10-4. Metal Craft
by Tri-Sonic

1.Bridgeの製作

用意するもの:


【材料】 10mm厚アルミ板(最低15mm×80mm程度)、1mm径ステンレス棒、3mm径真鍮棒(中心に1mmの穴のあいているもの)、1mm厚アルミ板
【工具】 金工用糸鋸、やすり(金工用・平・中目、細目;細目は特に精密加工用の幅4mm程度のもの)、ボール盤(なければハンドドリルと垂直スタンド)、金工用ドリル3mm/5mm、紙やすり(水研ぎ用、#400/#800/#1200)、バイス(万力)各種、超硬ニッパー、ノギス

製作方法:
(1)ブリッジブロックの製作


 まずブリッジブロックを6つアルミ板から切り出そう。ブリッジの前後幅は15mm。左右幅は6弦用が13mm、5〜2弦用が10mm、1弦用が12mm。ノギスを15mmにセットし、片方の口を板の端に掛け、もう片方の口でアルミ板にけがくと良い。同時に今引いた線と平行にブリッジローラーのガイド用の線をけがいて置くとあとの作業が楽になる。けがき線は端から3.5mm、5.5mm、7.5mm、9.5mm、11.5mmの5本。これで計6本の平行線をけがいたことになる。
 次に最初に切り出すブロックの左右幅をけがく。どのブロックから初めても良いが、最初に全部の線をけがいてしまわないこと。糸鋸の歯の幅だけ狂いが出るからだ。同時に平行にローラー溝のための線をけがく。終端から2.5mm、7.5mmの計2本。
 切り出すサイズが決まり、すべての線をけがいたら糸鋸で切り出す。材をバイスで作業台に固定しなければ絶対に上手く行かない。また、糸鋸は鋸だと思ってはいけない。やすりで削り取っていく感覚で慎重に切り出そう。焦ったり迷ったりすると途端に歯を折ることになる。常に板を垂直に削る意識を保とう。けがき線から0.2mm程度離して削った方がいいだろう。
 ブロックを削り出したらまず直方体に整形する。金工用の中目のやすりで整形する。けがき線の寸前まで削ればOK。
 次にローラー溝を切り出す。そのまえに溝の深さの分、側面にけがき線を入れておくと良いだろう。深さは3mm。切り出しは、けがき線の内側に沿って材と常に平行を保って慎重に削る必要がある。片側3mmの深さまで削ったら、もう片側を加工する。同様に3mmまで削ったところで、歯を動かしながら糸鋸を水平まで倒していく。焦ってはいけない。ゆっくりやろう。糸鋸が並行まで倒れたら溝の底を切り出していく。高さを常に手前側と奥側で同じ3mmに保つのがミソ。
 溝を切り出し終わったら、溝の内部を整形する。金工用細目のやすりで側面と底面を丁寧に。ここまでくれば終わりが見えてくる。
 次はローラー用のガイド溝の加工だ。予めけがいておいた線と糸鋸の歯の中心を合わせてゆっくり削り込む。深さは1mm。糸鋸の歯が完全に埋没するくらいまで削ればいいだろう。水平を保つこと、深さが均等になることが重要。
 これを6回繰り返し、すべてのブロックを切り出すことになる。筆者の例で、1つ約1時間半の時間を要した。
 最後に仕上げを行う。6弦用、1弦用のブロックは外側の角を3mmのRをとってやる必要がある。金工用中目のやすりで慎重に行おう。金工用細目のやすりで各辺を軽く面取りし、紙やすりで切断面を整えれば完成だ。

クリックすれば拡大してみることができます。本画像は仕上げ前の状態です。手前が6弦側、奥が1弦側。ちなみにオリジナルはこんな感じ。
 

(2)ブリッジローラーの製作


 ブリッジブロックができたら次はローラーだ。こちらはブロックほど大変ではない。まず外径3mm、内径1mmのパイプを探すのに苦労するだろう。筆者の場合、渋谷東急ハンズで外径3mm内径2.3mmのパイプと、外径2.3mm内径1mmの真鍮パイプを購入し、両者をエポキシ接着剤で貼り合わせるという荒業を行った。試作の段階では直径4mmの真鍮棒を使ったが、軸を通すための穴のセンター出しが難しく実用にならなかった。その点さいしょから穴があいていれば何の苦労も要らない。とにかく、この材料を手に入れるのがローラー製作の最初のハードルである。
 さて、材料が手に入ったら後はたいした苦労は要らない。
 まず、材料を10cm程度の長さに切り出す。切り出した材をボール盤に食わせる。ドリルの歯の要領でボール盤に食わせ、材を回して加工するわけだ。
 最初にやるべきことは、切断面の研磨だ。ボール盤のテーブルに金工用の平打のやすりの歯を乗せ、そこに回した材を下ろして切断面を研磨する。徐々に番手を上げ、最後は紙やすりで仕上げる。
 切断面の研磨が終わったら、溝の位置(2.5mm)と、ローラーのもう片方の端(5.0mm)のところに線をけがく。けがく際にも材を回して、ノギスを当てることになる。
 溝の位置のけがき線に金工用の三角やすりを当て、材を回す。材の表面は平滑なので、材を余った指で押さえ、ゆっくりと力を加えていくこと。溝が十分弦の直径程度まで掘れれば完了だ。いくつか深さを替えて余分に作り、よいものを後からセレクトすると良いだろう。やすりは容易に位置がずれるのでけがき線をキープするのがコツだ。
 溝掘りが終わったら、そのローラーを切り落とす。先ほどのやすりと同様に今度は糸鋸の歯を材に押し当てて切り落とすことになる。歯を指で持ち、ゆっくりと押し当てるところも溝掘りと同様。糸鋸の場合、切断面の研磨は殆ど不要だろう。
 これで、1個完成。筆者は10個ほど作成し、そのうち6つを選んだ。

(3)ローラー軸の製作


 ブロック、ローラーときたら次は軸の製作だ。
 軸の製作には1mm径のステンレス線を使う。硬度、耐蝕性の点からステンレスが良いだろう。
 まず、材を10mmに切断する。大変硬いので、ニッパーの根元で切ると良いだろう。安物のやわなニッパーだと歯の方がつぶれるかもしれない。0.5mmほど余計に切断して切断面をやすりで削ると良いだろう。
 切り出した材をラジオペンチなどでつかみ、両端3mm程度をブロックの溝に収まるまで薄く平たく削っていく。両端の平滑面が平行になることが重要だ。
 これを6つ作れば、完成だ。

《以下、未稿》

(4)シムの製作

(5)装着の方法

(6)ハーモニックス調整