ymb-logo.jpgDoor to Door/Albert King&Otis Rush

身だしなみは鼻毛の処理からやね

というわけで今回はアルバート・キングとオーティス・ラッシュの『ドア・トゥ・ドア』をピックアップいたしました。と、いいましても残念ながら共演しているということでははありませんで、各々のテイクが1枚に収められているだけのものでございまして。といいますのも、あるばーと君もラッシュさんもチェス系列のレコード会社との縁が薄い(というか、当時はあまり相手にされていなかったらしいのですが)ということもあり、単独でアルバム起こしするほどの音源がないというのが実情らしいです。両者ともに後にビッグネームになりまして、系列の会社にあった音源を商魂たくましく蔵出ししたというところでしょうか。

ということでまずはあるばーと君のテイクですが、53年と61年の録音によるもので、いわゆるファンキー・アルバート!という後の彼の音楽が『まんま』ここで聴けるということではありません。53年の録音に関しては歌い方やギターのフレーズに『ああ、今、ちょっとあるばーとだったなあ』という程度に片鱗をうかがわせつつも、いわゆるシカゴブルースのスタイルに収まった演奏が多く、ちょっと若いかなあといったところ。まあ、これが61年の録音になりますと彼特有の軽快な切れ味がぐーんと増してきています。より後のあるばーとらしい音になっているのがおもしろいようにわかります。特に歌に関してはこの段階で彼の個性はある程度固まっているように思われます。まあ、いずれにしてもあるばーと君の場合、後のSTAXとの出会いがいかに重要な要素であったのかということが再認識できますね。いやあ、良かったね出合えて。

ちょっとおもしろいところでは、またまたハウリン・ウルフの定番!ともいえる『Howlin' For My Darling』を取り上げていますが、前のライブ盤のところでも書きましたが、ウルフの楽曲とあるばーと君の歌って非常に相性が良いんですよね。いやあ、これもなかなかの出来ですよ。はい。


さて、オーティス・ラッシュの方ですが、こちらは、もうどこをどう切り取ってみてもラッシュ!という、モダンかつメロウな彼の個性が前面にでたテイクが収録されています。メロメロに甘い歌声は好きな人にはたまらないでしょうねえ。ラッシュの方は60年の録音。年代的にはコブラレコードでの一応の活躍の後ですからね。コブラがあっさり倒産しちゃったんで、チェス系列に録音したというところでしょう。ただ、ラッシュの標準的なポテンシャル?具体的に言いますとコブラ時代のクオリティと比べてどうか?といいますと、当時の名曲『I Can'T Quit You Baby』にそっくりの曲がここにもあったりして、決して高い水準にあるとはいえないかもしれません。とかく波の激しい人だったということもありますし、良い時期ではなかったのかもしれませんねえ・・・などと思って聴いていましたら、『くうっ!やられた!』最後の方に収められている『So Many Roads』。これはちょっと凄いなあ!いや、凄すぎるかもしれない。間違いなくオーティス・ラッシュのベストテイクなのではないでしょうか?この1曲に価値を見出す人は買い!そうでなければ誰かに録音してもらいましょうね。


PickUp
12「So Many Roads」
ラッシュの持ち味である甘く物悲しい歌声と泣くかのごときギターフレースが完璧に生ききった名演!そうさせたのはやはり曲の良さかなあ。いやあ名曲です。泣け!

1.SEARCHIN' FOR A WOMAN
2.BAD LUCK
3.SO CLOSE
4.HOWLIN' FOR MY DARLING
5.I CAN'T STOP
6.WON'T BE HANGIN' AROUND
7.I'M SATISFIED
8.ALL YOUR LOVE
9.YOU KNOW MY LOVE
10.MERRY WAY
11.WILD WOMEN
12.MURDER
13.SO MANY ROADS
14.CALIFORNIA

ALBERT KING
OTIS RUSH



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