見たい映画があるって自分から言い出したくせに。

当の本人は横でグースカ寝てるし。

でも、幸せそうな寝顔を見てると、怒る気も失せる。

「俺も大概甘いな・・・」

おでこにキスを落として、ため息をついた。

「何でこんなことになったんだっけ・・・?」

俺は思い出しかけて。

考えてみたとこで、答えなぞ出ないことに気づいたのだった。



その日、急に同僚から呼び出された。

「カカシ。暫くこの子の面倒みてくれ」

言いながらぴらっと写真を見せる。

俺はそれを受け取りながら、気のない返事を返した。

「オコサマの子守りは趣味じゃないんだけど。それにうちの班の面倒はどーなんの?」

「7班の奴等はこっちで引き受ける。兎に角、頼んだぞ」

「はぁ」

何で俺が?

自分でも教師に向いてるとは思えない。

イルカ先生あたりに頼めばいいのに。

あの人ならうってつけだ。


その子との初顔合わせの日。

俺のやる気のなさを現すかのように、案の定遅刻した。

「帰ってたりして」

半ばその事を期待しながら、待ち合わせ場所に行くと。

その子はぼんやりと、慰霊碑の前にしゃがみこんでいた。

「お待たせー。・・・だよな?」

途端には勢いよく振り返る。

「そうです!!よろしくお願いします!」

「お、おう・・・」

ぼんやりしてたのが嘘のように、はきはきと答える。

遅刻の言い訳も考えてたのに、聞いてこないし。

・・・調子が狂いっぱなしだ。

気を取り直して今までの経歴を書いた紙をめくりながら質問する。

「結構色んな班を転々としてるんだな・・・。俺の前はハヤテか。何々・・・体調不良の為?オマエどっか悪いの?」

「違います。私といるともっと具合が悪くなるってハヤテ先生が。それでクビに」

「そ、そうか。ま、ハヤテは元々虚弱だしな。気にすんな」

「カカシ先生は優しいんですね。火影様なんて思いっきり怒りましたよ」

一体、何をしたんだ。この子は。

「これからは俺の下で任務についてもらうから。言っておくが、ハヤテより厳しいぞ」

「全然大丈夫です!!」

「何か質問は?」

「ハイ。カカシ先生!」

が勢いよく手をあげる。

満面の笑みを浮かべて。

「なーに?」

「私と恋に落ちませんか?」

「・・・・・は?」




「先生。何笑ってんの?」

いつのまにか映画は終わっていて、も起きていた。

「オマエと初めて会った時のこと思い出してたの」

「先生は私のラブリーさにメロメロになったんだよね」

「違うから。ありえなさにクラクラしたんだよ」

「うわ。ひっどーい。じゃ、何で今一緒にいるの?」

いたずらっぽくが聞いてくる。

「ほんとに。何でだろね。大体寝るか?フツウ」

「じゃ、王子様のキスで起こして?」

のほうが一枚上手らしい。

悪戯っぽく笑って、目を瞑った。

「困った眠り姫だな」

抱き寄せて、唇を重ねる。

一緒にいる理由。

とするキスが好きだから・・・かな?