雑記帳




★今さらながらドイツよもやま話その壱(4/15/99)

帰国から一ヶ月も経ってしまったが、先月図々しくドイツ語できねぇくせしてドイツに行ってきた。目的はキッスを観ることで、滞在したのはベルリンとフランクフルトという大都市だけだったにもかかわらず、キッスより街中のほうが面白くてすっかり好きになってしまった。何がいいって、歴史の厚みと人間性がきっちりしているところ。それでいて結構雑多な民族文化が入り交じっていてとても不思議(田舎に行けばゲルマン圧倒的なんだろうけどね)だった。アメリカなんてしょせんは食い詰めたビンボー人が何もないのをいいことに、先住民を好き放題搾取してでっちあげた国なんだと悟らされたね。

いきなり飛ばしたのが行きの飛行機。フィラデルフィアからワシントンDCに出る国内便が遅れに遅れ、とりあえず機内インフォでは間に合うということだったのがようやく到着して念のため係員に訊いたら「もう間に合いません」あほか!機内では間に合うと言っていたぞ!と怒ってとりあえずゲートからメインの通路まで出てみたら、走る人多発。時計を見直してみたら出発時刻まであと3分あるではないか。そこへ流れるアナウンス「ルフトハンザ航空419便は、ただいまゲートを閉めるところです」ちっくしょ〜ここで足止めくらったら運が良くても夜発のださいユナイテッドに振り替えになってしまう。とりあえず行ってみるしかねぇ!とデイパックとパワーブックを抱え猛烈スパートをかけルフトハンザのゲートへダッシュ!!あ〜ドア閉まってるでもまだチケット切ってもらってる人がいる、あ〜〜間に合ったあああ!!(T▽T)私の後からも数人乗り込んできて結局30分ほど遅れて出発した。フランクフルトの友人に頼まれた免税品のたばこは機内販売で購入できたし、スーツケースは間に合ったか心配だったが、ちゃんと最初の目的地ベルリンで拾えたので安心した。人間、火事場のバカ力っていうけど必死になるとすげえパワー出るものだと実感した。

フランクフルト空港はバカでかい。縦横奥行きどれをとってもありそう。ベルリン行きは専用ゲートがあって、セキュリティチェックは厳重だった。マシンガン抱えた兵隊さんがいるんですよ。日常生活の中にこんな緊張があるなんて、さすがヨーロッパの中でも東西のあつれきの象徴となっていた国だ。

さてドイツについてまず印象的だったこと。Strassebuhn(S-buhn)という地上電車の駅、大半は無人か無人に近い状態で切符は自動販売機で買うわけだが、結構高額の紙幣を入れてもきちんと釣り銭が出てくるのでおどろいた。アメリカの「定額入れるか釣り銭ナシよ」自動販売機に慣れている身だから一応小銭は使わず自動販売機用に押さえておいたものの、一切釣り銭に困ることがなかった。これだけでも感激。いったい普段どんな環境で生活しているのか心配されそうだな(^ ^;;

ほいでもってその駅だけど、これまたどこにいっても車椅子利用者用のエレベーターが設置されている。U-bahnのほうはちと記憶にないが(乗り換えに必死だったもんで)エスカレーターならやっぱりどこにでもあったね。フィラデルフィアやニューヨークの地下鉄、電車の駅には数えるほどしかまだないんじゃないかな。

電車の中で気づいたこと。
●年配の人に席を譲るという場面が見られなかった。してたのは自分だけだった。
●朝晩は日本といい勝負の混雑で、窓ガラスが曇って駅名が見えず不安になった。新型車両だと車両ごとに電光掲示板で案内してくれるので安心なんだけどね。
●たまに、髪の毛のなかである種の生き物を飼育していらっしゃいそうな方が乗ってますので、そばに寄らないよう気をつけましょう。酢で洗えばいいんだけどね…(^ ^;;
●こっちでもそうだけど、自転車かついで乗る人多し。経済観念に基づいてか健康指向に基づいてか、見当つかず。

ドイツは野菜や果物が高い。種類と季節によるのかもしれないけど、去年の日本の暴騰価格よりちょっと安いくらいという印象をうけた。フランクフルトで風邪を引いたので、ビタミンC補給のためイチゴを買いに街中の屋台まで行ったら、日本サイズの一パック程度で千円近い値段だった。当然とは言え魚介類も高値だった。その一方、精肉、肉製品、乳製品、パンなどは安い。ロケーションを考えると当然の現象だろう。おまけにコンビニで適当なものを買っても非常に美味である。あ〜あ、牛の舌食べたいなぁ。

ベルリンのコンサート会場について一切事前に情報が得られなかったため、ツーリストインフォで行き方を聞いて前日下見に行ったときの話。夕方過ぎていい加減暗くなってきたので目測を誤り、散々迷ってウロウロしているうちに、ヘンな兄ちゃんに捕まってしまった。大通りで車こそ通るとはいえ暗くて人通りが少ない場所だったからイヤ〜な予感はしていたのだが、とりあえず無視せず"Ich komme aus Amerika"なんて言ったら喜んじゃって、「アメリカには6回行ったことある」とか言ってひっついてくんの。「コーヒーでもどう?」みたいなこと聞いてくるから"Nein Danke, Ich suche Velodrom"と断ったにもかかわらずしつけえのなんのって。挙げ句の果ては住所訊いてくるんで"Nein adresse fur dich, bye bye!"といって一旦振り切ったものの、再度駅のそばの案内図で会場位置を確認してそこまで歩いていこうとしたらまた追っかけてきた。よくわかんねえけど紙幣見せるんで、カッとして"Halt's Maul! Fairvicke dich!"と怒鳴って会場チェックもそこそこに切り上げ帰ることに。当然のこととはいえ女子が夜歩くのは気をつけたほうがいいです。まぁこれに懲りず夜中酒飲みに出歩いてましたけどね。マネはしないで下さい。

イヤな思いはこれしかないかかな。後は単なる旅行だってことが幸いしてかいい思いだけしかしていない。たとえばフランクフルトでホテルがわからずスーツケース引きずってあっちでもないこっちでもないと探していたら、おっさんが近寄ってきてドイツ語で何ぞ質問してくる。"Hotel?"という部分だけわかったので"Ja. Ich suche なんちゃらHotel, かんちゃらStrasse"と答えたら指さして教えてくれたのだ!これだけで十分感激させられたね。よっぽど仲がよくないかぎり下心を持って接してくるアメリカ人とは違うよ!

とかくドイツ人は冷たいとか性格が悪いという風評を耳にしていたけれど、一体どこからそんな考えがうまれてくるのやら理解に苦しむ。ゲルマンだとかアーリア人種だからアジア系を見下す血統優位主義者なんてごく一部の人間だけで、それなら日本人だって在日朝鮮・韓国人、もしくは外国人に対し偏見持つヤツいるじゃないか。ドイツ人をナチス呼ばわりするのは日本人を731部隊呼ばわりするのと同等の侮辱だろうに、なぜそれがわからないかね。ベルリンで知りあったオスカーくんは「ナチスはたまたまマイノリティがひっくり返って権力を得てしまっただけで、普通の人間はあんなじゃないよ」と言っていた。 まあ、偶然にもフランクフルトのホテルで会った、メル友でキッスのドイツ語サイトを運営しているフロイくんに言わせると「それは君の運が良かっただけにすぎないよ。大半のドイツ人は頭堅くて了見狭い人間だからね」なんだそうだが。


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