ずっと前(に冬眠) 雨から雪へ/2001年1月26日(金)




めずらしく降り積もる雨のせいだろうか?いつもよりやけに冷え込む。 一向に眠れそうにないのは ただそれだけじゃなくて、 どうしてもあの日を思い出してしまうから。 あの日も朝から冷たい雨が降りつづけ、凍える身体を涙が洗ってた。 あの場所に立ち、ゆっくりと進む行列から逃げ出さずに 待ち続けられたのは、彼との出会いがこれで最初で最後になるからだった。 いまこの事実に立ち向かわなければ、僕自身が消えて無くなってしまう。 あの場所へ向かうことが、ボクの唯一の存在証明。

君のことを忘れたわけじゃないけど、もはや何にも思い出せやしない。 初めて君と出会えた時には静かに眠る君のやさしい顔さえも記憶することさえできずに、ただびっしょりと濡れて帰ってきた。
思い出すのは いつまでも雨は降り止まず、立ち竦むしかない過酷な事実の寒さのみだ。 あの時聞こえた音楽さえもが僕の頭の薄れていき、 彼の存在さえもが人々の記憶から失われてゆく。思い出そのもの自体が 夢の中での出来事だろうと、 否定することに意味があるとも思えない。脳裏に焼きついたあの風景こそが、 すべての終わりのようであり、やっと見つけられた諦めざるを得ない 始まりだった。すべてを求めて知り尽くしたつもりだったのに、 何にも分かっちゃなんかいなかった。

今でも彼の歌声が大好きだ。それを言葉として明言する。 言葉は増えれば増えるほど伝えたい意志を伝えなくなる。 意志は明日の希望を夢見る支えとなる。 夢は誰かに語ることで実現への一歩を踏み出す。 耳が聴こえなくなるまでこの音を求める決意を込めて、 彼の存在を知りえたことこそ、運命だと強く信じる。 人生を変えた存在が彼だった。

色の無い世界から言葉が消える。伝わらない。 一点だけを見つめながら届けたい想いを手探る。 忘れた光を取り戻したい。 僕のやるべきことは、瞳を閉じないこと。 映し出されるのは君への白い未来。 すべてを焼きつけて、今は進まなくてもいい。
















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