BRIAN MAY'S RUNNING METHODS FOR
VOX AC30 TBX AMPLIFIER

By Greg Fryer
Translated by Shiro





 このページではグレッグ・フライヤーさんによるブライアン・メイが現在レコーディングやライヴでメインで使用しているAC30に施されている改造点に関する解説2つを紹介します。1つ目は2001年1月23日のもの。2つ目は2001年4月17日のものです。下に紹介する解説2つは僕が日本語訳したものです。


Part One

12AX7/ECC83 Preamp tubes to be removed:

 ノーマル・チャンネルで使用される2本の12AX7/ECC83以外のすべてのプリアンプ管は取り外されている。
 ブライアン・メイのようにフル・ヴォリュームで使用する際、アンプには極度の圧力がかかるが、この処置によってアンプの作動はより制御され、パワーアンプ部にも若干余分のパワーが供給される。パワーアンプ部に余分のパワーが供給されるということは、パワー管のEL84には通常時よりもより激しい圧力がかけられ、さらなるサステインとディストーションをもたらすということである。しかし使用されるEL84は良質のサウンドを持っているのと同時に丈夫で最高品質の管であることが欠かせない。


フライヤーさん自筆の現行AC30の真空管配置図

 ノーマル・チャンネルでは4番と6番の管を使用し、ブリリアント・チャンネルでは4番、5番、6番の管を使用している。
この図は現行、1992年以降のAC30の真空管配置図で、オールドのモデルはこれとは異なる。
 

VOLUME KNOB SETTINGS:

 ヴィブラート・トレモロ・チャンネルとブリリアント・チャンネルのヴォリューム・ノブは絞られている(反時計回り)。
 ノーマル・チャンネルのヴォリュームはフルにセットされている(時計回り)。

TONE KNOB SETTINGS:

 トレブル、ベース、カットは完全に絞られている(反時計回り)。
 カット・コントロールのみがノーマル・チャンネルに直接作用する。しかしながらトレブルとベース(これらはブリリアント・チャンネルの機能である)もトーンのカラーに若干影響している。

VALVES:

 パワー管の選択は音質と故障することのない作動に重要である。
 英国ワトフォード・ヴァルヴのデレク・ロッコはブライアン・メイの1998年のワールドツアーの下準備の際に非常に貴重な力添えをしてくれ、またEL84をテストをしフル・ヴォリュームでの使用に適合する管を見つける為の特別なテスト装置を作ってくれた。
 ブライアンが選んだ真空管などのより詳しい情報はデレクのウェブ・サイト(www.watfordvalves.com)で得る事が出来る。

SPEAKERS:

 ブライアン・メイは現行のアルニコ・ブルー・スピーカーのサウンドを好んでいる。


Part Two

 1960年代(JMI)、70年代(CBS-Arbiter)、80年代(Rose-Morris)に作られた全てのAC30に下のプリアンプ管配置図は当てはまっている。


フライヤーさん自筆の1960年代JMI、70年代CBS-Arbiter、
80年代Rose-Morris時代のAC30の真空管配置図

 1番、2番、4番、5番、6番の管は12AX7/ECC83管、3番は12AU7管。
 ノーマル・チャンネルは4番、5番の管を使用し、ブリリアント・チャンネルは4番、5番、6番を使用する。

Preamp tube selection:

 AC30のノーマル・チャンネルはとてもクリーンでディストーションの少ないプリアンプ部を有しており、12AX7/ECC83管を必要とし、この管はハイ・ゲインの管ではないが、とりわけてロー・マイクロフォニックという特徴をもっている。
 ブライアン・メイの1998年ワールドツアーの為に僕たちは普通に売られているVOXに付いている中国製の12AX7を使用したが、音は良かった。それから僕はデレク・ロッコのストックしている管をテストするチャンスに恵まれた。僕はこれらの管を強く推薦する

1: Sylvania(USA) 2: Philips JAN(USA) 3: GE(USA)

GZ34 Rectifier Tube:

 デイヴ・ピーターソン(訳者注:ブライアンのアンプドクター)、彼は1998年のブライアンのツアーのためアンプを準備する際に僕たちに綿密にアドバイスをしてくれたんだけど、彼は現行のAC30に通常使用されている中国製GZ34をより丈夫な管に、望ましいのは入手困難である伝説のMullardのGZ34に交換するように強く勧めていた。
 ブライアンがフル・ヴォリュームで使用している状態では中国製の真空管は故障する限界ギリギリで作動することになり、この間GZ34管には大変な圧力がかかる。このためデイヴは交換する必要性を感じていた。Mullardの真空管は非の打ちどころがないことを証明し、優れたサウンドをもたらしてくれた。(ワトフォード・ヴァルヴのMullard GZ34は売り切れ!他の選択肢はデレクに尋ねてみてくれ。ブライアンが全部買い占めてしまったんだよ!)
 

 

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