BLUES’N’SOUL/LITTLE MILTON




普段はまったく意識しないけれども、何気に耳に入ってきた物悲しい旋律が自分の中の奥の奥に眠っている『日本人』の部分に訴えかけてくることってありません?
わたしなんか、世代的にはバリバリの欧米文化一辺倒世代。和とかオリエンタルとかっていうのはね、まあ、多くの文化や音楽のいちジャンルとして捉えることはあっても、自分がその遺伝子を刷り込まれた人種であるなんてことはこれっぽっちも思わない。でもねえ、どうあがいても日本人なんだよ!わたしもね。

もの悲しい気持ち、ブルーな気分を旋律に乗せたのがブルースだとするならば、やはり演歌もブルースだよね。うん。

例えばさ、まあ、実体験なんですけれどもね。。。

いや、出張続きなんすよ。まあ、愚痴ってもね、始まらないわけですが(笑)まあ、夜遅くに馴染みも親しみも全くないとある街をとぼとぼと歩いてるわけですよ。肩に食い込む重たいカバン。中身は汚れ物がぎっしり詰まっているわけだ。今日の宿までの道。ありゃりゃ、雨まで落ちてきやがった。。。憂鬱でしょ(笑)、で、疲れた足をなんとか引きずって、やっと薄汚いビジネスホテルを探し当てて、自動ドアがウィーンって開く。薄暗いロビーに踏み込むと有線がかかっているわけです。『は〜っ・・・』深いため息。かかっていたのは藤圭子『夢は夜開く』

まあ、こうしてわたしは今日もジャパニーズ・リアル・ブルースをこの身をもって体験しているわけです(笑)

やあやあ、初回から話がトッ散らかっちゃってますけれども、藤圭子を聴いて、夢は夜開くを聴いて、何かしら『くる』ものがある。悲しいかなそんな日本人の遺伝子にストレートに訴えかけてきたのがこの音源。リトル・ミルトンの『BLUES’N’SOUL』なわけです。ええ。

いやあ、深く反省しとるんですが、ライブ版『What It Is』があまりピンと来なかったもんでね、ちょっと軽くみてましたねリトル・ミルトン。まあ、こんなわたしに軽く見られた程度で傷つくことなどあり得ない大看板なのでございますね。
この音源もそうですが全盛期のSTAXレコードにあって、ことブルースに関しては、かのアルバート・キングと並ぶ2枚看板。ファンキー・アルバートに対するソウルフル・ミルトンといった感じで、それまでのカチンコチンに凝り固まったブルースという様式を踏襲しつつも、ブラックミュージックの他ジャンルの要素を巧みにブルースと交配させ昇華させたという点で、今に続くブルースの歴史に名を残してしかるべき大御所でございます。

で、ブルーズン・ソウルって何やねん?って方、多いと思うんですけれども、そんな人はですね、もう騙されたと思って(笑)この音源をお聴きいたtだきたいですね。

ブルースが持つ陰鬱かつ緩やかなグルーブ。そして、ソウルミュージックが持つもの悲しくも華美に美しいメロディライン。それが絶妙のバランスでひとつになっとるんですわ。ええ。そんな美しい音楽をですね、思い入れたっぷりに歌うミルトンがええんやわ!いやまじで。
アレンジとしてストリングスが入っていたりしますが、洋楽のストリングスアレンジって個人的には大嫌いだったんですがね、甘ったるくってさ。まあ、こういうふうにかっこよくやってくれるとねえ、いいですよねえ。素直になれますね(笑)

『ソウル』は甘すぎて胸焼けする。『ブルース』は寂しすぎる。ってことで、ブラックミュージックをちょっと遠目で見ているあなた?ぜひこの1枚でこっち側に足を踏み入れてはいかがでしょうか?

この秋、『Yellow meets Black』はリトル・ミルトンを推します。




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