
のTribute Albumだが、Curtisのあの曲であるが、完全にツボを押さえた演奏ぶりには驚く。ちなみに、この
Tribute AlbumはWinwoodの他に
Stevie Wonder, Phil Collins, Bruce Springsteen, Whitney Houstonなどの未収録曲を収めていてお徳盤だ。 さらに、44。このVersionは一部の説によるBack in the High Life
Againのシングルに収録されているとのことだが、どうも、イギリス盤やアメリカ盤には収録されておらず、ど
こか他の国限定で出ているのか、あるいは、プロモのみなのかもしれない。このVersion自体は存在してい
るようなので、探す価値はあるだろう。
最後に、要注意アルバムについて、まずTrafficの発売中止になったLive AlbumはWinwoodがその出来に
不満を述べたためとのこと。いずれにしても、大変貴重な一枚である。ただ、発売自体がなかった説も有力
で、マスターが紛失したとの説もあり。粗悪コピーには注意した方がいいかもしれない。ただ、Live自体は当
時としてはAlbum用に高音質で録音されていることは事実のよう。
Blind Faithにも同様にボツになったLiveアルバムがあり、こちら本当に数日だけ出回った。どうして回収さ
れたのかはよくわからない。もうBlind Faithとしての活動が終わり、WinwoodもClaptonも別の活動を軌道に乗
せていたからなのか?