「あ゛―――――――っ!!」
スタジオの控え室にこだまする昭仁の声。
同じ部屋にいた晴一とタマは耳をふさぐ間もなくその声を聞き、飛び跳ねた。
「な、なしたん、昭仁っ?!」
タマの問に昭仁は涙目で答える。
「わしが後で食べようと思うとったシュークリームが誰かに食われとる・・・。」
昭仁はゴミ箱に捨てられたシュークリームの空き箱を指差す。
「・・・あ、わしじゃ。それ食ったのわしよ。すまん、昭仁。」
それを聞いた昭仁は涙目のまま晴一に近寄ってきて、今にも泣きそうに訴える。
「お、お前!わしがこのシュークリームをどれだけ楽しみにしとったか・・・!!」
負けずに晴一も言い返す、
「だからすまんって言っとるじゃろうがっ!!それに、そんなに大事なもんじゃったらちゃんともっとれっ!!
そんなところに置いとったらシュークリームが『食べてくれ』言うとるようなもんじゃ!!!」
「なんじゃっ!お前開き直るんか?!お前新しいシュークリーム買ってこいや!」
「ふざけんなっ!なんでわしがお前にシュークリーム買ってこないけんのよ?!」
2人の声が次第に大きくなっていくのを初めは無視していたタマだったが、あまりの激しさにとうとう耐えられなくなり、
「お前らっ!!うるさいわっ!ケンカなら外でやってこんかいっ!!!」
といきなり立ち上がって叫ぶ。
怒られた2人はさっきまでケンカしていたくせに、部屋の隅でこそこそと話し出す。
「これだから、タマは。」
と、昭仁。 「そうよのぅ。やつには子供心ってもんがわからんのか。」
晴一も小声でブツブツと話し出す。
・・・シュークリームはどこに行ったんだ。まぁ、静かになったからえぇか。
そう思うタマであった。