NATURAL BOOGIE/HOUNDDOG TAYLOR & THE HOUSEROCKERS 
| 『刷り込み』ってあるじゃないですか?動物がね、初めて見た動くものを親だと思ってしまうっていうやつですが。 そういう意味では、私にはすっかりこの人が刷り込まれてしまっているんですね。まあ、いいオトナなんで親だとは信じてませんけどね。 おかげで、すっかり『ぎゅぎゅぎゅ〜ん系』のスライドギターには、異様なほどにそそられる、いやらしい体になってしまったわけで(笑)、テイラーさんは当然として、J.B.ハットーとかの、いわゆるエルモア・フォロアー群には片っ端からやられてしまう、悲しき中年なんですよ。はい。 というわけで、テイラーさん。ファーストをはじめて聴いたときの衝撃&笑撃!っていうのは、私を決定的にブルースののめりこませる病巣になってしまったんですね。まあ、不純な動機ながら『ブルースを聴いてみよう!』と思い立って、まあ、定石通りにロバジョン、フッカー、マディ・・・あたりから攻めていったわけですが、正直、入りびたりになるほどのはまり方ではなかったんだよね。かっこよさは理解できるものの、いやいや、頭で理解できる程度のかっこよさであれば、それは所詮、その程度のもの。ロックをず〜っと聴いてきた自分にとって、それ以上の衝撃っていうのはそれまでに幾度もあったわけですからね。 『う〜ん、ブルースって、この程度?』な〜んて、今から思えば、実に浅はかな感想ですが、まあ、そんなことを思い始めていたころに出会ったのがハウンドドッグ・テイラーだったわけです。ええ。 なんだかんだと、マイナー音源も含めて結構な品数が市場に出たテイラーさんではありますが、やっぱり、アリゲータのオリジナル音源のどす黒い輝きに勝る音源は無いわけで、この『ナチュラル・ブギ』も、絶対にあなたを裏切りません。もしくは、完全に裏切ってくれます(笑) およそ、現代の高音質な音源に飼いならされたその耳には騒音にしか聴こえないダーティ&チープな音質。しかし、だからこそ、この駆け上るような、時に、転げ落ちるようなスライドワークが何倍にもリアルに聴こえてくるんですね。もともとがテスコのギターだからね。特徴的ではあっても、いわゆる『いい鳴り』をしているはずはないわけで、そういった意味からもこの音質は彼らの魅力を最大限に引き出す武器になったといえます。 私の持っているこの音源は日本版で、今は、オリジナル通りの収録曲目の日本版が再発されておりますが、私が手に入れた時には、当時廃盤だったライブアルバムの半分がボーナストラックとして収録されておりましたねえ。 それにしてもテイラーさん。近年になっていろいろなエピソードの類が明らかになってきましてね。ワイドショー的に言えば『疑惑?!フレディ・キングが盗作?ハイダウェイの本当の作曲者はハウンドドッグ・テイラー?』なんていう、楽しいネタもあったりして、そのあたりはまた、テイラーさんの特集でも組もうかと思っていますので、その時にでも解明したいものです。って、両方死んでるからねえ、解明しようがないっちゅう話もあるけど。
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