渚にて・本当の世界[DISC2]


渚にてのサード・アルバム「本当の世界」。 直感だけを頼りに、この音を信じるならば、 いつまでも忘れられないような後悔。 渚にてのサード・アルバム「本当の世界」は、そうとしか例えられない。

時々というより、生きているうちには 出会わなかった方が幸せだったという体験が、ごく稀にある。 渚にての本当の世界[DISC2]もそれらの体験に近い。 このアルバムを聴くのは、どうやら早すぎたような気さえする。 今でさえ、できることなら聴かなければ良かった・・・と願ってしまう。
心の中で。何が起き、何かが変わり、何が生まれた。 それがわからない。このことが、 渚にての本当の世界[DISC2]から、 逃げ出したい衝動を掻き立てる。 危ういほどに心の奥深くに訴えかけるものがある。 だから、不覚にも防衛本能が働いてしまった。 共感を求めるにが深すぎるし、 見渡そうとも何も見えやしない。 大海に溺れたような、砂漠の中で果てるような、 人間に根本的に付きまとう孤独。 だからこそ、本当の世界[DISC2]でしかありえなかった。 揺さぶられる前に心の殼を閉じようじゃないか・・・ けれど、変化こそが 今の私と未来の私を思って、泣き叫ばせてくれた。

歌に救いなんてものは存在しないし、 救いを求める行為そのものこそが愚行でしかありえない。 むろん、渚にての歌にも救いなんてものは存在しない。 ただ5年後、10年後に、 ふと振り返ったときに、この歌が在ったことが 救いの代わりにはなる。時間が経てば何もかもが塵となり消えてくれる。 私もまだ若すぎるのだ。




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by Lucy Stone world lucystone@geocities.co.jp