どこの学校にも七不思議というものはあると思う。
うちの小学校も例にもれず、そうだった。
何でいきなりこんなことを書き出したのかというと、電車の窓から学校が見えたからだ。
別に感慨も何もなかったが、そういえば花子さんがいたことを思い出したのだった。
トイレの花子さん。誰でも知ってるほどポピュラーな妖怪である。
そして多分誰も見たことがないだろう。
私もない。が、絶対にうちの学校にいたのだ。
2階の隅の方のトイレ。
いつでも薄暗く、使用する生徒は少なかった。
ここに花子さんはいた。
恐いもの知らずだった私は、花子さんを呼ぶ係だった。
思えば昔からホラー好きだったのだ。
どうして花子さんを呼ぼうという話になったのかまでは思い出せないが、ドアをノックしてお決まりのセリフ「はーなこさーん!遊びましょー!」と叫ぶと、どこからともなく(しかしでかい声で)「ハーイ」と返事が返ってきたのだ!
私達はダッシュで逃げた。
本当に返事がするなんて。
トイレには誰もいなかった。友達も喋っていなかった。
外に男子がいたが、明らかに女声だったのであり得ない。
何度かやってみたが、いつでも花子さんは返事をしてくれた。
そして特に何もされなかった。
多分ここまで読んだ人は「嘘だろ、オイ」と思ってるだろうが、嘘じゃない。
あの声は一体なんだったのだろう。
花子さんは今もいるのだろうか。
世の中には分からないことが沢山ある。
目に見えるものが全てではないのだ。