ymb-logo.jpg SPIDERS ON THE KEY/JAMES BOOKER

パチパチ!愛パッチ♪

自分以外の誰かと、まあ、ちょっと内心『フン!』って思いつつも、なんとか協調しあってですね、なんとか群れの中の一員として生きているわけです。わたしなんかもそうですし、きっとあなたもそうでしょう。和を持って尊しとなすっていうお国柄ですからね。ここって。

そういえば、自分自身のために、もっとシビアに言えば、自分だけの為に何か事を起こすっていうか、没頭することって無くなっちゃったようなきがしますよね。子供って、楽しくって、ご飯食べるのも忘れて遊ぶことに没頭したりしますが、そういう経験を最期にしたのはいつだろう?とかって考えると、ちょっと寂しくなってきたりもしますね。大人って。。。(笑)

なんてことを思わせてくれた音源がこれ!ジェイムス・ブッカーさんのライブ音源です。

以前、スタジオ盤をご紹介した時に、彼を称して『天才』という表現を使わせていただいたのですが、この音源を聴くとその思いが核心をついていることを再認識できます。天才の裏側というのでしょうか、ダークサイドというのでしょうか?一般人と相容れない、天才が故の孤独ってやつがここに音源として刻まれているわけです。

ライブの場となったのは、ニューオリンズ界隈では、ちょっと名の知れた『メイプル・リーフ』。ミーターズやフェスなんかもここで熱い!ニューオリンズ・ビートを炸裂させていたはずの、いわゆるメッカとも言える場所。

その場所でブッカーさん。たった独りです。ただ独り、自分だけの為にピアノを引き続ける天才の姿がここにあります。演奏者と聴衆の間に一切のコミュニケーションは存在していないんです。
恐らくは、そう多くはない聴衆。それでも、曲が終わると拍手を送ります。でも、ブッカーさんにはその拍手は全く届いてはいません。
聴衆の反応など、まるで無いもののように、自分の間で次の曲を弾き始める。その繰り返しがあるのみです。

曲調はむしろバラエティに飛んでおり、彼お得意のクラッシクのニューオリンズ・アレンジやら、ビートルズのメロディを散りばめたナンバー、さらにはニューオリンズR&Bの古典まで。同じ内容を例えばフェスが奏でれば、その場は熱狂の坩堝と化すのでしょうが、ブッカーさんはやっぱり違う。どんなに陽気なメロディを奏でようと、そのメロディには言いようの無い『孤独』がついて回るんです。

誰がために彼はピアノを弾き、誰がためにステージに上がるのか。

天才の心情を理解できないわたしはやはり、凡人ということなのでしょうね。
その昔、ジュディ・ガーランドが歌った『虹の彼方に』のカバーなんて聴くとマジで涙が出そうになるもんね(笑)

滑稽なメイキャップの下に隠された、ピエロの寂しげな眼差し。動物園の折の中で遠くを見つめる動物達の眼差し。。。

そんなよけいな感傷を掻き立てられる貴重な音源です。

天才はいつまでも孤独なんです。。。



  1. PAPA WAS A RASCAL
  2. SUNNY SIDE OF THE STREET
  3. SO SWELL WHEN YOU'RE WELL
  4. A TASTE OF HONEY
  5. HE'S GOT THE WHOLE WORLD IN HIS HANDS
  6. GONZO'S BLUE DREAM
  7. ELEANOR RIGBY
  8. MALAGUENA
  9. PIANO SALAD
  10. LITTLE COQUETTE
  11. BESAME MUCHO
  12. TICO TICO
  13. OVER THE RAINBOW

ROUNDER CD 2119



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